カスタマーレビュー

2018年12月23日に日本でレビュー済み
初聴時は「これ本当に声優アーティストのアルバムかよ」と思いました。

何と言ってもアルバムの構成がとても素晴らしいです。夜がだんだん更けていきやがて朝を迎えるような。自分の中に生まれた孤独や絶望を受け入れ、それから少しずつ前に進んでいくような。
アレンジも歌詞の持つ世界観も曲によって様々ですが、アルバム全体で「挫折」と「再生」を表現することで全ての曲たちが無駄なく繋がっています。
特に終盤の流れは柔らかい光が射し込んでくるようでとても暖かく心地よかったです。

今回のアルバムは全14曲中9曲が「作詞・作曲:早見沙織」というラインナップ(interlude:forgiveness を含めれば10曲)で、川崎里実さん作曲の「Let me hear」、矢吹香那さん作曲の「little forest」、竹内まりやさん作曲の「夢の果てまで」・「新しい朝」以外は全て早見さんの自作曲です。
ソロデビュー前から歌唱力と表現力は高く評価されてたので、そこに関しては言うことなしですが、早見さんの創作のセンスには正直驚かされました。アレンジャーさんの力というのも当然ありますが、どれも良い曲ばかりです。「祝福」,「Bleu Noir」,「温かな赦し」辺りは本当に自作曲なのか疑ってしまうレベル。
本当に声優さんなのかこの人。

1stALから更にアニメ的要素は薄れ、早見さんの表現したい音楽がとことん詰め込まれています。楽曲のアレンジなんかも早見さんの個性や意向を十分尊重したものとなっているようです。引き算の音楽でもこれだけ表現出来るアーティストなんだなと再確認できました。

人を選ぶ作品だとは思います。キャラソンなどから入った人には物足りないかもしれません。
音楽の楽しみ方は人それぞれなのでどう感じるかは人それぞれです。
個人的には、これだけのポテンシャルを秘めた人が特定のニーズに向けた曲を唄わされるのはあまりに勿体無いと感じているので、これからもリスナー側の意向はあまり顧みずに自身の音楽を追求していってほしいと思ってます。

予想は裏切られましたが期待は裏切られず、結果としては求めていたもの以上のアルバムとなりました。
詩をつくり、メロディをつくり、それを唄い届ける。シンガーソングライターとしての可能性を感じるアルバムにもなりました。

今後の活動が更に楽しみになりました。
出会えたことに心から感謝します。

<<追記>>
先日のWinterライブ行ってきました。
同期演奏はせず、全曲バンドメンバー(たまに早見さんも)による生演奏。原曲とのアレンジの違いも感じられて良かったです。
早見さんのアレンジやアドリブも印象的で、そういう意味でもかなり自由度の高いライブでした。やっぱりライブでこそあの歌声は映えるなぁとしみじみ。アーティストとして聴いても全く差し支えない内容でした。というか、むしろアーティストとして聴きたい。
「声優アーティスト」という枠組みに囚われることなく、早見さんの音楽活動の道筋を整え続けてくれるスタッフさんたちに感謝したくなります。
来年のツアーとても楽しみです。いちリスナーとしてこれからも応援したいと思います。
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