The indefference engine の主人公エンツァは子供の頃に激しい内戦の中で親きょうだいを殺されて、それから少年兵になった。憎しみを抱く彼にとって殺戮は正義だ。しかし国連軍がやってきて、内戦を終わらせるため子供たちにある治療を行う。子供は与えられた環境の中でしか生きられない。厳しかろうが残酷だろうが受け入れるほかはないし、大人が良しとする治療や教育も拒否できない。しかし彼は直感的に、自分にとって何が正しいかは知っている。大人は僕らに戦いを教えた、そして平和になることを望んで僕らを作り変えようとした。僕はいったいどうすればいい?そして全てを受け入れた後で、彼はひとつの決心をする。
見てきたような切実さで、もしや自分の経験じゃあるまいかと疑うくらいのレベルだ、もちろんそんなはずはないけれども。もうこの短編を読んだだけで、なんと惜しい人を失ったかと残念でならない。
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The Indifference Engine Kindle版
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言語日本語
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出版社早川書房
-
発売日2013/3/15
-
ファイルサイズ8825 KB
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
ぼくは、ぼく自身の戦争をどう終わらせたらいいのだろう―戦争が残した傷跡から回復できないアフリカの少年兵の姿を生々しく描き出した表題作をはじめ、盟友である芥川賞作家・円城塔が書き継ぐことを公表した『屍者の帝国』の冒頭部分、影響を受けた小島秀夫監督にオマージュを捧げた2短篇、そして漫画や、円城塔と合作した「解説」にいたるまで、ゼロ年代最高の作家が短い活動期間に遺したフィクションを集成。
--このテキストは、paperback_bunko版に関連付けられています。
著者について
伊藤計劃【いとう・けいかく】
1974年東京都生まれ。武蔵野美術大学卒。
2007年、『虐殺器官』で作家デビュー。同書は「ベストSF2007」「ゼロ年代ベストSF」第1位に輝いた。
2008年、人気ゲームのノベライズ『メタルギア ソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット』に続き、
オリジナル長篇第2作となる『ハーモニー』を刊行。第30回日本SF大賞のほか、「ベストSF2009」第1位、第40回星雲賞日本長編部門を受賞。2009年3月没。享年34。
2011年、英訳版『ハーモニー』でフィリップ・K・ディック賞特別賞を受賞した。 --このテキストは、paperback_bunko版に関連付けられています。
1974年東京都生まれ。武蔵野美術大学卒。
2007年、『虐殺器官』で作家デビュー。同書は「ベストSF2007」「ゼロ年代ベストSF」第1位に輝いた。
2008年、人気ゲームのノベライズ『メタルギア ソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット』に続き、
オリジナル長篇第2作となる『ハーモニー』を刊行。第30回日本SF大賞のほか、「ベストSF2009」第1位、第40回星雲賞日本長編部門を受賞。2009年3月没。享年34。
2011年、英訳版『ハーモニー』でフィリップ・K・ディック賞特別賞を受賞した。 --このテキストは、paperback_bunko版に関連付けられています。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
伊藤/計劃
1974年10月東京都生まれ。武蔵野美術大学卒。2007年、『虐殺器官』で作家デビュー。同書は「ベストSF2007」「ゼロ年代ベストSF」第1位に輝いた。2008年、人気ゲームのノベライズ『メタルギアソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット』に続き、オリジナル長篇第2作となる『ハーモニー』を刊行。第30回日本SF大賞のほか、「ベストSF2009」第1位、第40回星雲賞日本長編部門を受賞。2009年3月没。享年34。2011年、英訳版『ハーモニー』でフィリップ・K・ディック賞特別賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) --このテキストは、paperback_bunko版に関連付けられています。
1974年10月東京都生まれ。武蔵野美術大学卒。2007年、『虐殺器官』で作家デビュー。同書は「ベストSF2007」「ゼロ年代ベストSF」第1位に輝いた。2008年、人気ゲームのノベライズ『メタルギアソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット』に続き、オリジナル長篇第2作となる『ハーモニー』を刊行。第30回日本SF大賞のほか、「ベストSF2009」第1位、第40回星雲賞日本長編部門を受賞。2009年3月没。享年34。2011年、英訳版『ハーモニー』でフィリップ・K・ディック賞特別賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) --このテキストは、paperback_bunko版に関連付けられています。
登録情報
- ASIN : B00GJMUJV8
- 出版社 : 早川書房 (2013/3/15)
- 発売日 : 2013/3/15
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 8825 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 本の長さ : 259ページ
-
Amazon 売れ筋ランキング:
- 43,985位Kindleストア (の売れ筋ランキングを見るKindleストア)
- - 143位SF・ホラー・ファンタジー (Kindleストア)
- - 5,076位日本の小説・文芸
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2015年12月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本作は夭折の作家、伊藤計劃(1974 - 2009)の短編集で、以下の作品を収録。
「女王陛下の所有物(On Her Majesty’ s Secret Property)」
「The Indifference Engine」
「Heavenscape」
「フォックスの葬送」
「セカイ、蛮族、ぼく。」
「A.T.D : Automatic Death episode 0 : No Distance, But Interface.」(作画;新間大悟)
「From the Nothing with Love.」
「解説」(円城塔との共作)
「屍者の帝国」(未完の遺稿)
本書所収の短編やコミックには、“意識” や “言葉”、“歴史” についての考察、“第三世界”における惨劇など、『虐殺器官』、『ハーモニー』、『屍者の帝国』(円城塔との共著)といった伊藤計画の長編小説に通じるモチーフが散りばめられています。とくに「The Indifference Engine」「Heavenscape」「フォックスの葬送」の世界観は『虐殺器官』と直接的なつながりを感じることできるでしょう。もちろん、いずれの作品も優れているので、それらの長編を読んでいなくても充分おもしろい。
「女王陛下の所有物」と「From the Nothing with Love.」の2編は「007」シリーズのパスティーシュ。なにより「ロシアから愛をこめて」をもじった「From the Nothing with Love.」は本書中もっとも完成度が高い。作中では、原作小説やその映画シリーズにおいてジェームズ・ボンドが様々な時代に、そして(配役を変えて)様々な容姿で活躍してきた歴史が、伊藤独自の批評的な視点から再解釈されています。そこに『ハーモニー』にも通じる、 “意識” についての伊藤の考察がうかがえます。
長編小説を読んでから本書に入ろうとする方にも、本書を長編小説を読むきっかけにしようとする方にも、伊藤計劃のエッセンスがつまった良作であることは間違いないので、おすすめです。
※kindle版には、評論家・翻訳家の岡和田晃の解説は収録されていません。
「女王陛下の所有物(On Her Majesty’ s Secret Property)」
「The Indifference Engine」
「Heavenscape」
「フォックスの葬送」
「セカイ、蛮族、ぼく。」
「A.T.D : Automatic Death episode 0 : No Distance, But Interface.」(作画;新間大悟)
「From the Nothing with Love.」
「解説」(円城塔との共作)
「屍者の帝国」(未完の遺稿)
本書所収の短編やコミックには、“意識” や “言葉”、“歴史” についての考察、“第三世界”における惨劇など、『虐殺器官』、『ハーモニー』、『屍者の帝国』(円城塔との共著)といった伊藤計画の長編小説に通じるモチーフが散りばめられています。とくに「The Indifference Engine」「Heavenscape」「フォックスの葬送」の世界観は『虐殺器官』と直接的なつながりを感じることできるでしょう。もちろん、いずれの作品も優れているので、それらの長編を読んでいなくても充分おもしろい。
「女王陛下の所有物」と「From the Nothing with Love.」の2編は「007」シリーズのパスティーシュ。なにより「ロシアから愛をこめて」をもじった「From the Nothing with Love.」は本書中もっとも完成度が高い。作中では、原作小説やその映画シリーズにおいてジェームズ・ボンドが様々な時代に、そして(配役を変えて)様々な容姿で活躍してきた歴史が、伊藤独自の批評的な視点から再解釈されています。そこに『ハーモニー』にも通じる、 “意識” についての伊藤の考察がうかがえます。
長編小説を読んでから本書に入ろうとする方にも、本書を長編小説を読むきっかけにしようとする方にも、伊藤計劃のエッセンスがつまった良作であることは間違いないので、おすすめです。
※kindle版には、評論家・翻訳家の岡和田晃の解説は収録されていません。
2013年5月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まず初めに
私はまだ手放しで彼(伊藤計劃さん)を迎い入れる事が出来ていない。
まだまだ「伊藤計劃」という人物を知る必要があるし、もっと理解していきたい!という欲求もなお尽きていない。
きっと「分かる」人には分かるのだろうけれど
残念ながら私はその「分かる!」の境地にはまだ立っていない。悔しい。
さて今回の著書「The Indifference Engine」
は9本の作品から成る短編集。
「女王陛下の所有物」
「The Indifference Engine」
「Heavenscape」
「フォックスの葬送」
「セカイ、蛮族、ぼく。」
「A.T.D:Automatic Death■EPISODE:0」
「From the Nothing,Wich Love.」
「解説」
「屍者の帝国」(冒頭21P)
そして
「解説/岡和田晃」(これが本書に対する外部からの解説です)
私見
とりあえず「虐殺器官」「METAL GEAR SOLID GUNS OF THE PATRIOTS」「ハーモニー」
以上計劃三部作は全て抑えておいて欲しいところ。
もしくはどれか一冊は読んでいて欲しい。と思いました。
この短編集は短編それ自体でも十分に楽しめる(とは言っても読み手を選ぶ作家さんだとは思いますが…。笑)物に成っていますが、やはりどれかを読んでいて、その上でこちらの短編集をお手にされるのが無難かと思います。
私は伊藤計劃さん同様、小島秀夫監督作品に多大な影響を受けていますので
短編「フォックスの葬送」は読んでいて、計劃さんのメタルに対する愛情がもの凄く伝わり
胸が熱く成りました。号泣こそしなかったものの、心の中ではそれくらいの感動を覚えました。
それくらい私には応えました。
一連の「メタルギア」サーガをゲームでプレーして知っている人ならば
この「フォックスの葬送」一編だけの為に買う価値有りです。
もちろん他の短編も実に興味深く、読んでいて楽しめました。
私にはまだまだ彼を語る資格も無ければ、それ相応の知識すらありません。
これはかなりの咀嚼時間を必要としそうな作家さんに出逢ってしまいました。
初版 2012年3月15日 発行
さあ、行進しよう。
ぼくらは歩く。
戦争はまだ、終わっていない
私はまだ手放しで彼(伊藤計劃さん)を迎い入れる事が出来ていない。
まだまだ「伊藤計劃」という人物を知る必要があるし、もっと理解していきたい!という欲求もなお尽きていない。
きっと「分かる」人には分かるのだろうけれど
残念ながら私はその「分かる!」の境地にはまだ立っていない。悔しい。
さて今回の著書「The Indifference Engine」
は9本の作品から成る短編集。
「女王陛下の所有物」
「The Indifference Engine」
「Heavenscape」
「フォックスの葬送」
「セカイ、蛮族、ぼく。」
「A.T.D:Automatic Death■EPISODE:0」
「From the Nothing,Wich Love.」
「解説」
「屍者の帝国」(冒頭21P)
そして
「解説/岡和田晃」(これが本書に対する外部からの解説です)
私見
とりあえず「虐殺器官」「METAL GEAR SOLID GUNS OF THE PATRIOTS」「ハーモニー」
以上計劃三部作は全て抑えておいて欲しいところ。
もしくはどれか一冊は読んでいて欲しい。と思いました。
この短編集は短編それ自体でも十分に楽しめる(とは言っても読み手を選ぶ作家さんだとは思いますが…。笑)物に成っていますが、やはりどれかを読んでいて、その上でこちらの短編集をお手にされるのが無難かと思います。
私は伊藤計劃さん同様、小島秀夫監督作品に多大な影響を受けていますので
短編「フォックスの葬送」は読んでいて、計劃さんのメタルに対する愛情がもの凄く伝わり
胸が熱く成りました。号泣こそしなかったものの、心の中ではそれくらいの感動を覚えました。
それくらい私には応えました。
一連の「メタルギア」サーガをゲームでプレーして知っている人ならば
この「フォックスの葬送」一編だけの為に買う価値有りです。
もちろん他の短編も実に興味深く、読んでいて楽しめました。
私にはまだまだ彼を語る資格も無ければ、それ相応の知識すらありません。
これはかなりの咀嚼時間を必要としそうな作家さんに出逢ってしまいました。
初版 2012年3月15日 発行
さあ、行進しよう。
ぼくらは歩く。
戦争はまだ、終わっていない
2013年12月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
引き込まれるような世界観。すばらしいエンターテインメントでありながら、SFならではの思考実験の先に人間とは何かという重いテーマが横たわっています。彼の新作が読めないのがつらい。
2014年4月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
伊藤 計劃氏の作風が好きということもあるが、短篇集モノでは一番好きな本である。
短篇集ということもあり、混合色である灰色がタイトルなのでは。
作品に関しては、どの作品も作者の味が出ていて、面白い。
最後の作品については、遺稿という形であり、完成が残念ではあるが、それでも光るものがある。
今まで見てきた作品にはない新鮮さがあり、是非最後まで読みたかった。
(別の作家様が補完なさっている)
短篇集ということもあり、混合色である灰色がタイトルなのでは。
作品に関しては、どの作品も作者の味が出ていて、面白い。
最後の作品については、遺稿という形であり、完成が残念ではあるが、それでも光るものがある。
今まで見てきた作品にはない新鮮さがあり、是非最後まで読みたかった。
(別の作家様が補完なさっている)
2013年12月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
死者の再生をテーマにした From the Nothing,With Love. と屍者の帝国が面白い。後者は円城塔氏が完結させたが(未読w)やっぱり伊藤版を読んで見たかった。