純愛系ミステリーと銘打つライトノベル。小説としてもライトノベルとしてもミステリーとしてもこれ以上の作品はたくさんある。ただ収録されている「微笑」はSHINOを自分の中で屈指の名作に押し上げた。
他人に自分が理解されない。自分が無能だと烙印を押される、自分や自分に関わる相手がお世辞にも良い人間ではない。被害者の少女もそんな一人だった。
作中で犯人もすぐわかるし、トリックも特になんかもない。
ただ事件の真相と、最後の被害者である少女と犯人の境遇 そして真相を知った際の犯人の内心
それらの悲劇とちょっとの光が書かれたビターテイストなエピソードとなっている。
また、このエピソードの特徴として、犯人や被害者の善悪などは特に描かれず、殺人・殺害を単純な悪にもしない。(というか作者の話は全般的にそんな感じだけど)
ミステリー要素とすれば犯人の本質的な動機と、最後に殺された被害者のパーソナリティが推理すべき要素かもしれない。
屈指の名作と評したが、これは個人的に好きというだけで、客観的にみればそうでないと思う。
それでも中古価格や電子書籍版は非常に安価(個人的にこのエピソードだけは紙で読んで欲しい)なので、暇つぶしに読むくらいで読んでほしい。
SHINO ―シノ― アリスの子守唄 (富士見ミステリー文庫) (日本語) 文庫 – 2006/5/10
上月 雨音
(著)
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本の長さ353ページ
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言語日本語
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出版社富士見書房
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発売日2006/5/10
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ISBN-104829163534
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ISBN-13978-4829163535
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
「じゃあ、帰ろうか」週に一度の銭湯の帰り。志乃ちゃんは、無言で僕の隣に並ぶ。自然に。ごく、当たり前に。他者との接触を恐れているわけでは無いのに、他者との接触を求めていない―そんな彼女が、どうして僕の傍に居続けているのか―。聞いてみたい気もする。でも、聞いてはいけない気もする。どちらが正解なのかは分からない。だから今は待とうと思う。彼女がそれを語ってくれるその日まで。支倉志乃。無口な小学五年生。僕の妹―みたいな、大切な存在。願わくば、君の見る夢が、この世で最も美しいものでありますように―。猟奇事件に興味を示す、ダークでクールな小学生の志乃ちゃんと大学生の僕との純愛系ミステリー第二弾。
登録情報
- 出版社 : 富士見書房 (2006/5/10)
- 発売日 : 2006/5/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 353ページ
- ISBN-10 : 4829163534
- ISBN-13 : 978-4829163535
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Amazon 売れ筋ランキング:
- 544,769位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 11位富士見ミステリー文庫
- - 118,068位文庫
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
5つ星のうち4.8
星5つ中の4.8
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上位レビュー、対象国: 日本
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2006年6月1日に日本でレビュー済み
雰囲気といいキャラ設定といい、二人の視点を入り混じらせた構成といいとてもいいと思うんです。お約束の四方丸く収まって解決といったハッピーエンドの帰結を望まない読者の琴線に触れかけていると思うんです…が、決定打にかけているんです。おそらく各ストーリーを構築する上での、事件設定に黒さもしくは複雑さが足りないために、せっかく志乃が特異な位置から解決を施しても意外感がないためと思われます。いっそうのこと中途半端にホラーとミステリーの要素をかけあわせるのではなくどちらかに徹底すればいいのに。
ただ主要キャラクター3人は現時点では潜在的と評するしかないが、十二分な魅力を秘めているのでシリーズ化まだ2冊目ということもあり以後に期待と。
ただ主要キャラクター3人は現時点では潜在的と評するしかないが、十二分な魅力を秘めているのでシリーズ化まだ2冊目ということもあり以後に期待と。