カスタマーレビュー

VINEメンバー
2012年12月5日
 たぶんあまりに当然で、わざわざ言挙げするのも野暮だし、PC的にも問題がありそうだから誰も言わないんだろうけど、しかし書名を見る限り原著者も訳者も強く意識してると思うんで、野暮な私はその話をしてみます。
 本書の原題はWRESTLING WITH MOSESで、邦題では原音に従ってモーゼスとなりますが、これはモーセですから「モーセとの格闘」です。いかにも壮絶な闘いになりそうではありませんか。
 で、対するジェイン・ジェイコブスのジェイコブスはヤコブですから、邦題は「ヤコブvsモーセ」になる仕掛けで、これもまたいろいろ旧約に因んだ深読みを誘いそうです。
 American Jewish ArchivesのHPで一応確認しましたが、両者ともちゃんと登録されています。ジェイコブスの結婚前の姓はButznerですが、これもユダヤ系の姓です。NYの知識階層の話ですからね。
 以上は本書の内容というより、それを差し出すレトリックの問題ですが、確かにそういうスケールの大きさが不自然ではない物語です。
 ただ、読み物としては大変面白いのですが、モーゼスやジェイコブスの思想に立ち入った考察が十分になされているかと言えば、そういう部分では勝負していないと言わざるを得ないでしょう。その辺りに興味のある人は、別の本を当たってください、ということでしょうか。
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