カスタマーレビュー

2011年6月26日
まず最初に記しておきます。
私は「アメリカ大都市の死と生」は読んだことがありません。
都市開発と再開発論も全く知らない門外漢です。
ですがとても興味深い内容で、一気に読めました。

著者は、まずは両者の経歴に触れ、その後の両者の対決を描写していきます。
その中に垣間見えるのは、単なる都市開発、再開発の問題ではありません。
ここで描写されているのは、縮めて言えば公の論理と市民の論理のように思います。
既に指摘されているように、現代日本の類例では沖縄基地問題や原発問題などを思い起こさせる内容です。
他にはアカデミックな研究者対民間研究者といった側面も持っています。
女性であり、専門の教育を受けていないジェイコブズは様々に批判されています。
なかなか興味深い問題枠組みだと思います。

全般にジェイコブズ=善、モーゼス=悪という図式になってますが、丁寧な描写でそこからずれる部分もあります。
モーゼスの功績についても触れており、マスタービルダーである彼の偉大さも充分伝わります。
個人的な資産もあまり残さなかったというのも意外で、彼の志の高さをうかがわせます。

いずれにしても非常に魅力的な両者による物語を堪能しました。
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