東京湾に浮かぶ海堡を舞台にしている点からして面白い。
都会に近いのに孤立した場所で、謎の通信を受けながら、宗教的選民思想の修行をしているはずが、どんどんおかしくなっていく。登場人物三人に人間の弱さと愚かさとおかしみがある!
この商品をお持ちですか?
マーケットプレイスに出品する

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません 。詳細はこちら
Kindle Cloud Readerを使い、ブラウザですぐに読むことができます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
ビリーバーズ 2 (ビッグコミックススペシャル) コミック – 2000/3/1
▼第12話/物理的処理▼第13話/再現劇▼第14話/査問▼第15話/結合▼第16話/議長解任▼第17話/幸福な日々▼第18話/新議長就任▼第19話/すばらしいお知らせ▼第20話/安住の地へ▼第21話/にゅうめん▼第22話/バビロンから船で
●主な登場人物/議長さん(無人島に暮らす三人グループのリーダー格)、副議長さん(無人島に暮らす唯一の女性)、オペレーターさん(パソコンで“本部”との交信を担当している男性)
●あらすじ/小さな孤島で、新興宗教“みんな”の修行に励む3人の信者たち。しかし、その中の一人・議長さんが、突然不可解なことを言いはじめた。唯一の女性である副議長さんに、自分の陰茎を噛みちぎってほしいと言うのだ。断固拒否する副議長さん。しかし、淫らな欲望を払拭し、真の浄化のためには絶対必要だと言い張る議長さんに押し切られ……(第12話)。▼結局、議長さんの陰茎を噛みちぎることができなかった副議長さんは、夜オペレーターさんと小屋を抜け出して、この行為を止めてほしいと訴える。その後、副議長さんとオペレーターさんは抱き合うが、その場面を『議長』さんに見つかってしまい……(第13話)。
●本巻の特徴/“みんな”の目的である“安住の地”へ旅立つために、“みんな”の会員が大挙して無人島に訪れる。果たして“安住の地”とはどこなのか? また新興宗教団体“みんな”の正体とは? 今すべてが明らかに、なる!?
●主な登場人物/議長さん(無人島に暮らす三人グループのリーダー格)、副議長さん(無人島に暮らす唯一の女性)、オペレーターさん(パソコンで“本部”との交信を担当している男性)
●あらすじ/小さな孤島で、新興宗教“みんな”の修行に励む3人の信者たち。しかし、その中の一人・議長さんが、突然不可解なことを言いはじめた。唯一の女性である副議長さんに、自分の陰茎を噛みちぎってほしいと言うのだ。断固拒否する副議長さん。しかし、淫らな欲望を払拭し、真の浄化のためには絶対必要だと言い張る議長さんに押し切られ……(第12話)。▼結局、議長さんの陰茎を噛みちぎることができなかった副議長さんは、夜オペレーターさんと小屋を抜け出して、この行為を止めてほしいと訴える。その後、副議長さんとオペレーターさんは抱き合うが、その場面を『議長』さんに見つかってしまい……(第13話)。
●本巻の特徴/“みんな”の目的である“安住の地”へ旅立つために、“みんな”の会員が大挙して無人島に訪れる。果たして“安住の地”とはどこなのか? また新興宗教団体“みんな”の正体とは? 今すべてが明らかに、なる!?
- 本の長さ222ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2000/3/1
- ISBN-104091857760
- ISBN-13978-4091857767
この商品を見た後に買っているのは?
ページ: 1 / 1 最初に戻るページ: 1 / 1
商品の説明
出版社からのコメント
そこは孤島。女ひとりに男がふたり。波光きらめく楽天地。しかし、時は満ち、やがて世界は分裂す。山本直樹的世紀末人間輪舞の最高傑作!
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ: 1 / 1 最初に戻るページ: 1 / 1
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
カスタマーレビュー
5つ星のうち4.3
星5つ中の4.3
29 件のグローバル評価
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
VINEメンバー
Amazonで購入
答えは絶対見せずに「自分で考えるんだ!」と追い詰めていく部分は、自己啓発セミナーや新興宗教や、会社の上司の「自分で考えろ!」というのと共通している。何か矛盾しているなーと思うと「心が汚れている」「全てを吐き出していない」「常識がない」と言ってくる。人格を壊したり洗脳するときの常套手段なのかな。
最後の部分は連合赤軍のような形になってしまっているけど、そういうオチのつけ方もアリなのかも。
会社で「1を聞いて10を知れ!」「自分で考えろ!」って人は、やっていることは上記と同じだと気づいた。誰かに相談しても「我慢しろ」「お前が悪い」となるので、逃げるとしたら会社を辞めるか、一気に飛んでしまうけど死ぬしかなくなる。これをゲーム(最後は嫌な気分で終わるコミュニケーション)と言えるのか分からないけど、どう受け流すか難しい。
最後の部分は連合赤軍のような形になってしまっているけど、そういうオチのつけ方もアリなのかも。
会社で「1を聞いて10を知れ!」「自分で考えろ!」って人は、やっていることは上記と同じだと気づいた。誰かに相談しても「我慢しろ」「お前が悪い」となるので、逃げるとしたら会社を辞めるか、一気に飛んでしまうけど死ぬしかなくなる。これをゲーム(最後は嫌な気分で終わるコミュニケーション)と言えるのか分からないけど、どう受け流すか難しい。
2013年9月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
山本直樹「ビリーバーズ」1巻2巻を読了。孤島での新興宗教に所属する3名(男2女1)での生活から破滅までを描く。バックグラウンドにはオウム真理教から連合赤軍事件までを包含した作者の想いを感じることが出来る。そしてその作者の想いは連合赤軍事件を直接的に描いた「レッド」へ続いていく。時代の閉塞感とカルト的狂気がうまく描かれている。そしてその狂気はそのまま現代社会で生きる我々の社会にも見て取れる。集団と個をどう折り合いをつけながら生きていくか、本作から問われた問いは大きい。
ベスト1000レビュアー
Amazonで購入
全2巻中の後半、第2巻である。第1巻を手に取った方は、是非、続けてこの第2巻も読み進めて欲しい。
題材は表面的にカルト宗教をテーマに取り扱っているが、実際は山本直樹本人も言うように新左翼の内ゲバを参考に、3人の男女が織りなす心理劇である。2人でもなく4人以上でもなく3人というのがミソで、3人の間には絶妙な精神力動が見てとれる。とりわけ「議長」と呼ばれるリーダー格の男の行動に、人間の弱さが鋭く描写されており、最も人間らしい営為のひとつである宗教のなかにも人間の持つ獣性が宿るということがよくわかる。神性と獣性の一致というテーマを取り入れて誰か評論書いてください(笑)。
題材は表面的にカルト宗教をテーマに取り扱っているが、実際は山本直樹本人も言うように新左翼の内ゲバを参考に、3人の男女が織りなす心理劇である。2人でもなく4人以上でもなく3人というのがミソで、3人の間には絶妙な精神力動が見てとれる。とりわけ「議長」と呼ばれるリーダー格の男の行動に、人間の弱さが鋭く描写されており、最も人間らしい営為のひとつである宗教のなかにも人間の持つ獣性が宿るということがよくわかる。神性と獣性の一致というテーマを取り入れて誰か評論書いてください(笑)。
2015年10月12日に日本でレビュー済み
物心ついた頃には一連のオウム事件が収束していたこともあり、オウム真理教の「修行」を思わせるような描写はもちろん、人民寺院や連合赤軍のことなどテレビの映像などで断片的にしか知らない。それにもかかわらず(もしかしたらそれだからこそ、なのかもしれないが)、作品全体に流れる空気の薄気味悪さをひしひしと感じとることができた。そうした背筋がゾクッとするような異様な雰囲気を楽しむのも本作の面白みのひとつであろうが、そこに「夢」というトピックが入り込んでくることで、物語にさらに奥行きができているように感じる。
「夢日記」という行為は、人の記憶力を増進させたり、見る夢の内容をコントロールする働きがある、と俄かに言われて(作中でも語られて)おり、いわば夢を記憶し記録することによって夢の世界を飼い馴らすことができるようになる、のだそうだ。だが、これがある一定のレベルを超えてしまうと、次第に夢と現実の境目がつきづらくなり、目が覚めた時ここが現実の世界なのか、はたまた夢の世界なのか分からなくなってしまう。果てには夢と現実の世界の区別そのものがなくなってしまい、自らの願望や好奇心に身を任せて夢を見ているつもりが、実際には現実での異常行動や犯罪行為となってしまう、かもしれないのだ。
こう聞くと、夢を飼い馴らすためのトレーニングが非常に恐ろしいものに見える、がそれ以上に、とてつもなく魅力的なものに見えてしまう。「記憶力をつけたい」、「思い通りの夢を見てみたい」、「いつも見ているはずの夢の内容を覚えていたい」という欲望は割合普遍的なものなのではないだろうか(かくいう私も「夢日記」なるものを興味本位でつけ出し、3日坊主で投げ出したことがある)。そう考えると作中に登場する宗教団体は、そうした人間の根源的ともいえる欲望にアプローチしていた恐ろしい教団だった、と見ることもできよう。
そして圧巻なのは、そうしたトレーニングを通して、信者たちが夢と現実の区別を見失っていく過程を、ひとつのシーンとして描きこんでいるところである。ラストシーンに最も分かりやすく描かれているそれは、初見では理解しにくいが実はストーリーの随所に取り入れられていたことが明らかで、本作に流れている薄気味悪い空気は、こうした描写からも読み取れていたのかもしれない。
しかしその、薄気味悪い空間で暮らしているはずの人々が、妙に牧歌的で、どことなく幸せそうな気がするのは、私たちの暮らしているところがあまりに穢れているせいだろうか。穢れた場所を逃れ、ようやく見つけた楽園も追われ、それでも「安住の地」を目指そうとする「夢に生きようとしている人々」を描いたラストシーンは、幸せってなんだ?と大きな疑問符を突きつけられるようだった。
「夢日記」という行為は、人の記憶力を増進させたり、見る夢の内容をコントロールする働きがある、と俄かに言われて(作中でも語られて)おり、いわば夢を記憶し記録することによって夢の世界を飼い馴らすことができるようになる、のだそうだ。だが、これがある一定のレベルを超えてしまうと、次第に夢と現実の境目がつきづらくなり、目が覚めた時ここが現実の世界なのか、はたまた夢の世界なのか分からなくなってしまう。果てには夢と現実の世界の区別そのものがなくなってしまい、自らの願望や好奇心に身を任せて夢を見ているつもりが、実際には現実での異常行動や犯罪行為となってしまう、かもしれないのだ。
こう聞くと、夢を飼い馴らすためのトレーニングが非常に恐ろしいものに見える、がそれ以上に、とてつもなく魅力的なものに見えてしまう。「記憶力をつけたい」、「思い通りの夢を見てみたい」、「いつも見ているはずの夢の内容を覚えていたい」という欲望は割合普遍的なものなのではないだろうか(かくいう私も「夢日記」なるものを興味本位でつけ出し、3日坊主で投げ出したことがある)。そう考えると作中に登場する宗教団体は、そうした人間の根源的ともいえる欲望にアプローチしていた恐ろしい教団だった、と見ることもできよう。
そして圧巻なのは、そうしたトレーニングを通して、信者たちが夢と現実の区別を見失っていく過程を、ひとつのシーンとして描きこんでいるところである。ラストシーンに最も分かりやすく描かれているそれは、初見では理解しにくいが実はストーリーの随所に取り入れられていたことが明らかで、本作に流れている薄気味悪い空気は、こうした描写からも読み取れていたのかもしれない。
しかしその、薄気味悪い空間で暮らしているはずの人々が、妙に牧歌的で、どことなく幸せそうな気がするのは、私たちの暮らしているところがあまりに穢れているせいだろうか。穢れた場所を逃れ、ようやく見つけた楽園も追われ、それでも「安住の地」を目指そうとする「夢に生きようとしている人々」を描いたラストシーンは、幸せってなんだ?と大きな疑問符を突きつけられるようだった。