カスタマーレビュー

2018年9月19日に日本でレビュー済み
 ロンドンに移住して最初にリリースされたアルバム「COME RAIN COME SHINE」は、夢や未来を感じさせる明るくてキャッチーな、布袋さんの優しさの詰まった素敵なアルバムだった、と感じた。今でも大好きな作品。

 そしてボーカルを捨て世界を意識した「New Beginnings」、現地の様々なミュージシャン、プロデューサーとコラボレーションして生まれた初のワールドリリース作品「STRANGERS」と、着実に世界への歩みを進めていたわけだが、やっぱりコッチのファンとしては“歌ってるHOTEI”も欲しいわけである。
 
 そんな期待に応えるように、35th anniversary BEST「51 Emotions」リリースを経て、昨年新作「PARADOX」をリリース。これはロンドンで暮らして感じた世界の情勢や不安、逆に希望なんかを表現したコンセプチュアルでメッセージ色の強い意欲作だった。
 だがしかしそうなってくると、ファンとしては“もうメッセージとかよりシンプルにかっこいいHOTEI”を聴きたくなるものである。
 
 というわけで、この「202X」である。久々に、所謂「HOTEIビート」全開のゴリゴリのロックナンバーのシングルじゃなかろうか。それこそ、「STILL ALIVE」ぶりじゃないか?

 ・・・正直、もうとにかく、ただただ“カッコイイ”に尽きる。カッコよすぎる。布袋さんのカッコイイ曲ランキングトップ10、いや5くらいには入るんじゃないだろうかと思う。何度もリピートしてしまい「BOMBASTIC」までいかない現象がおきている。
 ライブでオーディエンスが拳を振り上げ「I wanna be your knight tonight!」と歌っているのが目に浮かぶ。布袋さんはこういう盛り上がる曲・・いや“歌いたくなる曲”を作るのが本当にウマイ。40年近いキャリアでいまだにこんな名曲を生み出す才能にも驚愕だ。願わくばこのテンションでゴリゴリのロックな歌いたくなる曲満載のアルバムを作って欲しい。「世界はどうしたんだ」と言われそうだが、こんな曲を聴いたら、歌わなくなってしまうのももったいないと思う。

 さて、二度目の北斗の拳コラボということで、ジャケットは原哲夫さん書き下ろしの、今回はラオウ。歌詞の内容も、ラオウの死に際の名台詞をモチーフにしたフレーズがあったり、世界観まるまる北斗の拳である。

「どうせ生まれてきたなら、おまえのために死のうか」・・・。北斗の拳の登場人物たちは、皆愛する者のために戦い、そして死んでいく。あの作品の魅力はそんな男たちの生き様だ。
 破滅へ向かう世界の中にあるたったひとつの希望、愛する人。あれはバトルマンガのようでいて、実は壮大なラブストーリーなのかもしれない。だとしたらこの「202X」も、そんな北斗の拳の世界を描いたラブソングだ。
 
 久しぶりに原作を読み返してみよう。きっとこの曲が、いっそう輝くに違いない。

 そういえば、冗談だろうが布袋さんがWebメディア「BARKS」のインタビューで「次はユリアかな」と仰っていたが、個人的な願いとしていちばん好きなキャラクター、南斗五車星・雲のジュウザの悲恋を描いた曲をぜひ聴いてみたい。(ないか・・笑)

 
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