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2013年4月15日に日本でレビュー済み
 この人の本は、権力者たちが、どんなことを考えていたのかというのが分かる感じがして、臆面もない自己賛辞や、お粗末なリベラル・アーツに関する知識などを我慢して読んでいます。しかし、まあ、よくこんなガサツでいい加減な文章かけるなと思わず笑ってしまったのが、70年安保闘争の盛り上がりについて《その背景にある政治イデオロギーが、唯物史観に基づくマルクス・レーニン主義から、「世界同時武装革命」であるトロッキズム、あるいは「革命は銃から生まれる」という文化大革命の「毛沢東主義」へと移行》というあたり(p.10)。まるで、マルクス・レーニン主義を自称していた共産党が正しくて、新左翼をトロッキストと批判していたのも日共からの借り物。間違いが多すぎて直す気にもなれない。まあ、いいんですけどね。それはさておき…。

 テルアビブ空港乱射事件の後、東京のイスラエル大使館では、大使館員の拳銃携行を求めたり、アンブッシュを避けるためのクルマの一方通行の逆行認可を求めていたとは驚きました(p.105-)。時代だな…と感じたのは、74年にシンガポール事件シージャック事件が発生した当時、佐々氏は現地に派遣されて、なんの成果も上げず、自分たちが人質にされそうになってあわてて帰国したんですが、当時は一渡航一パスポートだったんですな。

 また、当時のシンガポールでは反日感情が強く、応対した公安部長は「叔父は爆撃で負傷し、従兄弟は日本兵に銃剣で殺された」とまず遺憾の意を表したそうです(p.151)。また、リー・クアン・ユー首相は日本赤軍だけだったら船ごと沈めてしまえと言ったそうですが、PFLPのゲリラも二人いることがわかったとたん、アラブ諸国を敵に回すわけにはいかないということで、穏便な処理方針となったそうです(p.153)。ちなみに、この事件は、ユダヤ資本のシェル石油の精製施設がベトナム戦争で石油供給を行っていたという理由で爆発したそうです。
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