ケンドリック・ラマーからさかのぼるようにNasのイルマティックを辿っていったニワカなファンではあるが、子どもの頃にアーティストを誰とも知らず聴いていてこれがヒップホップだとインプットしていたものが、NasをはじめとするNYのラッパーだということを自覚した。
日本人が海外のヒップホップアルバムを理解するにはライナーノーツ・和訳詞が不可欠と考える私にとって、こうしたドキュメンタリー映画の持つ価値は計り知れず、それがNasほどのアーティストであれば尚更。ありがたく鑑賞した。
アメリカのヒップホップを語る上では、やはりアメリカでのアフリカ系アメリカ人の置かれた状況を理解することはとても重要なのは言うまでもなく、それに端を発する苛立ちや反発、諦観などがNasを含む多くのラッパーのリリックに反映されたということを改めて確認。
イルマティックのリリースからはじまるサクセスストーリーは、まさにアメリカンドリーム。ただしLife’s a bitchで20歳の誕生日を静かに噛み締めながら迎えたアフリカ系アメリカ人がそうしたアメリカンドリームを掴むのは、何倍も困難だっただろう。
ビーフや銃撃、ドラッグなどの暗い問題の蔓延るヒップホップ界隈だが、これからもNasには後進に希望を与え続ける存在であってほしい。
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