カスタマーレビュー

2015年10月27日に日本でレビュー済み
 というか、『美少年探偵団』って。
 アニメとかマンガとかでも腐女子的な層にウケる作品の売上が好ましいオタク業界ではありますが、おいおい、西尾維新までも女性向けの作品を書いてきたのかよ、と気持ちが引いてしまい、発表当初は特に買おうとも思っていませんでした。
 まあ、一応女主人公が登場するし、婚約者がいる少年もいたりするので、BLというよりは一人の少女がいっぱいの男に囲まれる乙女ゲーの風情?
 いや、それは『穿った見方をすれば』の話であって、別にその少年探偵団と主人公の女の子が恋愛するとかそういう話ではないんですけれどね?
 ただ、読んでみれば忘却探偵シリーズよりは好みかも、という印象です。
 この作品を買ったこと自体も、最近、小説を読む熱がぶり返してきて、忘却探偵シリーズを読んで、『シリーズを越えて西尾維新は西尾維新だな』ということを再確認したからなのですが。
 テイストの違いはあれど、やっぱりモノローグ主体の文体が心地いい。好みである。
 忘却探偵シリーズは、まるでドラマ化のために書き下ろされたかのような、とまで言うと言い過ぎなのかもしれませんが、西尾維新の作品の中では割と不評だった難民探偵(読んでない)と同じ雰囲気を感じるというか……キャラが一般人寄りというか。
 モノローグも薄味の味付けというか。
 やっぱり最近読んだのだと、『愚物語』のそだちフィアスコのように、キャラクター性が強く反映されたモノローグの方が俺は好きです。
 美少年探偵団は、忘却探偵よりはキャラが立っているかなあ、と。
 自分がその直前に、アマチュアテイストの作品を読んだからかもしれませんが、一巻でしっかりと満足させてくれるなあ、という印象です。
『美少年探偵団』という字面に、ちゃんと「何言ってんのコイツら……」程度のリアクションはちゃんと取ってくれる女の子が主人公ですし、また、美少年探偵団の面々も、そんなに仲が良過ぎる感じではないので、「ちょっと女性向けかなあ……」って思っている人がいたら、ぜひ手に取ってみてください。普通に面白いと思います。
 というか、ちょっと感じたのは、明智小五郎の少年探偵団とかの、そういった古典作品のテイストをオマージュしているのでは、という感じです。怪人二十面相(っぽいキャラ)も出てくるし。
 いや、字面的に『美』が付いているので全ての印象が覆ってしまっていますが、ともかく、『女子向け』という作品では取りあえずありませんでした! いや、女性でも楽しめるけれども! 特定の女性向けという感じでもありませんでした!
 探偵団の面々としては、役に立たない団長、ロリコンの副団長、生足ショートパンツ、料理のうまい不良、無口な芸術家、と各種取り揃えているようですので、あなたにもきっとお気に入りの子が見つかるはず! (お前は何言ってんだ)
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