カスタマーレビュー

2017年9月16日
テロリスト(アンチ・アレス)側の視点から始まる今巻。テロの終幕が近付き、アンチ・アレスの面々が不安や乏しい実感に想いを馳せる中、突如敵である少尉からの通信要請が……。

パンプキン・シザーズは凄絶な戦闘シーンが魅力の一つですが、21巻にはそれがありません。戦いを期待して読んだ人の中には残念な気持ちがあるかもしれませんが、私は今巻の討論こそがパンプキン・シザーズ史上最も恐ろしく壮絶にして、素晴らしい戦いだと思いました。命を賭けるだけの殺し合いとは違う、少尉とアンチ・アレスが正に存在を懸けて挑む舌戦は間違いなくベスト・バウトです。

漫画を多く読む人にとって、主人公側が言うような台詞というのは何となく想像つく事が多いと思います。いざ語りが始まればお決まりの綺麗事などでがっかりした経験も多いのではないでしょうか。けれど、アリス・L・マルヴィンにはそれがありません。開口一番、度肝を抜かれます。そこからはアンチ・アレスは勿論、読者である我々の想像をも超えて展開される少尉の言葉にただ翻弄されます。
少尉が何を言うのか分からない、となると必然的に我々の目線はアンチ・アレス側に寄る事となります。彼らと同じように期待し、衝撃を受ける。その度アンチ・アレスは勿論、少尉を良く知る私たち読者ですらも、まだ少尉を侮っていたと思い知ります。
少尉の言葉は我々が想像だにしなかった、けれど心の何処かで正に欲しかった答えではないでしょうか。21巻までパンプキン・シザーズを読んできた人は正にこのカタルシスが欲しくて此処まで追い掛けて来たのではないのかと感じます。
そして、逆に少尉が次の瞬間何を言うのか分かってしまう瞬間が来ます。その時の衝撃を是非とも読んで体感して下さい。
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