モバイルアプリを中心としたUX(ユーザ・エクスペリエンス)重視のデザインのあり方についてのポイントを解説した本である。著者はUXデザイナー。
UXデザインとは何か。HCD(ヒューマン・センタード・デザイン)。モバイルでの画面デザインにおいて考慮すべき点の解説。モバイルでのIA(情報アーキテクチャ)の6パターン(一貫性の保持、状態の同期、画面共有、デバイス間移動、相互補完、同時発生)。コンテンツにおける6つのパターン(階層型、ハブ&スポーク型、マトリョーシカ型、タブビュー型、弁当箱型、フィルタビュー型)。レイアウトやナビゲーションによく使われる10のパターン。コンテンツ構造設計と優先順位。プロトタイピング。デザイン原則。UXジャーニーマップと可視化。ECサイトにおけるランディングページ。
ムック本サイズ。白黒印刷だが、適時図解が入っており、レイアウトも特に悪くはない。過去にサービスデザインについて論じた本を既に何冊か読んでいたからかもしれないが、個人的な感想としては、文章も特に読みにくいとか理解しづらいとは思わなかった。
IA/UXプラクティス モバイル情報アーキテクチャとUXデザイン (日本語) 単行本(ソフトカバー) – 2016/3/22
坂本貴史
(著)
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本の長さ210ページ
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言語日本語
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出版社ボーンデジタル
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発売日2016/3/22
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寸法25.7 x 18.2 x 1.5 cm
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ISBN-10486246324X
-
ISBN-13978-4862463241
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商品の説明
出版社からのコメント
デスクトップサイトからモバイルサイト・アプリへ、IA/UX思考を慣行(プラクティス)として自身に定着するための知識をアプローチを凝縮した書籍。プロジェクトで発生するさまざまな問題とその解決方法を坂本氏の実践経験を通じて解説する。
内容(「BOOK」データベースより)
デスクトップサイトからモバイルサイト・アプリへを追体験。UXデザイナーの思考プロセスから、問題解決へのベストプラクティスを学ぶ!知識の自習+実践Q&A。
著者について
坂本貴史(サカモトタカシ)
ネットイヤーグループ株式会社UXデザイナー。2002年より同社にて、IA/UXデザイナーとして活躍。主に、企業におけるデジタルマーケティング支援(コンサルティング)や、Webサイト構築におけるクリエイティブディレクションを担当。とくに、Web情報アーキテクチャを設計する専門職インフォメーションアーキテクト(IA)として活躍中。自身のブログでも情報発信し、執筆・寄稿やセミナーの講演なども活発に行っている。
ネットイヤーグループ株式会社UXデザイナー。2002年より同社にて、IA/UXデザイナーとして活躍。主に、企業におけるデジタルマーケティング支援(コンサルティング)や、Webサイト構築におけるクリエイティブディレクションを担当。とくに、Web情報アーキテクチャを設計する専門職インフォメーションアーキテクト(IA)として活躍中。自身のブログでも情報発信し、執筆・寄稿やセミナーの講演なども活発に行っている。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
坂本/貴史
ネットイヤーグループ株式会社UXデザイナー。2002年より同社にて、IA/UXデザイナーとして活躍。国内外の大手企業におけるデジタルマーケティング支援として、Webサイトやアプリにおける情報アーキテクチャ設計やUXデザインを専門として従事。とくに、Web情報アーキテクチャを設計する専門職インフォメーションアーキテクト(IA)として活躍中で、自身のブログでも情報発信し、執筆・寄稿やセミナーの講演なども行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
ネットイヤーグループ株式会社UXデザイナー。2002年より同社にて、IA/UXデザイナーとして活躍。国内外の大手企業におけるデジタルマーケティング支援として、Webサイトやアプリにおける情報アーキテクチャ設計やUXデザインを専門として従事。とくに、Web情報アーキテクチャを設計する専門職インフォメーションアーキテクト(IA)として活躍中で、自身のブログでも情報発信し、執筆・寄稿やセミナーの講演なども行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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カスタマーレビュー
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4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2016年6月21日に日本でレビュー済み
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情報設計に馴染みの無い人には少々とっつきにくい感じも受けるが、UX デザイン を本格的に学ぶには、情報設計は避けて通れない。本書では、IA→UX→デザイン→運用と、わかりやすく結びつけて解説してある。
UX を学んでも組織内で活用できないという悩みがUX初学者には多いが、実際の現場でどのように運用されているのかも実体験を元に書かれてあるので、自分の組織の中でUXを導入したいというUXリードの立場の人はバイブルとなるだろう。
UX を学んでも組織内で活用できないという悩みがUX初学者には多いが、実際の現場でどのように運用されているのかも実体験を元に書かれてあるので、自分の組織の中でUXを導入したいというUXリードの立場の人はバイブルとなるだろう。
2016年12月31日に日本でレビュー済み
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Webデザイナー業に携わっており、スマホファーストなサービスデザインをするにあたっての参考にしたく購入しました。
内容は専門的ですが、ちょっと言い回しが難しいというか…なんとなくすんなり頭に入ってこない印象でした。
おそらく合う・合わないあると思いますので、自分に合うと思う方には良書となるのではないでしょうか。
内容は専門的ですが、ちょっと言い回しが難しいというか…なんとなくすんなり頭に入ってこない印象でした。
おそらく合う・合わないあると思いますので、自分に合うと思う方には良書となるのではないでしょうか。
2016年4月3日に日本でレビュー済み
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ネットイヤーの坂本貴史さんは日本のWeb業界における情報アーキテクト(IA)の先導的存在でした。僕も常々坂本さんのブログbookslopeで勉強させていただいています。また坂本さんは2011年に刊行されたIAの教科書「IAシンキング」でも知られています。
この5年間でWebのランドスケープは随分様変わりしました。最大の変化は、タッチポイントのデバイスとしてモバイルが主流になったことです。結果としてのアプリの広まりやタッチポイントの多様化などに伴い、UXデザインやサービスデザインへの関心も高まってきました。私がUXデザイン事業を立ち上げたのものそうした流れの中でした。
こうした変化に対して、少なくとも国内においては、個々のデザイナーが実務のプロセスの試行錯誤を行ってきました。世界を見ても、モバイルの時代のUXデザインの方法論を体系だってまとめたものはほとんど見当たりません。
坂本さんが今回出版された「IA/UXプラクティス モバイル情報アーキテクチャとUXデザイン」は、モバイル時代のUXデザインの教科書として、決定版といってよいものです。実務家の視点から書かれており、実務に関わるあらゆる人にとって読む価値があります。特に、こうした仕事に新しく就く人にとっては最適な教科書だと言えます。
この5年間でWebのランドスケープは随分様変わりしました。最大の変化は、タッチポイントのデバイスとしてモバイルが主流になったことです。結果としてのアプリの広まりやタッチポイントの多様化などに伴い、UXデザインやサービスデザインへの関心も高まってきました。私がUXデザイン事業を立ち上げたのものそうした流れの中でした。
こうした変化に対して、少なくとも国内においては、個々のデザイナーが実務のプロセスの試行錯誤を行ってきました。世界を見ても、モバイルの時代のUXデザインの方法論を体系だってまとめたものはほとんど見当たりません。
坂本さんが今回出版された「IA/UXプラクティス モバイル情報アーキテクチャとUXデザイン」は、モバイル時代のUXデザインの教科書として、決定版といってよいものです。実務家の視点から書かれており、実務に関わるあらゆる人にとって読む価値があります。特に、こうした仕事に新しく就く人にとっては最適な教科書だと言えます。
2016年4月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まさにUXデザインという言葉を体現している一冊だと思いました。
本書はUXデザインのさまざまなアプローチを網羅的に取り上げており、パラパラとめくるだけで、多くのアイデアや「気付き」を得ることができる、まさに「ツール」的な本です。
私は本書を「コンテンツはどのような形で伝えれば、より多くの人の心をつかむのか?」という視点で、読みました。
というのも、どんなに優れたコンテンツも、その伝え方を間違えてしまうと、魅力は半減してしまうからです。
コンテンツへの集客を考えた際、単純な集客ばかりに目がいきがちですが、本当に大事なのは、コンテンツの閲覧者に対する快適な閲覧環境を提供することではないかと考えています。
その点において、本書が語るUXデザインの視点は、非常に重要だと再認識しました。
UXデザイナーだけでなく、Webプランナーのためのツールとして手元に置いておきたい一冊です。
本書はUXデザインのさまざまなアプローチを網羅的に取り上げており、パラパラとめくるだけで、多くのアイデアや「気付き」を得ることができる、まさに「ツール」的な本です。
私は本書を「コンテンツはどのような形で伝えれば、より多くの人の心をつかむのか?」という視点で、読みました。
というのも、どんなに優れたコンテンツも、その伝え方を間違えてしまうと、魅力は半減してしまうからです。
コンテンツへの集客を考えた際、単純な集客ばかりに目がいきがちですが、本当に大事なのは、コンテンツの閲覧者に対する快適な閲覧環境を提供することではないかと考えています。
その点において、本書が語るUXデザインの視点は、非常に重要だと再認識しました。
UXデザイナーだけでなく、Webプランナーのためのツールとして手元に置いておきたい一冊です。
2016年5月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
モバイル向けのGUIの開発者です。
Amazonでの評価が高かったので買ったのですが、自分には役に立ちませんでした。
とにかく序章は他の人の書いたものの参照が多く、結局何が言いたいのかさっぱり伝わらない。
体裁も悪く、UXについて述べるのならもう少し理解しやすいような内容に書けなかったのでしょうか。
これまで様々な技術書を呼んできましたが、あまりにひどかったので初めてレビューしました。
購入を検討される方はよく中身を見て、購入された方が良いと思います。
Amazonでの評価が高かったので買ったのですが、自分には役に立ちませんでした。
とにかく序章は他の人の書いたものの参照が多く、結局何が言いたいのかさっぱり伝わらない。
体裁も悪く、UXについて述べるのならもう少し理解しやすいような内容に書けなかったのでしょうか。
これまで様々な技術書を呼んできましたが、あまりにひどかったので初めてレビューしました。
購入を検討される方はよく中身を見て、購入された方が良いと思います。
2016年7月15日に日本でレビュー済み
本に酷評つけるのは初めてです。。
1.書籍を通しての物語が不明瞭
2.謎の誤字が多い
3.挿絵がわかりづらい
の3点で非常に辛さを感じました。
一周回ってIA/UXのバッドプラクティスを教えてくれている本なんじゃないかと、
勘ぐりたくなってしまいました。
それぞれ書きます。
【 1.書籍を通しての物語が不明瞭 】
もちろん参考になる部分はあります。
ただ専門書なんですからそれは当たり前で、
だいたいどんな書籍でも「読者にこうなって欲しかったんだな」とか、
「こう言う事を伝えたかっただんだな」みたいなことはあると思うんですが、
私のせいなのか、これがキャッチできませんでした。
各章でも放り投げて終わるような感じが続くため、
「結局なんだったんだろう...」と思うことが多々あります。
単純に情報を羅列されている感じがすごくしました。
情報整理の本なのに...
【 2.謎の誤字が多い 】
「本当に更正しているのか?」と思うくらい、書籍としてはありえない量の誤字があります。
エラーの多いプロダクトは使っていて気持ちよくないですよね。
誤字が多いので、内容に集中できず、「なんだこれ...」みたいなことがよく起こります。
【 3.挿絵がわかりづらい 】
インタラクションの話もありますし、動くものを動かないもので表現しようとする限り
これはある程度仕方ないのですが、それにしても図中に誤字があったり、説明のない単語が出てきたりと、
アイキャッチで踏み外している感じが否めません。
というわけで、購入はお勧めしません。。
1.書籍を通しての物語が不明瞭
2.謎の誤字が多い
3.挿絵がわかりづらい
の3点で非常に辛さを感じました。
一周回ってIA/UXのバッドプラクティスを教えてくれている本なんじゃないかと、
勘ぐりたくなってしまいました。
それぞれ書きます。
【 1.書籍を通しての物語が不明瞭 】
もちろん参考になる部分はあります。
ただ専門書なんですからそれは当たり前で、
だいたいどんな書籍でも「読者にこうなって欲しかったんだな」とか、
「こう言う事を伝えたかっただんだな」みたいなことはあると思うんですが、
私のせいなのか、これがキャッチできませんでした。
各章でも放り投げて終わるような感じが続くため、
「結局なんだったんだろう...」と思うことが多々あります。
単純に情報を羅列されている感じがすごくしました。
情報整理の本なのに...
【 2.謎の誤字が多い 】
「本当に更正しているのか?」と思うくらい、書籍としてはありえない量の誤字があります。
エラーの多いプロダクトは使っていて気持ちよくないですよね。
誤字が多いので、内容に集中できず、「なんだこれ...」みたいなことがよく起こります。
【 3.挿絵がわかりづらい 】
インタラクションの話もありますし、動くものを動かないもので表現しようとする限り
これはある程度仕方ないのですが、それにしても図中に誤字があったり、説明のない単語が出てきたりと、
アイキャッチで踏み外している感じが否めません。
というわけで、購入はお勧めしません。。
2016年10月8日に日本でレビュー済み
「IA/UXプラクティス モバイル情報アーキテクチャとUXデザイン」をようやく読了。
そして読了後、本書についてさまざまな感想や書評を拝見した。
その中で何人か「教科書的一冊」という表現をしていたが、「教科書」ではなく「参考書」としてとても有益な一冊なのではないか。
本書はタイトルに「モバイル情報アーキテクチャとUXのデザイン」とあるように、「モバイル」という環境に絞って、デスクトップのデザインからの変遷やユーザー特性など「前提」を明示した上で、「実務」のレベルを向上させるための知恵や知見が散りばめられている。
IA/UXのデザインについて、手を取ってイチから教えてくれる教科書的書籍ではなく、あくまでも実務の手引としてアドバイスを求めるように読みたい参考書だ。
したがって、実務の経験がなくこれからIA/UXを学ぼうという読者には少し頭に入りづらい内容であるだろう。
IA/UXをイチから勉強したいのであれば「IA100 ユーザーエクスペリエンスデザインのための情報アーキテクチャ設計/長谷川 敦士」( https://www.amazon.co.jp/dp/486100926 )や「UXデザインの教科書/安藤 昌也」( http://www.amazon.co.jp/dp/4621300377 )が適しているかもしれない。
本書籍ではまずIA/UXデザインの基本的な捉え方や「モバイルファースト」の考え方について、多くの参考文献と筆者の経験を基に記述されている。そしてモバイルにおけるUXデザインについて、よく用いられるモバイル時代の方法論とよくある課題&解決策が、坂本さんの長年の経験、知見に基づいて実務的な視点でまとめられている。UXデザイン、UIデザイン、情報設計領域で実務を経験して壁にぶつかった人、難しさを痛感した人にこそ有益な内容になっているのではないか。
UX関連の書籍がアカデミックな内容が多い中、ここまで実践を想定した内容が網羅されている書籍は重宝される。
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また最後にAppendixとして3名のインタビュー、コラムが掲載されているのだが、そのうちのひとつとしてTHE GUILDのUIデザイナー深津貴之さんのインタビューが掲載されている。モバイルアプリのUIデザインを多く手がけられている深津さんのデザインメソッドやインプット方法、そしてクライアントとの立ち回りまで、さまざまな角度からUIデザインのお話をされており、こちらも必読。
はじめに経験がない人の「教科書」としては難しいと書いたが、もし仮にモバイルのIA/UXデザインの全く経験がなかったとしても、本書を読んでおくことでありがちな問題に直面せずに済んだり、スムーズに乗り越えられたりするヒントにはなると思うので、実務の従事する人には一読いただくことをオススメしたい。
そして読了後、本書についてさまざまな感想や書評を拝見した。
その中で何人か「教科書的一冊」という表現をしていたが、「教科書」ではなく「参考書」としてとても有益な一冊なのではないか。
本書はタイトルに「モバイル情報アーキテクチャとUXのデザイン」とあるように、「モバイル」という環境に絞って、デスクトップのデザインからの変遷やユーザー特性など「前提」を明示した上で、「実務」のレベルを向上させるための知恵や知見が散りばめられている。
IA/UXのデザインについて、手を取ってイチから教えてくれる教科書的書籍ではなく、あくまでも実務の手引としてアドバイスを求めるように読みたい参考書だ。
したがって、実務の経験がなくこれからIA/UXを学ぼうという読者には少し頭に入りづらい内容であるだろう。
IA/UXをイチから勉強したいのであれば「IA100 ユーザーエクスペリエンスデザインのための情報アーキテクチャ設計/長谷川 敦士」( https://www.amazon.co.jp/dp/486100926 )や「UXデザインの教科書/安藤 昌也」( http://www.amazon.co.jp/dp/4621300377 )が適しているかもしれない。
本書籍ではまずIA/UXデザインの基本的な捉え方や「モバイルファースト」の考え方について、多くの参考文献と筆者の経験を基に記述されている。そしてモバイルにおけるUXデザインについて、よく用いられるモバイル時代の方法論とよくある課題&解決策が、坂本さんの長年の経験、知見に基づいて実務的な視点でまとめられている。UXデザイン、UIデザイン、情報設計領域で実務を経験して壁にぶつかった人、難しさを痛感した人にこそ有益な内容になっているのではないか。
UX関連の書籍がアカデミックな内容が多い中、ここまで実践を想定した内容が網羅されている書籍は重宝される。
---
また最後にAppendixとして3名のインタビュー、コラムが掲載されているのだが、そのうちのひとつとしてTHE GUILDのUIデザイナー深津貴之さんのインタビューが掲載されている。モバイルアプリのUIデザインを多く手がけられている深津さんのデザインメソッドやインプット方法、そしてクライアントとの立ち回りまで、さまざまな角度からUIデザインのお話をされており、こちらも必読。
はじめに経験がない人の「教科書」としては難しいと書いたが、もし仮にモバイルのIA/UXデザインの全く経験がなかったとしても、本書を読んでおくことでありがちな問題に直面せずに済んだり、スムーズに乗り越えられたりするヒントにはなると思うので、実務の従事する人には一読いただくことをオススメしたい。