カスタマーレビュー

2015年8月16日
書店に並ぶ本書の「超インフラ論」という題名を見て、この21世紀に田中角栄の「列島改造論」みたいなことを言う胡散臭い人だな・・・と思いました。しかし、立ち読みで「はじめに」を読み始めると藤井聡さんの熱い語り口に「いまどき、こんなに熱い人は居ない。ちょっと読んでみるか!」と買ってしまい、一気に藤井ワールドに引きずり込まれてしまった。

藤井さんは本書の中で
① 日本はもはや「インフラ後進国」である。(後進国という言葉にショックを受けた。P.75の「国民一人当たり総鉄道延長」とGDP成長率やP.83の「自動車1台当たり高速道路総延長」とGDP成長率のグラフにおける日本の低いポジションを見ると情けなくなってしまう。)

② 今、日本は失われた20年の長い停滞により、沢山の問題が積み上がり

・「東京一極集中緩和」と「国土の強靭化」、「地方創生」
・「デフレ脱却」と「財政再建」

これらの全ての行動を「同時」に求められている。
 そしてこれらを「同時」に達成することを可能にさせるのが、リニアを含めて各種の新幹線構想を軸とした、「大大阪圏」や「四大交流圏」を日本各地に形成して行くための投資プランである(「アベノミックス投資プラン」)
と主張しています。

私自身は藤井さんの主張の方向性は大枠では正しいと思う、一方、スピード感についてはまだまだ多くの議論が必要であると思った。推進に当たって私が感じたのは以下の3点である。

【1】マスメディア対策:
一部のマスメディアからのインフラ論に対する執拗な攻撃が藤井さんの中にトラウマにまでなっている様に感じさせるがあくまでも論理的な対話を進める姿勢が大事であると思う。
まずは良識ある国民を信じ、彼らに日本はもはや「インフラ後進国」であることを認識させる情報発信を続けることが大切であろう。
自分自身でも北陸新幹線や九州新幹線に乗って、その便利さ、楽しさを体感してみたいと思った。

【2】お金の問題:
反対派のメンバーはすぐにお金が無いと言うが、確かに日本政府は1000兆円の借金まみれであるが、国民は1700兆円という個人金融資産を持っている。勿論、個人のお金をストレートにはインフラに投入できないが、何か仕組みは考えられるはずだ。
現在のリニア中央新幹線整備計画では、東京⇔名古屋開通(2027年)、名古屋⇔大阪開通(2045年)とその間は18年間もあり、その間に益々東京と大阪の格差が開いてしまうと藤井さんは述べている。リニアは東京・大阪同時開業に計画変更すべし、3.5兆円のお金は「リニア債」等で集めれば良いのでは・・・。「リニア債」が実現した場合には、次世代の子供達へのプレゼントとして、ほんの一部ではあるが私も協力したいと思った。

【3】環境負荷の問題
本書では全く触れられていないが、「地球温暖化」は今の日本というよりは世界が抱える大問題である。新幹線は地球環境に優しい交通手段と思うが、高速道路網の整備が環境負荷にどのような影響を及ぼすのかを知りたい。

マスメデイア上で「地方消滅」、「東京一極集中」、「国土の脆弱性」、「デフレ経済」、「財政破綻」などの問題が日々、繰り返し取り上げられているが、これらの問題に対し、一人称で真剣に問題解決を考えて、発言する藤井さんのような人は稀有な存在と思う。
「インフラ」がこれらの問題を解き、日本の未来を明るくしてくれる一つの重要なキーワードということを私に目覚めさせてくれた貴重な本であり、著者の藤井さんに感謝しています。
是非、「アベノミックス投資プラン」が早期に策定され、実行にされることを祈念します。
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