かつての成功者に、どうやってその製品を開発したかをインタビューし、そこからプロセスを導き出している本。
特に第2章のインタビュー記事は面白く、一気に読んでしまった。踏み込みが一部甘いところも見受けられるが、それはおそらく部外秘・社外秘な情報が書けない事情によるものだろう。
この本のタイトルは若干残念である。
ひとつは、「ITエンジニアとして」というタイトル。実際には、ITエンジニアに限らず、すべての「何かを作り上げる必要のあるビジネスパーソン」の役にたつと思う。「ITエンジニアとして」というタイトルをつけてしまうと、ITエンジニアしか手に取らなくなってしまうだろう。非常にもったいない。
もうひとつは、創造的発想「術」という部分である。本文にも記載があるが、この本は創造的な発想をするためのノウハウや実践的なテクニックを紹介した本ではない。創造的な発想をするために必要な個人の心構え(トライ&エラーの大切さや考え続けることの重要さ)、組織としての仕組み(”闇研”を黙認する度量や失敗した者を責めない風土)、といったものを紹介している本である。当たり前と言ったら当たり前なのだが、その当たり前を体系立てて説明しているところに好感が持てる。
最後に、私が一番気に入ったフレーズを。
「くれぐれも、勘違いしないでください。彼らは『成功しているから失敗できる』のではありません。『失敗を重ねているから成功をつかみ取っている』のです。」
失敗を重ねれば必ず成功する、とは限らない。しかし、失敗を重ねない者に、成功は訪れないだろう。
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