前作のCrossing Colorsから5年を経て生み出された今作は、徳田雄一郎の8作品目に当たるという。
20代にリリースされたInitial Impulseのように魂の限りを振り絞り疾走する音とは一線を画し、30代後半を迎え成熟した男の余裕、そして音楽への深い敬愛の念を感じさせる作品に仕上がっている。
一言で表するならば「自由自在」。
親しみやすいポップな雰囲気もあり、引き締まった緊張感の中で繰り広げられる正統派ジャズナンバー、ギュッと胸の奥を掴まれるような切ない旋律など。曲調や世界観が多岐にわたりながらも聴き終えると11曲のピースがパズルのようにピタリと合わさる。
アルバムタイトルである「WIND」が、アレンジを変えて3バージョンでクレジットされており各々の味わいの違いを楽しむことが出来る点も興味深い。
また必聴すべきは、全編通しての音質である。昨今EDMの台頭などによりデフォルトでボリューム感の強いエフェクトを好むエンジニアが多い中、今作は各パートの持つ言わば「原音」が大切に録音されている。5つの楽器の音の粒がそれぞれの存在感を持って見事なまでに重なり合い耳に届くのである。
こればかりは言葉で説明し尽くすのが難しいため、是非アルバムを手にし実体験していただくことをお勧めする。
- 発売日:
- レーベル: GoodNessPlus Records
- 著作権: ℗© GoodnessPlus records
- 収録時間: 1:00:25
- ジャンル:
- ASIN: B07P56BCQ5
- カスタマーレビュー: 評価の数 1
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Amazon 売れ筋ランキング:
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