アーティストについて
東京藝術大学バッハカンタータクラブのメンバーを中心に、2015 年に結成。中世、ルネサンス、バロッ ク期までの宗教声楽作品、特にJ. S. バッハの作品を演奏することを目的とする。団体名のSalicus は、装飾を伴うとされる上昇の「ネウマ」 の名称に由来する。「ネウマ」とは、10 世紀頃のグレゴリオ聖歌の記譜法である。Salicus Kammerchor では、この歌心の粋を集めた「ネウマ」 を解釈し、その歌唱法をグレゴリオ聖歌のみならず、ポリフォニー、そしてJ. S. バッハの演奏にも生かしていく。いわゆる古楽的アプロー チに甘んじることなく、むしろそれに対し常に疑問を投げかけながら、音楽の核心に迫る為に様々な角度からアプローチを試みる。特に J. S. バッハの作品は、非常に広大なバックグラウンドを有し、ある一つの尺度では計れない多様性を持っている。そのためあらゆる可能 性を排除せず様々な価値観を受け入れながら、先入観に囚われない柔軟な演奏解釈を目指す。