本書はRDBを使ったことがあるが、NoSQLについて初心者のエンジニアを対象に、NoSQLというバスワードの実態を理解できるように説明し、業務システムに活用するための視点を与える。
前半ではNoSQL自体の説明、各種DBの中での位置づけ、よくある勘違いの説明を行い、後半で各プロダクトの具体的な説明と想定されるユースケースの解説を行う。
例えば、以下のような内容。
■NoSQLの種類: 大きく分けてKVS(キーバリューストア)、ドキュメントDB、グラフDBに分類される。
KVS:スケールアウトして大量データに対するクエリを高速に応答できる。
ドキュメントDB:KVSの特徴に加えてJSONを扱う機能が豊富。
グラフDB:スケールアウトできないが、RDB以上に複雑なデータ処理が可能。
■KVS/ドキュメントDBがスケールアウトできる仕組み:
①分散トランザクションを提供しない(複数のノードをばらばらに更新)。
②分散しやすいデータ構造とクエリだけを提供する(データ間の関連の定義が不要)。
③強い整合性を犠牲にして、データの複製に対して読み書きする(結果整合性)
■NoSQLの選び方: 現状のデータ処理の具体的な課題にフォーカスして、それを解決するため「だけ」に調査する。
売上を上げるか、コストを下げるかに直結する調査だけを行う。
NoSQLで解決が期待できる課題は、クエリの性能向上、データレイテンシの改善、初期導入コストの削減。
逆に期待できないのは、バッチ処理性能の向上。トランザクション処理性能向上は場合による。
■ユースケース事例: Redisを使ったWebアプリケーションキャッシュ、Cassandraを使ったIoT基盤、MongoDBを使ったECサイトのカタログ管理システム、など。
NoSQLでできること、できないことをRDBに慣れたエンジニアが分かるように明記しており、わかりやすい。
書籍としての構成も上手くまとまっている。
2015年12月時点と情報が現在(2018年11月)からすると古くなってしまっているが、考え方を理解する上では有用だと思う。
改版を期待したい。
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