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編集素浪人 "ディオゲネス"さんが書き込んだレビュー (横浜市青葉区)

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フランス17世紀演劇事典
フランス17世紀演劇事典
伊藤 洋著
エディション: 単行本

8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 出色の専門事典, 2011/10/5
 「演劇の世紀」を総覧する専門事典です。一見特殊な事典に思われますが、わが国に歌舞伎事典があるように、このような本はあってしかるべきですし、外国文化理解・研究の成熟を示す好例とも言えるでしょう。わが国にあっても17世紀は演劇の世紀でした。比較文化の見地からも貴重な出版ですね。
 三大劇作家をはじめとする主要人名のみならず、作品、用語などが非常に細かく立項されていて便利です。多彩なコラムも楽しく、文献一覧、索引、年表などの付物も実に丁寧に作り込まれています。装丁、本文組、図版のあしらいを含む造本全体もみごとで、専門事典にありがちな素っ気なさとは無縁であることも特筆しておきましょう。


パラドクシア・エピデミカ ― ルネサンスにおけるパラドックスの伝統
パラドクシア・エピデミカ ― ルネサンスにおけるパラドックスの伝統
ロザリー L コリー著
エディション: 単行本
価格: ¥ 8,208

24 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 本物の学者のマスターピース, 2011/9/28
 今年の翻訳書でベスト5に入る偉業である。訳者の労とともに、長年併走してきた編集者の努力も褒められるべきだろう。文芸批評の枠を大幅に越える(逸脱する)、真に開かれた精神をもつ学者の仕事であり、「否定道」の思想史とも「パラ修辞学」の文学史とも「異論理学」の精神史とも読める射程の大きさを具えている。文体の妙、それをよく写した訳者の名人芸、見事と言うしかない。
 解説・あとがきはいつもの高山節で多少既視感が募る、古典語の転記や索引の原綴表記にブレがある、「ハイヘンス」(正:ホイヘンス)など非英米人の表記にやや難がある……散見される不備やミスはこの際、訳業の大変さに免じて黙認しよう。われわれの世代がホッケに夢中になったように、今時の若者が一人でも多く「ローズ」に狂ってくれるよう祈るのみ。


パリ日記
パリ日記
エルンスト ユンガー著
エディション: 単行本

18 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 名著良訳, 2011/9/15
レビュー対象商品: パリ日記 (単行本)
 異貌の作家・思想家の主著が翻訳されたことを慶賀したい。脳梗塞の後遺症をおして作業にあたられた訳者の労も多とすべきだろう。博物学的記述、名士との交友、時代に対する冷徹な観察眼、そして独自の政治的立場……どれをとっても一級の現代史ドキュメントである。
 少部数の自費出版を広く公刊に漕ぎ着けた編集者の眼識も褒めるべきだが、それにもまして打診された版元がことごとく企画を却下したという事実には呆れてしまう。心ある編集者には、珠玉の仕事が葬られ、毒にも薬にもならない本が山なす現状を何としても阻止してほしいと願う。
コメント コメント (1) | 固定リンク | 最新のコメント: Sep 14, 2012 7:23 AM JST


量子の海、ディラックの深淵――天才物理学者の華々しき業績と寡黙なる生涯
量子の海、ディラックの深淵――天才物理学者の華々しき業績と寡黙なる生涯
グレアム・ファーメロ著
エディション: 単行本
価格: ¥ 3,564

10 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 長すぎる?伝記, 2011/7/5
 ニュートンの後継者の奇人ぶりはいかほどかと手に取った。評伝と量子論創世記を兼備したような詳細な叙述は力作と言うに足りるし、愉快な逸話も満載で楽しめるのだが、はたしてこんなに長くする必要があったのかどうか。
 たとえば騒々しく破天荒なパウリのような人物に比べると、ディラックは寡黙な変人であって、その人生もごく地味である。親との確執にせよソヴェト・ロシアへの共感にせよ、きわめて特異という印象は受けなかった。情報量の割には「ディラックの深淵」に著者の測鉛は届いていないように思われる。それにしても本書に匹敵するような湯川秀樹や朝永振一郎の評伝が日本人の手によって書かれていないことは残念だ。
 翻訳は堅実だが、ウ濁点(ヴ)の使用がかなり恣意的。また群像劇のような本に主要人名索引すら付いていないのはいかがなものだろう。


ヒトラー第四帝国の野望
ヒトラー第四帝国の野望
シドニーD・カークパトリック著
エディション: 単行本

5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 掘り出し物ノンフィクション, 2011/6/23
 キワモノ感全開の邦題であり装丁だが、実はよく調べられた歴史読み物である。羊頭狗肉の逆で「狗頭羊肉」とでも言うべきか。ナチスがウィーンから強奪し、ニュルンベルクに秘匿していた神聖ローマ帝国の宝物奪還をめぐる実話で、立役者はドイツ系アメリカ人美術史学者ウォルター・ホーン(ヴァルター・ホルン)。パノフスキーの弟子である。
 帝国権標の数奇な運命、ヒトラーというよりもむしろヒムラーの特異な世界観、その主宰下にあった御用学者集団アーネンエルベの活動……めっぽう面白い話題が満載だ。ナチスの強制収容所には「エホバの証人」信徒専用のものがあったとか、意外な事実も多い。行方不明の宝物5点をみごと見つけたホーンがソヴェト占領地区から母を脱出させる逸話も感動的だ。
 翻訳は一見流暢だが、ドイツ語の転記に誤りが多いし、この分野の「古典」で、大昔に訳されて文庫にもなったレイヴンズクロフトの『運命の槍』すら参照している気配がないのは残念だ。アーネンエルベについては気鋭の某歴史家が遠からず「学問的」紹介を行うだろう。鶴首して待つ。


ふしぎなキリスト教 (講談社現代新書)
ふしぎなキリスト教 (講談社現代新書)
橋爪 大三郎著
エディション: 新書
価格: ¥ 907

546 人中、439人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 1.0 お気楽なスノビズム, 2011/6/18
 社会学者という人種の軽薄さを際立たせるだけの代物です。宗教的感性をまったく欠く人間が出来合いの意匠だけで宗教を語ると、こういう仕儀になります。新奇なことを言っているつもりでも、内実はあきれるほど通俗です。
 キリスト教に宗教法はない? この人たちはカノン法あるいは政治神学を知らないのでしょうか。三位一体論は学説? 至高の秘儀/秘義と考えているカトリックが怒りますよ。キリスト教がわかっていない指数トップに日本人を挙げる神経もどうでしょう。評者などはキリスト教を欧米人以上に内面化している日本人が予想外に多いのに困惑しているほどです。そもそも、わかったうえで帰依しない選択も持つのが成熟した人間でしょう。
 参考文献の貧弱さには目を覆います。この程度の読書量で語っているとしたら、それこそスキャンダル。勉強が必要なのは何よりご両人ということになりますね。 
コメント コメント (2) | 固定リンク | 最新のコメント: Apr 18, 2017 9:25 PM JST


自死の日本史 (講談社学術文庫)
自死の日本史 (講談社学術文庫)
モーリス・パンゲ著
エディション: 文庫
価格: ¥ 2,052

40 人中、34人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 有難い復刊だが……, 2011/6/16
 日本文化論の傑作が復刊されたことを慶賀する。今のようなご時世だからこそ、深い洞察と愛に満ちたこのような著作をこそ励ましとも希望ともしたいものだ。翻訳のすばらしさも特筆されるべきである。
 しかし、元本の版元(筑摩書房)はどうしたのであろうか。社風の象徴と言っても過言ではない好著を長く事実上の絶版状態に置いたばかりか、商売敵にやすやすと再文庫化されてしまうとは。見識を深刻に疑わざるをえない。
コメント コメント (1) | 固定リンク | 最新のコメント: Nov 29, 2011 1:39 PM JST


捕虫網の円光―標本商ル・ムールトとその時代 (中公文庫)
捕虫網の円光―標本商ル・ムールトとその時代 (中公文庫)
奥本 大三郎著
エディション: 文庫

3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 傑作評伝, 2011/6/12
 元版は平凡社刊、1993年。情意兼備の評伝であって、余人には書きえない傑作である。標題は最晩年のル・ムールト翁に会った仏文学者井上究一郎のエッセイから採られたという。
 本業と趣味とがこの著者ほど幸福に連携しているのはまことに稀有であり、その双方が見識と文体を支えているから、行文に自ずと幸福感が溢れて、心地が好い。ユーモアやイロニーもいい塩梅に配されて、飽きがこない。ド・ボーヴォワール伯『世界周航記』の引用が面白く、ル・ムールトの土木局登用試験で数学の試験官を務め彼を落としたのはあのポワンカレだったとか、意外な逸話も豊富。「シュール・レアリスム」(218頁)は筆の誤りならん。
 本文庫版もすでに絶版。良書のすみやかに消えゆくこと昆虫標本と同断であるから、心ある書肆は著作選集を企画してはどうか。
 


ヨーロッパの知的覚醒―中世知識人群像
ヨーロッパの知的覚醒―中世知識人群像
フィリップ ヴォルフ著
エディション: 単行本

6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 定評ある概説, 2011/5/31
 著者はブロックに師事し、カルメットの後を襲った経済史家で、すでに2冊の邦訳があり、来日歴もある人。「アルクインの時代」、「ジェルベールの時代」、「アベラールの時代」の三部構成でヨーロッパの知的飛躍を跡づける。格別新しい知見が披瀝されるわけではないが、手堅い展望を与えてくれる好著である。
 魔術師伝説に包まれたジェルベール(教皇シルウェステル2世)のくだりを最も面白く読んだ。オットー3世と並ぶこの時代の重要人物だが、管見の及ぶかぎり、日本人でジェルベールを扱った論文は千葉敏之のもの(『友愛と秘密のヨーロッパ社会文化史』所収)を除くと皆無のようだ。今後いっそうの紹介が期待される。
 翻訳は総じて無難だが、固有名表記がかなりフランス語読みに偏っているのと、アラビア語の転記がほぼ全滅というのが、歴史家の仕事としては納得できない。もっとも、これは編集者の責任も大きいと思う。


田中秀央 近代西洋学の黎明―『憶い出の記』を中心に
田中秀央 近代西洋学の黎明―『憶い出の記』を中心に
菅原 憲二著
エディション: 単行本
価格: ¥ 4,644

3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 近代学問史の一側面, 2011/5/30
 三高、東大に学び、京大で長く教えた草創期の西洋古典学者の回想『想い出の記』の翻刻と知友の書簡などで構成された資料集である。地方の名望家の富や暮らしぶり、エリートたちとの交友など興味深い逸話が満載で、学問受容のありようを考えるうえでも参考になる。田中秀央と高津春繁が親戚というのは意外だった。
 四国の片田舎といって馬鹿にはならないのであって、宇和島とその周辺からはかなりの逸材が出た。蘭学の二宮敬作、法学の穂積一族、プラトンの邦訳者木村鷹太郎、鉄道唱歌の大和田建樹……江戸期の文化的蓄積の大きさ、多様性とともに、田中のような純朴な「学問馬鹿」の貴重さに思いを致さざるをえない。
 回想には「恋女房を抱いたのは、おそらく午前三時過であったろう。母は去る時、紙は床の下にあると言われた」(119頁)といった率直な文言があったり、亥の子つきの歌なども再録されていて、楽しめる。


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