The Pragmatic Programmers シリーズの一書だけあって、内容だけでなく、本書の構成も実践的です。
本書で紹介されているひとつひとつの要素・事例はほかでも語られているものが多いと思います。しかし本書の意義はそれらを利用するための道筋と、うまく使えているかのチェックリストまでが整理されているところにあるでしょう。
コンパクトな本のわりに内容は充実しています。
随所に盛り込まれたコラムやエピソードも楽しんで読めます。
(付録Hの「おすすめの本と参考文献」もよいです。)
個人的には、plog(Project Web Log)とか曳光弾開発(Tracer Bullet Develpment)という(内容ではなく)言葉は、この本で知りました。実践するためのツールボックスに入れようと思いました。これだけでも価値がありました。
ひとつ不満なところがあるとすれば、モッククライアントテストの紹介部分です。テスト対象プログラムをブラックボックスとしてテストするためにクライアントを自動化するテストが有効という主張はわかります。同意もします。では具体的にどうすればよいのか? たとえばVB.NETなどでEXEとして作られた画面を持つプログラムのモック・クライアント・テストはどうやって作ればいいのか? (たぶんウィンドウイベント生成ツールを使えばよいのかもしれませんが)実例が紹介されていないのが惜しいところです。(HTMLベースのGUIについては例が挙がっています。)
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