感銘深い内容である。著者の人柄がにじみ出てくるような文章に大いに感じるものがあった。その感銘の余波に駆られて、この本はキンドルで読んだのであるが、著者の生い立ちや考え方をもっと知りたくて、1996年に出版された自伝、「My American Journey」をすぐさまキンドルで買った。余談であるが、今、南スーダンの首都・ジュバに居る、通信の悪いところでも「My American Journey」をすぐにダウンロードできたので、最初の頃のキンドルの仕様を知っている（使っていた）者としては、その便利さを堪能したものである。
さて、この本の内容である。Colin Powel氏の思うところを随筆風に書き下したものである。働くということに意義を感じて毎日の作業や勤労に汗している人達のことを念頭に書いていると思った。これは長年の軍隊での司令官としての経験から来ているのだろうが、そういう気持ちなくしては人の子供を死地に赴かせることはできないだろう。
だから、言っていることは誠に分かりやすいのだが、かなりの意志の強さがないとできないことを著者は実行している。例えば、著者がドイツに駐在していた時に部下を電話で感情に任せて怒鳴ったことがあった、それを上司に見咎められて注意されて以来、肝に銘じてその後は決して怒鳴ることで命令することはしなかった、という、即ち、一度反省するとその後同じ事を繰り返さない、というその辺の人間性が並の人と違うのである。
この本はこういう幾つもの心に残る逸話で構成されているが、日本人に関係したものある。それは、ある日本の有名私立中学校で講演した時のこと、一人の女子生徒が、「私は毎日が怖くて仕方ありません、落第するんじゃないか、とか、、、、、どのようにしてこの怖れを克服したらいいのでしょうか」と質問した。著者は、「ええ、私も失敗を怖れて毎日が不安で仕方がありません、しかし、そういう怖れというのは常に可能性としてあることなのです。大切なのは、怖れることを避けないで、失敗したら気を取り直してもう一度挑戦する、怖れに向かって立ち向かう、ということなのです。」と答えたが、同時に著者は、優秀な生徒が集まっているこの中学校で、自分の弱みをさらけ出すという、思い切った発言をした女子生徒に敬意を表するのだった。即ち、著者は質問した人の背景を慮って答えることの出来る人なのである。
多くの、自分も使ってみたくなるコリン・パウエル語録があるが、「決して、決して法に背くことをしてはいけない、なんか文句ある？」などには、その前の文章が固かっただけに、思わず声を出して笑ってしまうのだった。
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Electronut
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graham
Five Stars
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OliD
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markr
leadership - Powell style
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Laura
Leadership 101
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