カスタマーレビュー

2010年1月9日に日本でレビュー済み
半官半民の傘の元、人権蹂躙や長年の放漫体質が生じさせた史上最悪の航空機事故、犠牲者・ご遺族の悲しみを、主人公の目を通して痛烈に批判した傑作です。人間一人の人生を一ページに無理やり凝縮させると仮定しても、520ページの本を読み通すには大変な忍耐が必要です。あれから四半世紀を過ぎようとしている今でも、事故原因については数々の疑問点があり、その生々しさにくさい物には蓋をするような疑惑さえ感じます。今回、本書が映画化されると聞き再度読み始めたところ、どこからか著者の山崎豊子氏が、完成した映画の試写会で感涙にむせび泣いたと聞き及びました。作者の泣くような映画なら自身も是非観てみたいと軽い気持ちで映画館に足を運んだのですが、著者同様憐憫と感動からか大粒の涙が頬を伝い暫く席を立てませんでした。あの時事故機を見ることが出来た場所に居住している自身にとって決して忘れられない事だったからかもしれません。本書にはその会社体質が事故に至る要因を長年にわたり醸造して行った過程が詳細に描かれています。少なくともその結果に至る一要因になったことは否定できません。それでもしぶとく生き残った半官半民会社でしたが、原油高騰とウイルスで倒産の憂き目を見るとは何とも皮肉なことです。是非全巻のご購読をお勧めします。
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