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ベルカ、吠えないのか? (文春文庫) 文庫 – 2008/5/9

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

キスカ島に残された四頭の軍用犬北・正勇・勝・エクスプロージョン。彼らを始祖として交配と混血を繰りかえし繁殖した無数のイヌが国境も海峡も思想も越境し、“戦争の世紀=20世紀”を駆けぬける。炸裂する言葉のスピードと熱が衝撃的な、エンタテインメントと純文学の幸福なハイブリッド。文庫版あとがきとイヌ系図を新に収録。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

古川/日出男
1966(昭和41)年、福島県生まれ。早稲田大学第一文学部中退。編集プロダクション勤務等を経て、98年『13』で作家デビュー。2002年『アラビアの夜の種族』で第55回日本推理作家協会賞と第23回日本SF大賞、06年『LOVE』で第19回三島由紀夫賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


登録情報

  • 文庫: 394ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2008/5/9)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4167717727
  • ISBN-13: 978-4167717728
  • 発売日: 2008/5/9
  • 梱包サイズ: 15 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2 57件のカスタマーレビュー
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カスタマーレビュー

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形式: 単行本
神の視点でつづられる、壮大な犬の歴史物語。

4頭の軍用犬から派生する様々な物語が語られます。あるものは狼と交配し、

あるものは純潔を保ち美を極める。またあるもの麻薬探知犬となり、戦闘を

極める犬もいる。さらには宇宙へ飛び出し、伝説となる犬もいる。

独特の筆致で描かれる多種多様な犬達の人生は非常に興味深く、読者は血統

という壮大な歴史を一瞬のうちに追体験するのです。

果てしなく続く血の物語はどれも感動的で、類似の作品は読んだ事がありま

せん。貴重な体験でした。
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形式: 単行本
第二次世界大戦から東西冷戦を経由し、ソ連邦の崩壊とその後の混乱で閉じたあの戦争の世紀を、「近代兵器」として運命を翻弄されたイヌたちに焦点を当て、ありうべきもうひとつの20世紀史として描き出した傑作。
物語は1990年代のとある冬の日、シベリアの森の中で、防寒具に全身を固めた若い男が、人里離れた一件の人家に辿り着くことから始まる。
この近過去の物語を横糸に、そして、1943年のアリューシャン列島、キスカ島/神鳴島に日本軍が置き去りにした四頭の軍用犬たちの血統が紡ぐ数奇な運命を縦糸にして、二つの物語が交互に縒られ、USA、ソ連邦/ロシア、アラスカ、日本、韓国、朝鮮、中国、ヴェトナム、メキシコ、ハワイ、サモア、アフガニスタン、等々、舞台を転々としながら、米軍、KGB、ヤクザ、各国のマフィア、ゲリラといった人間たちとイヌたちのそれぞれの流血と生存の戦いが一大絵巻として織りなされていく。
後半、二つの物語は一気に収斂し、クライマックスでの沈黙の市街戦と、そこから一転しての殺戮劇(それはさながらパリ・コミューンの顛末をも想起させる)、そして。
生き延びた者たちは我知らず、この物語の円環を閉じんとするだろう。それがどのようなものであるのかは、是非一読して確かめて欲しい。
「人間」の登場人物たちには徹底した観察者の視点から記述しながらも、イヌたちに
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形式: 単行本
ここ数年間読んだ中で1番感動したと言っても過言ではない本。

太平洋戦争末期から現代までの政治・紛争史を、軍用犬の血統と東西陣営の冷戦構造を重ね合わせて描いている。特異なのはそのは文体にある。犬に語りかける話者とそれに答える犬たちとの応答が大半を占める。

人間に見放された軍用犬は、数奇な運命に翻弄されながら、自らの生物としての本能に従い、子孫を残そうとする。オス犬もメス犬も。雑種も純血種も。

ちょっと愉快なのは、人類史上初めて宇宙を飛んだ生命体である犬、ライカ犬が犬たちから崇められ、1つのラインとして血統に連なっていくことだ。20世紀になって初めて品種改良により作出された「シェパード」と犬たちの英雄(宇宙に行ったから!)が交わることによって産み落とされた犬たちの行く末は?

作中、犬たちは常に疾走している。余談だが、ついこの間見た「南極物語」で雪原を走っていた犬たちを見たが、それと同じ類の疾走感がこの作品にえもいわれぬ躍動感を与えている。読み始めるとそのスピード感に一気に引きずられる。

その疾走感を味わうに、読んでみて損のない作品。
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形式: 単行本
一体何をどうすればこんな物語が思いつくのか、不思議でしょうがない。
4頭の犬から始まる、犬の現代叙事詩。
複雑な世界情勢も、歴史を動かす人間たちの情念も犬は感知しない。
歴史に利用され、時に歴史を動かしながら逞しく生きる犬たち。
人間のそれより感動してしまうのが凄い。
4頭の犬から始まった血統に、どう始末をつけるのかに期待したけど、意外にあっさり終わってしまった。

物語りも斬新だけど、それよりも目を惹くのが、独特すぎる文体。
個人的な話で申し訳ないけど、物語り抜きで文体だけで酔えるのはチャック・パラニュークの作品を読んで以来だった。
でも破壊力ではこちらの方が上かな?

続編(?)である「ロックンロール七部作」もあわせてオススメ。
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