興味がある方は是非観て下さい。
初めて観賞したのは20年前ですが今でも、人生で一番の最高傑作です。
中山美穂さんの髪がショートの2役で最初、見分けが難しいですが、声の出し方話し方、性格の違いなど演じ分けています。
学生だった20年前は最後で大号泣しました。
素敵なラブレターにキュンキュンしつつ、不器用だけど純粋な彼の恋が伝わった嬉しさと、図書室のカーテン越しの儚くも美しい思い出の彼が、すでにこの世にいない事が切なくて、切なくて。
大人になった今、有名な雪山の「お元気ですか～。私は元気です」の博子さんの溢れる愛に、切なくも暖かな涙がこぼれます。
何年も悩んでDVDからBlu-rayに買い直ししました。
美しい小樽、雪と温かい光、素晴らしいです。

大変レビューの評価が高い作品ですが、ひとまずレビューのことは忘れて視聴しましょう。

初回、観終わった時点で「ストーリーを完全に理解できた。」と思えたなら、ストーリーを誤解している可能性があります。この場合、hannelさんという方のレビューを読んでみることをお奨めします。

初回、観終わった時点で「もう一度、観直さないとストーリーの核心に確信が持てない。」という状態なら、何度か視聴すれば、本作の内容を理解できるでしょう。繰り返し視聴することで、見落としていた色々なことが見えてくると思います。

緻密に練り上げられたシナリオ、計算し尽くしたかの様な映像美、人物の心情を饒舌に語る映像表現など、とても密度の濃い作品です。ですので、拙速にストーリーを理解しようとせず、時間を掛けて作品を味わいながら視聴しましょう。

個人的に、この作品は、「唯一無二の傑作」だと思っています。本作の本質を味わえることを心よりお祈り申し上げます。どうぞ、ご自愛下さい。

新コロナウイルスが猛威を振るうう中、腰を落ち着けて鑑賞しました。若い若い酒井美紀がかわいい。そして豊悦の安定のカッコよさが光っていました。
神戸に婚約者を残して、お山で亡くなった男。その婚約者にそっくりな小樽の高校時代の同級生。この二人の女性について、亡くなった男の思いはどこにあったのか、それを探っていく映画だったのではないかと思います。
舞台は神戸と小樽。どちらも坂の街です。住宅地から坂を下ったところに海がある。それも似ている。
複数のクラスがあるというのに、男女の違いがあるとはいえ、同姓同名の二人を同じクラスにはしません。まあ、それはよしとしましょう。同姓同名ということが原因で、婚約者の女性は男の住所と、女性の住所を間違ってしまう。そして小樽の女性に亡くなった男に宛てた手紙を書いてしまう。ここがおもしろいところです。思い出の中、男が同姓同名の彼女に魅かれていくのは、見て取ることができます。
このそっくりな女性二人の交流の中で、婚約者だった女性は、自分が小樽の同級生の女性の代わりだったのではないかと疑いを持ちます。ここからがいいところ。私は「男が婚約者を愛していた」ということをどのようにして明らかにしていくのだろう。そういう思いを持って見ていました。
しかし、この期待は裏切られます。亡くなった男は結局、最終的に同級生の女性が好きだった。最後にその証拠を突き付けられるという悲恋もの。
亡くなった男にとって「いったい私は何だったのか」婚約者の女性はそんな思いを抱えつつ、男が眠っているお山に向かって思いをぶつける。何なんでしょうねぇ、この切なさ。
小樽の女性はこの男が亡くなったこと、そしてこの男に慕われていたことを知って、どう感じたのでしょうか。
悪くはない。こんなこともあっていい。フルカウントから三振を喰らったような、そんな後味です。

"Letter"　が鍵となる映画です。
奇妙な　”Letter”　のやり取りでストーリーが展開していくのですが、
実はタイトルにある　”Love Letter”　は、最後に出てくるたった1通だけなんですね。
相手に伝わらず埋もれていたその　”Love Letter”　を蘇らせるきっかけを作ったのは誰か？
そして、その誰かを介して、埋もれていた自分の　”Love Letter”　を蘇らせたのは誰か？
この２つの「誰か」を見つけることで、この映画の本当の魅力が分かるように思います。
それでやっと、この映画の主役が誰なのかも分かるように思います。

この10連休、トヨエツの出演映画をみまくってます。その中で、本作は残念ながら駄作でした。ストーリーにリアリティーが感じられません。せめて、小樽と神戸の中山美穂の髪型位は変えて欲しかったです。全く同じ髪型なんて、ありえないし！腑に落ちないことを書きだすのがバカらしい位の内容でした。何故レビューが高いのか？が分かりません！ファンタジー好きの人ならお好みかも？です。
余談ですが、トヨエツは若い時より近年の方が素敵ですよ。

どうしてこんな高評価なんでしょうね。
まず中山美穂さんのどの作品でも見られる、わざとらしい演技が好きではありません。

ショートカットで二役という点も、見分けがつきにくく、それを演技でカバーできていれば問題なかったのでしょうが。

酒井美紀さんが演じる中学生の頃の樹と、現在の樹が全く別物に思えてしまい白けました。

岩井俊二さんの独特の世界観、藤井樹という1人の男性にまつわる不思議な繋がり、時間を超えた２つのラブストーリー。
実力のある女優さんが演じられたら、もっと良い作品になったのではないでしょうか。
私には響きませんでした。

１５年近く前に１度観ましたが、その時はまだ若く、最近見直してみたくなり見直してみました。
初めて見たかのような新鮮さを感じました。

風景と音楽と、喪失と、複雑な感情を隠しながら、日々を送るということ。
他の人の目から見れば、普通に日常を送っているように見えたとしても、誰もが人生に影を落とすようなエピソードを抱えている。
そんな日常のもろさと儚さが、美しい風景に合わさり、ハッとするようでした。

いつかはあった風景の中に、その人がもういないという喪失。
丁寧に感謝しながら、日々を送らなければならないと思いました。

素晴らしい映画です。後にも先にも、こんな清々しい気持ちになれる映画は、なかなか出てこないと思います。ヒロインの今昔二人の演技も絶妙です。何度もレンタル期間に見かえしましたが飽きません。