縦横無尽にテーマを横断するのだけれど、後半になるにつれて、点と点がつながって、道になる。多少強引なところもあるけれど、読後感は悪くない。
GPSによって、失われた力がある、みたいなテクノロジーを批判するような本に思えるけれど、それは内容の本の一部。むしろ、人間が持っていた/持っている道をナビゲーションする力にフォーカスが当てられている。人間っておもしろい、って思えますよ。
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WAYFINDING 道を見つける力: 人類はナビゲーションで進化した 単行本 – 2021/1/6
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GPSによって人類はなにを失うか?
脳のなかの時空間から、言語・物語の起源まで
ナビゲーションと進化をめぐる壮大な探究の旅へ!
・GPSも地図もない世界で、人類はいかに探索し、記憶し、ルートを伝えてきたか
・「場所の記憶」は、いかに脳を発達させるのか
・幼少期の記憶が消えるわけ
・動物たちはなぜ地図もないのに地球を旅できるのか
・ヒトの祖先によるナビゲーションは、いかに言語・物語を形づくったか
・GPSへの依存は、認知や感情にどんな影響を及ぼす?
・AIは物語を理解できるか
脳科学・人類学・心理学・言語学・生物学・考古学・AIーー
道を見つける力が、私たちを「人間」にしたことを明かす。
科学ノンフィクションの名手による新たな傑作!
★岡本裕一朗、更科功、角幡唯介、小川さやか、山本貴光さん称賛!
太古の人類が現代科学と結び付く・・極めてエキサイティングではないか。
ーー岡本裕一朗『四国新聞』
環境情報と記憶が生む能力ーー更科功『日本経済新聞』
非常に面白かった。
私が日高や北極で実践しているナビゲーションと実存の関係を
科学ジャーナリストが深く取材した本なのだが、
まさかこのテーマでこれほどの本を書く人がいるとは。
ーー角幡唯介「twitter」
知的能力と情緒能力の結晶であるウェイファインディングの能力は、
私たちが人生に迷い社会が進むべき方向を誤った時に
新たな道を見つける力でもあったのではないかと
ーー小川さやか『読売新聞』
注目の新刊、記憶とも絡んでいて興味深い。
ーー山本貴光「YouTube人文的、あまりに人文的 #046」
(海馬は)GPSよりもはるかに柔軟で優秀なナビ機能といえる。
ーー『日刊ゲンダイ』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
::著者:: M・R・オコナー
ジャーナリスト。サイエンス、テクノロジーなどの分野で執筆。
前著は『絶滅できない動物たち:自然と科学の間で繰り広げられる大いなるジレンマ』。
マサチューセッツ工科大学(MIT)のナイト・サイエンス・ジャーナリズム・フェロー。
::訳者:: 梅田智世
訳書は、ダニエル・Z・リーバーマン、マイケル・E・ロング
『もっと!:愛と創造、支配と進歩をもたらすドーパミンの最新脳科学』、
リアム・ドリュー『わたしは哺乳類です』など。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
::目次::
はじめに: 道を見つける
■PART 1 北極圏
第1章: 最後の道なき場所
第2章: 記憶の地景
第3章: 幼少期の記憶はなぜ消えるのか
第4章: 動物たちのナビゲーションの謎
第5章: ヒトの認知能力を飛躍させる
第6章: AIは物語を理解できるか
■PART 2 オーストラリア
第7章: スーパーノマド
第8章: ドリームタイムの作図法
第9章: 脳のなかの空間と時間
第10章: 雷の民のあいだで
第11章: あなたが左なら、わたしは北
■PART 3 オセアニア
第12章: 人類最古の科学
第13章: オセアニアの宇宙飛行士たち
第14章: 気候変動に抗する航海術
第15章: GPSが脳になりかわる
第16章: 迷子のテスラ
おわりに: トポフィリアの天性
脳のなかの時空間から、言語・物語の起源まで
ナビゲーションと進化をめぐる壮大な探究の旅へ!
・GPSも地図もない世界で、人類はいかに探索し、記憶し、ルートを伝えてきたか
・「場所の記憶」は、いかに脳を発達させるのか
・幼少期の記憶が消えるわけ
・動物たちはなぜ地図もないのに地球を旅できるのか
・ヒトの祖先によるナビゲーションは、いかに言語・物語を形づくったか
・GPSへの依存は、認知や感情にどんな影響を及ぼす?
・AIは物語を理解できるか
脳科学・人類学・心理学・言語学・生物学・考古学・AIーー
道を見つける力が、私たちを「人間」にしたことを明かす。
科学ノンフィクションの名手による新たな傑作!
★岡本裕一朗、更科功、角幡唯介、小川さやか、山本貴光さん称賛!
太古の人類が現代科学と結び付く・・極めてエキサイティングではないか。
ーー岡本裕一朗『四国新聞』
環境情報と記憶が生む能力ーー更科功『日本経済新聞』
非常に面白かった。
私が日高や北極で実践しているナビゲーションと実存の関係を
科学ジャーナリストが深く取材した本なのだが、
まさかこのテーマでこれほどの本を書く人がいるとは。
ーー角幡唯介「twitter」
知的能力と情緒能力の結晶であるウェイファインディングの能力は、
私たちが人生に迷い社会が進むべき方向を誤った時に
新たな道を見つける力でもあったのではないかと
ーー小川さやか『読売新聞』
注目の新刊、記憶とも絡んでいて興味深い。
ーー山本貴光「YouTube人文的、あまりに人文的 #046」
(海馬は)GPSよりもはるかに柔軟で優秀なナビ機能といえる。
ーー『日刊ゲンダイ』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
::著者:: M・R・オコナー
ジャーナリスト。サイエンス、テクノロジーなどの分野で執筆。
前著は『絶滅できない動物たち:自然と科学の間で繰り広げられる大いなるジレンマ』。
マサチューセッツ工科大学(MIT)のナイト・サイエンス・ジャーナリズム・フェロー。
::訳者:: 梅田智世
訳書は、ダニエル・Z・リーバーマン、マイケル・E・ロング
『もっと!:愛と創造、支配と進歩をもたらすドーパミンの最新脳科学』、
リアム・ドリュー『わたしは哺乳類です』など。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
::目次::
はじめに: 道を見つける
■PART 1 北極圏
第1章: 最後の道なき場所
第2章: 記憶の地景
第3章: 幼少期の記憶はなぜ消えるのか
第4章: 動物たちのナビゲーションの謎
第5章: ヒトの認知能力を飛躍させる
第6章: AIは物語を理解できるか
■PART 2 オーストラリア
第7章: スーパーノマド
第8章: ドリームタイムの作図法
第9章: 脳のなかの空間と時間
第10章: 雷の民のあいだで
第11章: あなたが左なら、わたしは北
■PART 3 オセアニア
第12章: 人類最古の科学
第13章: オセアニアの宇宙飛行士たち
第14章: 気候変動に抗する航海術
第15章: GPSが脳になりかわる
第16章: 迷子のテスラ
おわりに: トポフィリアの天性
- 本の長さ416ページ
- 言語日本語
- 出版社インターシフト (合同出版)
- 発売日2021/1/6
- 寸法18 x 13 x 3 cm
- ISBN-104772695710
- ISBN-13978-4772695718
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出版社より
商品の説明
出版社からのコメント
ナビゲーションは、「海馬」という脳の領域が主に担っている。海馬にある場所細胞・頭方位細胞・格子細胞などが、私たちの認知能力のベースとなる「認知地図」をつくり出しているのだ。
興味深いのは、海馬は記憶の構築にもたずさわっていることだ。探索行動と記憶は、海馬によって繋がっている。幼少期のエピソード記憶(個人が経験した出来事の記憶)が大人になると失われるのも、海馬が未発達なためであり、また探索する時間の長かった子どもほど高い空間記憶能力・流動性知能を持つという研究もある。
わたしたちの祖先による狩猟採集生活では、ウェイファインディング(道を探す力)は生死に関わる技能だった。獲物を捕らえるためには、その行動を予測し、痕跡を読み、追跡し、道を記憶する・・・などの能力が求められる。
獲物という他者視点になり、作業仮説を立て、絶えず予測・修正して問題を解決していく。こうした思考は、「人類最古の科学」とも言える。そんなウェイファインディングに関わる思考や、その情報を記憶し伝えることなどのために、言語や物語が生まれ発達する。
もともと人類はGPSはおろか地図さえない世界で、複雑なナビゲーションを駆使してきた。本書は伝統的なナビゲーション技術をいまなお用いている世界各地の先住民を訪ね、その見事な技を明らかにする。
オセアニアの船乗りたちが、カヌーに寝転び腹で波の微妙な動きを感じ取って長距離航海をしていることなど、まさに驚きである。一方で、道具も使わずに地球を旅する動物たちのナビゲーションの謎にも迫っていく。量子生物学の鍵となるバイオコンパスの探究など、刺激的なレポートが続く。
生態心理学によれば、精神と環境、知覚と認識は分離されていない。ウェイファインディングとは、その直接的な結びつきを動きとともに感じとる方法でもある。それは脳のなかの地図というより「音楽」のようなものだ。また、海馬は未来を想像し、計画立案や目標達成のためにも欠かせない。どんな人生のルートを選び、たどるのかという意思決定や自己調節に深く関わっているのだ。
そんな根源的な道を見つける力が、今日、GPSや移動・遊びの制限などによって失われようとしている。海馬は使わなければ、縮小していく。海馬の萎縮は、PTSD、アルツハイマー病、統合失調症、鬱になるリスクを高める。現代ではすでに青年期から海馬が相対的に小さくなり、そのため認知・感情面での障害や問題行動、依存症を起こしやすくなるという知見もある。
集団的なウェイファインディング能力の衰退は、人類の進むべき道や社会の方向すら見えにくくしているのでは?
・・人類の認知思考の根源にさかのぼり、「遊動力」を取り戻すために! ・・
★本書の「目次・はじめに・解説」は小社サイト(インターシフトの本)よりご覧いただけます
興味深いのは、海馬は記憶の構築にもたずさわっていることだ。探索行動と記憶は、海馬によって繋がっている。幼少期のエピソード記憶(個人が経験した出来事の記憶)が大人になると失われるのも、海馬が未発達なためであり、また探索する時間の長かった子どもほど高い空間記憶能力・流動性知能を持つという研究もある。
わたしたちの祖先による狩猟採集生活では、ウェイファインディング(道を探す力)は生死に関わる技能だった。獲物を捕らえるためには、その行動を予測し、痕跡を読み、追跡し、道を記憶する・・・などの能力が求められる。
獲物という他者視点になり、作業仮説を立て、絶えず予測・修正して問題を解決していく。こうした思考は、「人類最古の科学」とも言える。そんなウェイファインディングに関わる思考や、その情報を記憶し伝えることなどのために、言語や物語が生まれ発達する。
もともと人類はGPSはおろか地図さえない世界で、複雑なナビゲーションを駆使してきた。本書は伝統的なナビゲーション技術をいまなお用いている世界各地の先住民を訪ね、その見事な技を明らかにする。
オセアニアの船乗りたちが、カヌーに寝転び腹で波の微妙な動きを感じ取って長距離航海をしていることなど、まさに驚きである。一方で、道具も使わずに地球を旅する動物たちのナビゲーションの謎にも迫っていく。量子生物学の鍵となるバイオコンパスの探究など、刺激的なレポートが続く。
生態心理学によれば、精神と環境、知覚と認識は分離されていない。ウェイファインディングとは、その直接的な結びつきを動きとともに感じとる方法でもある。それは脳のなかの地図というより「音楽」のようなものだ。また、海馬は未来を想像し、計画立案や目標達成のためにも欠かせない。どんな人生のルートを選び、たどるのかという意思決定や自己調節に深く関わっているのだ。
そんな根源的な道を見つける力が、今日、GPSや移動・遊びの制限などによって失われようとしている。海馬は使わなければ、縮小していく。海馬の萎縮は、PTSD、アルツハイマー病、統合失調症、鬱になるリスクを高める。現代ではすでに青年期から海馬が相対的に小さくなり、そのため認知・感情面での障害や問題行動、依存症を起こしやすくなるという知見もある。
集団的なウェイファインディング能力の衰退は、人類の進むべき道や社会の方向すら見えにくくしているのでは?
・・人類の認知思考の根源にさかのぼり、「遊動力」を取り戻すために! ・・
★本書の「目次・はじめに・解説」は小社サイト(インターシフトの本)よりご覧いただけます
著者について
ジャーナリスト。サイエンス、テクノロジーなどの分野で執筆。
前著は『絶滅できない動物たち:自然と科学の間で繰り広げられる大いなるジレンマ』。
マサチューセッツ工科大学(MIT)のナイト・サイエンス・ジャーナリズム・フェロー。
前著は『絶滅できない動物たち:自然と科学の間で繰り広げられる大いなるジレンマ』。
マサチューセッツ工科大学(MIT)のナイト・サイエンス・ジャーナリズム・フェロー。
登録情報
- 出版社 : インターシフト (合同出版) (2021/1/6)
- 発売日 : 2021/1/6
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 416ページ
- ISBN-10 : 4772695710
- ISBN-13 : 978-4772695718
- 寸法 : 18 x 13 x 3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 122,716位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 568位科学読み物 (本)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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2021年4月30日に日本でレビュー済み
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ベスト1000レビュアー
言語、物語る力、エピソード記憶、、、こういった人間独自と言われる認知的能力は、人類が『道を見つける力』を発展させることによって進化してきたという。
本書はさまざまな文化や伝統がもつ、ナビゲーションの能力を検証し、現代人が失いかけたその技能が、いかに人間の認知プロセスの形成に重要であったか、を追求した一冊。
本書で語られる様々な説はあくまで仮説の域をでていないが、とても興味深い。
例えば痕跡読解説と呼ばれる仮説によれば、初期人類が獲物を追跡することによって空間と時間のなかで自らの体験を整理し、脳内で複雑な地図と順序を構築できるようになり、認知システムが飛躍的に向上したのだとか。
また、獲物という他者の視点を想像することにより、物語を生む能力も獲得されたという。
道を見つける、という根源的な問題が、ヒトの生物学的ハードウェア、および認知的ソフトウェアに大きな影響を与えてきた、というのは考えてみれば当たり前のようでもあり、なぜ今まで進化人類学のメインストリームで検証されてこなかったのか、不思議なくらいだ。
とはいえ、別に本書は進化論の本ではない。
著者は、あくまで「人とナビゲーション」の問題を幹に据えながらも、脳科学、人類学、環境学、心理学、言語学、考古学などの知見を縦横無尽に駆使し、様々な分野にわたる問題にアプローチしている。
副題の『人類はナビゲーションで進化した』はミスリーディングを誘う訳だ。
原著の副題は『The Science and Mystery of How Humans Navigate the world』
直訳すれば「人が世界をナビゲートするための科学と謎」、というところだろう。
本書はさまざまな文化や伝統がもつ、ナビゲーションの能力を検証し、現代人が失いかけたその技能が、いかに人間の認知プロセスの形成に重要であったか、を追求した一冊。
本書で語られる様々な説はあくまで仮説の域をでていないが、とても興味深い。
例えば痕跡読解説と呼ばれる仮説によれば、初期人類が獲物を追跡することによって空間と時間のなかで自らの体験を整理し、脳内で複雑な地図と順序を構築できるようになり、認知システムが飛躍的に向上したのだとか。
また、獲物という他者の視点を想像することにより、物語を生む能力も獲得されたという。
道を見つける、という根源的な問題が、ヒトの生物学的ハードウェア、および認知的ソフトウェアに大きな影響を与えてきた、というのは考えてみれば当たり前のようでもあり、なぜ今まで進化人類学のメインストリームで検証されてこなかったのか、不思議なくらいだ。
とはいえ、別に本書は進化論の本ではない。
著者は、あくまで「人とナビゲーション」の問題を幹に据えながらも、脳科学、人類学、環境学、心理学、言語学、考古学などの知見を縦横無尽に駆使し、様々な分野にわたる問題にアプローチしている。
副題の『人類はナビゲーションで進化した』はミスリーディングを誘う訳だ。
原著の副題は『The Science and Mystery of How Humans Navigate the world』
直訳すれば「人が世界をナビゲートするための科学と謎」、というところだろう。
ベスト1000レビュアー
雪原、砂漠、大海原。およそ道の存在しない場所で人類がどのようにして伝統的なナビゲーション手法を受け継いできたか、イヌイット、アボリジニ、マーシャル諸島の航海術を伝統的ナビゲーションの例として取り上げて、その特徴及び近年の伝承状況に触れつつ、ナビゲーションの構造と人類の精神性にまで理論は展開されます。
伝統的ナビゲーションで伝承という形で膨大な地理的情報を伝えるために活躍するのが“物語”です。
場所を特定のエピソードと結びつけることにより、物語は大量の地理的情報を配置できる骨格となります。
伝統的な空間認識は一定の地域内(フィールド自体は広大ですが)に留まり、経時変化を含めて祖先が経験したことがそのまま繰り返されることを前提としています。
グローバル化された今日では、いくらその重要性と文化の伝承を訴えても、伝統的ナビゲーションをそのままの形で継承することは難しいのではないかと少し寂しく感じます。
そういった意味では、それはもはや失われつつある人類の能力の一つのように思われました。
伝統的ナビゲーションで伝承という形で膨大な地理的情報を伝えるために活躍するのが“物語”です。
場所を特定のエピソードと結びつけることにより、物語は大量の地理的情報を配置できる骨格となります。
伝統的な空間認識は一定の地域内(フィールド自体は広大ですが)に留まり、経時変化を含めて祖先が経験したことがそのまま繰り返されることを前提としています。
グローバル化された今日では、いくらその重要性と文化の伝承を訴えても、伝統的ナビゲーションをそのままの形で継承することは難しいのではないかと少し寂しく感じます。
そういった意味では、それはもはや失われつつある人類の能力の一つのように思われました。
2022年7月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
直観では有名となった他書「スマホ脳」を想起してました。卑近な自作例で申し訳ないですが、スマホのグーグルでナビいてもらって、すぐ目的地につくのと、迷って他人に聞いて汗かいて間違った地にたどり着く経験を乗り越えるのとは、大脳生理的(場所細胞etc)にも大きな隔たりがあるに違いないのだと。便利さが子供いや人間の能力や発達を奪うのなら、いったい今後どうしたらいいのだろう。でもって最終章の「トポフィリア(故郷への愛)」に至り、昨今のロシアによるウクライナ侵攻が思い出された。最近NHKを観て知ったが、戦争など難民の数はウクライナで発生した何倍もであるらしい。難民には小さい子供も多いのだ。そして故郷で培われた”見つける”体験は子供らの成育にとって根幹らしい。ところで本題は「道を見つける力」である。もしかしからGPS等によりて「もう平和を解決する力すら人類から奪われている」とでも主張したいのだろうか。そんなよろしくない空想に浸らせてくれました。大著と素晴らしい翻訳をありがとうございます。









