本書の著者たちによれば、人類はこれまで3度の産業革命を経験してきた。第1の産業革命は蒸気機関、第2の革命は電気という汎用技術の発明を契機とするものだった。そして、現在進行中の第3の産業革命を導いているのがコンピュータとネットワークである。
いずれの革命も人類の生活と労働のあり方に大きな変化をもたらした。第1次及び第2次産業革命は、主としてモノの生産と輸送の分野(著者たちによれば「原子」の領域)に革命的変化をもたらし、人間の力仕事と馬車を駆逐したが、革命の波及効果が新たな産業(サービス部門等)の創出と市場の拡大をもたらし、それが世界全体の経済の成長を保証し、新たな雇用の創出が続いた。
他方、第3の産業革命は「原子」の領域に加え、ホワイトカラーによる労働(著者たちによれば「電子」の領域)にも大きな影響を与えるとされ、現存する事務的職域の相当部分がAI等の機械にとって代わられるという(実際、銀行等の金融機関ではすでにその動きが始まっているように見受けられる)。
すなわち、機械(デジタル技術)の進化にともない、人間の労働の領域が過去2回の産業革命に比べ、より急速な速度で狭められていくと予測され、事務労働を含め多くの仕事が奪われていくという懸念が生じている。しかしながら、著者の結論はそれほど悲観的ではなく、第1及び第2の産業革命においてもそうであったように、第3の産業革命でも、混乱や歪みは生じるものの、「変化の大半はよいもので、人類も世界もディジタルフロンティアで豊かになる」としている。
はたして本当だろうか。AIに仕事を奪われそうな職域の人間にとってはそう穏やかではいられない。いずれにせよ、本書がこれからの世界を占う上で示唆に富んだ一冊であることは間違いない。
- フォーマット: Kindle版
- ファイルサイズ: 792 KB
- 推定ページ数: 59 ページ
- 出版社: 日経BP; 1版 (2013/2/12)
- 販売: Amazon Services International, Inc.
- 言語: 日本語
- ASIN: B00ED7SB16
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能):
有効
- Word Wise: 有効にされていません
- おすすめ度: 46件のカスタマーレビュー
-
Amazon 売れ筋ランキング:
Kindleストア 有料タイトル - 132,786位 (Kindleストア 有料タイトルの売れ筋ランキングを見る)
- 379位 ─ 労働問題社会学
- 5053位 ─ 社会学 (Kindleストア)









