カスタマーレビュー

2012年10月6日に日本でレビュー済み
この映画の邦題のみを一見した際「地下鉄内で起こる荒唐無稽なパニック映画」
を連想してしまいましたが、観賞後はパニック・アクション要素を盛り込んだ
"クライム・サスペンス"という印象に一変しました。

焦点はあくまで
・犯行グループは身代金100万ドルを手にすることが出来るのか?
・地下鉄公安局は犯行を阻止出来るのか?
・乗客乗員は無事に解放されるのか?
であり、この疑問を抱かせながらも、全編通してダレることなく無駄のない
ストーリー展開により、ぐいぐいと引き込ませてくれます。

冷静沈着で冷酷な犯行グループのリーダーを演じたロバート・ショウとユーモラス
なガーバー警部補を演じたウォルター・マッソーの無線での駆け引きはこの作品の
中枢を担っていますが、カットバックの多用やドキュメンタリー・タッチな描写を巧みに
盛り込むことで、リアリティ溢れるスリリングな仕上がりになっており、相手の声を
頼りに状況判断して出方を窺う両者の緊迫感を存分に味わうことが出来ます。

また、冒頭及びストーリーに水を差さない程度に挿入されるデヴィッド・シャイアが
手掛けるジャズ・ファンクな音楽も効果的にスリルを助長してくれます。というか、
とてもかっこいい!!

これらの要素だけをピックアップすると「なんだか疲れてしまうかも・・・」と感じる方が
いるかもしれませんが実際はそうでもありません。何故なら、ウォルター・マッソーを
筆頭にその他にもユーモアのある人物が多く登場するからです。

脚本はオードリー・ヘップバーン主演の『シャレード(1963)』を手掛けたピーター・ストーン
であり、粋なセリフ廻しを散りばめてオシャレなサスペンス映画になっていましたが、
本作でもその技量は遺憾なく発揮されており、緊張感を保ちながらも、思わず "くすり"
としてしまうシーンもありスリルとユーモアが絶妙でした。

最後に、犯行グループはそれぞれを"色の名称"で呼び合います。この作品は地下鉄
という暗い空間で繰り広げられる為分かりにくいかもしれませんが、彼らが身に付けて
いる物とコードネームが合致していることに気付いた時は思わずニヤリ。そういう本筋
から少しそれた視点で観賞してみると色々新しい発見があるかと思います。何せ至る
ところで伏線が散りばめられており、しっかりと回収してくれますから。

最近の映画でしばしば見受けられるCGを駆使した美麗な映像や誇張しすぎる
音響演出に少し辟易してしまった方や、肩肘張りすぎない犯罪映画を観てみたい
方には、是非お勧めの1本です。
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