カスタマーレビュー

2019年5月6日に日本でレビュー済み
 最終巻である3巻は9〜12話が収録されていて、どの話数も全体の構成の中でよく考えられて作られているのがよくわかります。
 9話ではサキが中心となる話です。構成段階では前半のエピソードに置かれることも考えていたらしいですが、後ろの方に持ってきてより味が出たと思います。サキは9話の段階ではフランシュシュの活動に前向きですが、(6話での愛との会話シーン等)アイドル活動そのものに意義をまだ見出していませんでした。そんな彼女が過去の親友の娘との関わりを通してアイドルとしての自分を見つけていくのが9話です。4話では自分のワガママが原因(さくらの不運も重なってますが)でフランシュシュ に迷惑をかけてしまいます。9話でも自らの単独行動を巽Pに止められますが、グループのファン拡大に繋がるといった成長が感じられます。
 10話では最終2話の前振りとなると同時にさくらのこれまでの成長を確認できる大事な回となっております。本編開始のさくらは自分がどうにかするしかないと気負っている部分もありました。それが1,2話では彼女の思い切りの良さにつながり良い方向に転がっていました。しかし3話で個人での活動に限界が表れ、失敗しそうになりますが仲間の助けもありピンチを乗り切りました。この話数でグループの結束を感じさせますが、同時にさくらの変化も3話で描かれています。自分で乗り切るしかなかった今まで(生前のさくらとも考えられます)と、仲間と助け合っていくフランシュシュ としてのさくらの分岐点ともなります。そして10話ですが、このさくらの成長を再確認する回となっています。一人で空回りしてしまう以前のさくら(生前といえます)に近い状態になってしまいますが、最後はフランシュシュ のグループの一員であることを思い出し立ち直ります。死後のさくらの幸せを強調することで、11話で明らかになるさくらの過去がより際立ちます。
 11話では演出の良さが光ります。宇田さんの力量が強く出ています。カメラワークやアニメならではの動きのおもしろさもあり、暗い話の中にもコミカルな部分を見せています。2話ではさくらの以外のメンバーのやる気が見えず反抗的でありましたが、11話では立場が逆転しているのも面白いです。制作陣が構成を大きな視野でみて熟考しているのがわかります。
 12話は圧巻の出来だったと思います。無駄なシーンがひとつもなく、話、演技、歌、BGM等、全てにおいて完成度が非常に高いです。ゾンビランドサガ のメッセージ性がより強く現れていてライブシーンはそれが顕著に感じられます。多くを語る必要のない話数です。

12話を振り返ってみると話数が綺麗に対称構造になっています。
おはようございますで始まる1話、終わる12話。さくらと他のメンバーの対比となる2, 11話。さくらのグループとしてのあり方を見つめる3, 10話。メンバーとしての活動である4話(サキの失敗も)、サキの単独行動が好転する9話。ゾンビギャクが光る5話, ゾンビ要素が感動に繋がる8話。愛と純子のすれ違いと和解が描かれる6, 7話。
制作が4年間かけて何周も話を作り考えているのがよく伝わります。ここまで考えられている構成もなかなかないと思います。

ゾンビランドサガ は正直まだ過小評価されてると思います。それぐらい、間違いなく名作です。
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5つ星のうち4.7
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