カスタマーレビュー

2007年1月4日に日本でレビュー済み
 大学時代、憲法の勉強をしていると、英米憲法と仏独憲法は随分違う、ということを教わる。それは一方はコモン・ローでもう一方は大陸法で・・・という説明がされたりするのだが、まさにそれはその通りなのだが、両者の本質的な違いをもっと端的に分かりやすく解説してくれている本。

 祖先から継承した高貴なる自由=国民の権利に立脚する英米憲法に対し、フランス革命に端を発する「基本的人権」は人間を獣に堕落させるものである、というテーマが分かりやすく説得ある筆致で連綿と説かれている。

 筆者の考えに対しては様々な意見があろうが、ただやはり言えることは、筆者も指摘されておられるように、個々人の理性や一世代の人々の理性には限界があまりにも多すぎる、ということである(女系天皇をめぐる論議など正にそうである)。だからこそ我々は自分達の考えだけで物事を決めてしまう(民主主義・国民主権)のではなく、祖先から継承した様々の「法」(道徳・宗教など)の支配を認めなければならないのである。すなわち、己の力への謙虚な姿勢こそ、保守思想の根本である。

 我が国の誇りと力の復活も、ただ我々が法の支配を我が国に浸透させることができるか、にかかっていると言える。

 まさに保守の入門書であり、我が国を憂える全ての人のみならず、法学部の学生全てに読んでもらいたい本である。
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