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六等星さんが書き込んだレビュー (神奈川県川崎市)

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大人の見識 (新潮新書)
大人の見識 (新潮新書)
阿川 弘之著
エディション: 新書
価格: ¥ 734

7 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 若輩者にはまだまだ見識が足りない, 2008/2/3
レビュー対象商品: 大人の見識 (新潮新書) (新書)
日本海軍提督三部作などの戦記作品や歴史評伝で知られる文学作家が、「日本人」「英国人」「海軍」「天皇」「孔子」などについて、それぞれがどんな物の見方、考え方をしていたか、数々の事例を含めながら「大人の見識」を語る。

各章ごとそれぞれに重みがあり、深い。大戦で存亡の危機にたたされた日本国家の品位と武士道、英国人が重んじるスマートなユーモア、ノブレス・オブリージュ・・・。歴史書を読むだけでは感じ取れない、人々の心のうちを浮き彫りにしてくれる。

最後に「孔子の見識」の中の「温故知新」で締めくくっている、すでに87歳になられる著者から見れば、ほとんどのビジネスマンはまだまだ若輩者。もっともっと見識を持った大人に成長しなければなりませんぞ、と諭していただいたような気がした。


すべらない敬語 (新潮新書)
すべらない敬語 (新潮新書)
梶原 しげる著
エディション: 新書
価格: ¥ 734

42 人中、37人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 すべらない程度に勉強させていただきます, 2008/2/3
文化放送出身のフリーアナウンサーによる敬語論。しかし、言葉の専門家であり、社会経験も長いおじさんアナウンサーが、今時の若者が使う「問題な日本語」を痛烈に批判するような単なる「変な敬語集」などでは、まったくない。

内容は文化庁による「敬語の指針」の歴史、新しく追加された敬語分類の背景、外国語の敬語、アナウンサーの敬語事情など、話題が豊富なのだ。著者も「片足を突っ込んでいる」芸能界特有のギョーカイ敬語も紹介し、それらにもそれなりの理由があるという話も面白い。

そんな中なるほどと思わされた点が、「敬語は自己責任」だということだ。言葉の使い方を国が定義する必要があるのか、敬意をもてない相手にも敬語を使う意味はあるのか、そんな文句や批判があるにはあっても、敬語をどう使うかは最終的には我々の自己責任だというのだ。上司にタメ口でもいいけど、その結果は自分で始末してよ、ということなのだ。納得感が高い。

著者の言うとおり正しい敬語は「ころころ変わる」とはいえ、この日本語特有の文化を大事にしない手は無い。完璧にとは言わなくても、「すべらない」程度に使いこなせるように、しっかり「勉強させていただきたい」。


右手に「論語」左手に「韓非子」―現代をバランスよく生き抜くための方法 (角川SSC新書)
右手に「論語」左手に「韓非子」―現代をバランスよく生き抜くための方法 (角川SSC新書)
守屋 洋著
エディション: 新書

9 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 韓非子もひとつくらいは覚えよう, 2008/1/26
今をさかのぼること2500年。儒教の始祖である孔子とその弟子達の言行をまとめた「論語」。本書にも取り上げられている
 −朋(とも)あり遠方より来たる
 −巧言令色、鮮(すく)なし仁
 −過ちては改むるに憚(はばか)るなかれ
 −温故知新
 −和して同ぜず
などは、一度は聞いたこともあるだろう。われわれ日本人にもなじみが深い。

一方の「韓非子」。こちらも紀元前3世紀の思想家だが、一般の日本人にはあまり馴染みが深くは無いのではないか。韓非子について書かれている本書の後半部分をひととおり読んでも、知っていた言葉が見つからない。論語に比べて難解だ。それでも一つくらいは覚えておくべきだろう。例えば「戦陣の間は詐偽をも厭わず」などは短いし、(あまり良い意味ではないが)理解はしやすい。

ところで、性善説と性悪説。論語は性善説的で韓非子は性悪説的、また日本の社会は性善説寄りで、多くの諸外国は性悪説寄り、というのが本書の主張だ。その正確性はともかく、この二つの説を比較することによって、ものの考え方がまた違ってくることだろう。そして最終的には著者も言うとおり、両方理解した上で「バランスよく生き抜く」ことが大事だということだ。


人材空洞化を超える
人材空洞化を超える
日経ビジネス著
エディション: 単行本

2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 人材育成力が企業を二極分化する, 2008/1/4
レビュー対象商品: 人材空洞化を超える (単行本)
組織と人材という永遠の課題を、06年から07年にかけた日経ビジネスでの数々の事例取材記事をもとに、テーマごとに「抜け殻正社員」、「憂鬱なオフィス」などショッキングな章タイトルをつけて、まとめている。

その中の一つ、第2章「育てず伸びずのデフレスパイラル」。今、企業は「即戦力を求める」傾向が強くなっていると言う。これは確かに実感があるし、理解できる。財務体質の強化を優先した企業は、人件費をぎりぎりまで押さえているので、現場では慢性的に人が足りていない状態にある。だから、じっくり育成するよりも、配属のその日から結果を求めるようになるのだ。

それでも「この企業ならば成長できる」と感じて、高いモチベーションで喰らいついてくる人材が多数を占めれば、その企業全体の人材力を押し上げるが、一方、「自分を育ててくれない」と感じて、さっさと見切りをつけるような人材が多ければ、その企業は「育てず伸びずのデフレスパイラル」に陥るだろう。

本書が指摘する、個々の企業でのミドル層人材空洞化現象も心配だが、日本社会にとっての真の問題は、人材育成力によって、人が育つ企業と育たない企業に二極分化していくことかもしれない。そして、その意思決定権は経営者側にはなく人材側にあることを、組織リーダーは忘れてはならない。


ハラスメントは連鎖する 「しつけ」「教育」という呪縛 (光文社新書)
ハラスメントは連鎖する 「しつけ」「教育」という呪縛 (光文社新書)
安冨 歩著
エディション: 新書

85 人中、40人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 1.0 非現実的な決め付けこそ、ハラスメント, 2007/9/8
1章で展開されるハラスメントの定義やコミュニケーションとの関連性についての解説は、なんとか理解できるのだが、その後が受け入れがたい。

たとえば2章の、ハラスメント伝播のシミュレーション。これはフィクションだと断ってはいるものの、あまりにも飛躍した極端な例の提示だけで終わっている。伝播しない例も出して論理的に比較検証すべきだ。引用するのも恥ずかしい、ワイドショーの再現ビデオと変わらないような事例だけを使った主張は、日本最高学府の研究者のそれとは思えない。

さらに5章での、「しつけ、教育の有害性」論もあきれてしまう。「食事の時間でないから空腹を我慢させる。夜遅くまで勉強させる。全てハラスメントである。子供は必要なことを自分で自然と学んでいく能力を持っている。大人は単に庇護さえすればよい。それがしつけと呼ばれようが教育と呼ばれようが、ハラスメントは子供の自然な発達を阻害する方向にしか働かない」などと言うことに、社会的貢献度がどれほどあるのだろうか。子供を「自然な発達」のみに委ねればよいのなら、サルとの違いがない。しつけや教育が、「過度に」行われれば、ハラスメントだというのならわかるが、一部の有害性をもって全部否定することは、格差が存在するが故に資本主義を全面否定するのと変わらない、極論だ。

そして、ハラスメントという「呪縛からの脱出」と題した7章で、「我々はどうすればいいのだろうか」と、対策を提言しているが、これも支離滅裂だ。ハラスメントに対して怒れと言い、それができずに苦しんでいる人を、「単なる小心者」よばわりしている。その決め付けのほうが、よほどハラスメントである。

読みはじめから、気を抜くとすぐわからなくなる、論旨が掴みにくい書物だと思いながらも我慢して読み進めたが、最後まで理解不能だった。
コメント コメント (1) | 固定リンク | 最新のコメント: Jul 12, 2014 10:34 PM JST


「憧れる人」になろう 世界のリーダーたちに学ぶ「生き方」のヒント
「憧れる人」になろう 世界のリーダーたちに学ぶ「生き方」のヒント
内田 隆著
エディション: 単行本(ソフトカバー)
価格: ¥ 1,296

9 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 「憧れる人」は身近なところにも, 2007/8/16
著者は学生時代は詩にもとりくんだということで、詩才も兼ね備えているようだ。押し付けがましくない熟考された文章と、素直な気持ちで読める自然な語りかけで、夢を持つことの大切を純粋に訴えている。著名人の言葉を数多く集め、きちんと咀嚼してまとめてあるので、リーダーあるいはリーダーを目指す人には、糧になる言葉がいくつも見つかるだろう。

とはいえ、各界の「成功した」リーダーの言葉だけを吸収すればよいと言うことではない。そもそも「成功した」人とはすなわち、外国の大企業のCEOのことだけを指すのではない。本書では著者の経歴もあって、あえてそういう人選になっているのだろうが、何もかもが上手くいく人生を送れる人は少ないし、個人の努力ではコントロールできないことで決まってしまう人生もある。一般人の人生と比較した時の、華々しい成功事例の距離感がやや気になる。

人の一生など、波乱万丈であることは明らかである。だからこそ、たとえ苦しい時があっても、いつかは復活できる強さが求められる。本書で紹介されている人物ではなくても、「憧れる人」は身近なところにも少なからずいるはずだ。そんな人を探してみることも良いだろう。


伝える力 (PHPビジネス新書)
伝える力 (PHPビジネス新書)
池上 彰著
エディション: 新書
価格: ¥ 864

16 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 謙虚に物事の本質を理解するところからスタート, 2007/8/14
元NHK記者で、大人にも人気のある「週刊子供ニュース」で11年間お父さん役をつとめた著者が、コミュニケーション力のつけ方を指南する。

単に話し言葉でのコミュニケーションに限らず、相手をひきつける方法やビジネス文書の書き方、上質なインプットを得ることなど、「伝える力」アップのためのヒントを総合的に与えてくれる、実用書だ。

特に、冒頭で「日銀とは何か」をわかりやすく説明することの難しさを例に出すなど、まずは、物事をきちんと理解することの重要性を、説いているところが良い。「『自分がいかに物事を知らないか』を知ることからスタートする」ことを、「お父さん」は訴えているのだ。伝える側が謙虚な姿勢でないと、コミュニケーション能力を向上させ続けることはできない、ということだろう。

自分の考えを如何に伝えるか。これはリーダーなら誰しも、常々意識していなければいけないことだ。本書を読み進めながら、自分はあれは出来ているが、これは出来ていない、など、今一度自身の「伝える力」を謙虚に見直してみよう。


リーダーシップの旅  見えないものを見る (光文社新書)
リーダーシップの旅 見えないものを見る (光文社新書)
野田 智義著
エディション: 新書
価格: ¥ 842

12 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 自分への問いかけを怠れば、リーダーシップは理解できない, 2007/8/13
リーダーシップ研究と実践の第一人者二人が、リーダーシップをコンピタンシーではなく、「見えないもの」を探し求めるプロセスととらえ、リーダーはなろうとしてなるのではなく、「結果として」なるのだと、説いている。理論書というよりはエッセイ的な、対談形式だが、それがゆえに、自然な発想と切り口で、リーダーシップ論を深堀りしている。

だがあえて注文したい。両氏ともマネージャーとリーダーを区別することに力が入っているが、この区別を実際のシーンに適用することに、現実的な効用はあまりないだろう。ある人物がマネージャーなのかリーダーなのかを区別しても、その人は一人なのだから、結局両方の要素を持っているとしか言いようがない。リーダー率何パーセント、マネージャー率何パーセントなどと測定できるわけないし、たとえある時点での傾向が説明できても、彼(彼女)が次にとるべき行動を決めてくれるわけでもない。マネージャー、リーダーと表現するから区別をしたくなってしまうのであって、単純に例えばボスと表現してリーダーとマネージャーの両方の性質をもつ人物として捉えることに、実用的な不都合はないはずだ。

とはいえ、本書全体としては最高ランクの評価をつけたい。エピローグで野田氏は「いつ旅が続けられなくなっても、自分に納得できるよう一歩を歩みつづける。旅の結果よりも、そのこと自体が一番重要ではないか」という。そもそもリーダーシップの旅はどこへ行くのか、行き先がわからない旅もある。だからこそ「旅人としての自分の今を問い続ける」ことが大事なのだ。自分への問いかけを怠れば、リーダーシップは決して理解できない。その主張に素直に賛同したい。


デジタル・ワークスタイル―小さなことから革命を起こす仕事術
デジタル・ワークスタイル―小さなことから革命を起こす仕事術
徳力 基彦著
エディション: 単行本

6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 書くことで、自分の考えを完成させる, 2007/8/13
いまやネット界のオピニオン・リーダーの一人と認められる著者が、仕事、とくにインターネットを利用する知的業務を効率的に行うための、さまざまなツールを紹介してくれる。よほどのIT初心者でなければ既に使いこなしているものもあるだろうが、名前は知っているけど試したことは無いものもあるかもしれないので、ひととおり再確認しておくのも良いだろう。

そんな中、特に第6章「情報発信力編」で著者は本領を発揮している。各種ツールや人的ネットワークを通じて収集した情報を、分析し、「自分の考え」につなげることは、当然ながら意味のあることである。しかし、「自分の考え」というものは、常にはっきりさせておくことが、意外に難しい。自らを取り巻く状況は時期によっても変わるだろし、むしろ変わることが自然だ。だからこそ、「自分の考え」の中で絶対にぶれてはいけないところを、ぶれないようにするには、書くこと、表現することが大事だ。書くことで、自分の考えが完成するのだ。

「情報を発信すると、自然に情報が集まってくる」と著者は言う。その好循環を作れれば、自分を高めることにもつなげられる。本書は究極的には、品質の高いブログを書けるようになり、自分自身の成長につなげるための、指南書といえるだろう。


ホワイトカラーは給料ドロボーか? (光文社新書)
ホワイトカラーは給料ドロボーか? (光文社新書)
門倉 貴史著
エディション: 新書

6 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 働き方、働かせ方をもっと考えよう, 2007/7/15
ホワイトカラーの働き方にまつわる話題を、各種データや関連する法制度を紹介しながら、多彩な切り口で語り、日本のホワイトカラーの生産性は決して低くない、と主張する。

ホワイトカラーといった場合、正社員で比較的高報酬であっても、残業や転勤がついてまわり、さらに過労死などの問題がある、というイメージが一般的だろう。特に残業の話は複雑で微妙だ。残業代が出る出ないの、いわゆるサービス残業が昨今の問題になっている。本書でもサービス残業解消策の一つの可能性として、残業代割増率の増加案を紹介している。

しかし年俸制・成果主義の世界では、残業という概念すら形骸化しているのも実態だ。何がサービス残業で何が本来の仕事かの区別すらつかなくなってきている。そんな現実が明確に説明できなくなれば、サービス残業が問題なのかどうかも曖昧になってしまう。

そらから本書でもあまり触れられていない話題は、有給休暇の取得率だ。使い切れずに休暇を捨てる習慣が、まだまだ日本には残る。欧州では3週間はあたり前の夏休みも、日本では1週間がまだ主流だろう。

雇用制度や給与金額以外に、働き方、働かせ方に関する考え方自体を、もっと考えていけば、日本のホワイトカラーの生産性はさらにあがるだろう。


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