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FDAの正体 上―米国食品医薬品局 レギュラトリーサイエンスの政治学 単行本 – 2011/5

5つ星のうち 3.5 2件のカスタマーレビュー

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商品の説明

著者からのコメント

【監訳者あとがき】

栗原千絵子/齊尾武郎
「日本版FDA」という旗印が掲げられて久しい。日本には医薬品行政の
当局として、厚生労働省に医薬食品局があり、厚労省から委託を受けて審査
業務を行う独立行政法人の医薬品医療機器総合機構(PMDA)があるのに、
なぜわざわざ日本版の「食品医薬品局」をつくる必要があるのだろうか?と、
不思議に感じた。その後「日本版FDA」構想は、薬害肝炎裁判の影響も受
けて、「医薬品庁」という、より大きな行政官庁の設立を目指す動きに発展
した。この旗印は、日本の医薬品行政当局も、米国FDAのように世界の"サ
イエンスをリード"し、大胆かつ果敢に"製薬業界とタイアップして最高の
医薬品開発を支援"し、かつ迅速に審査承認を行いつつも、"薬害を完璧に
未然に防止"するスーパー行政機関として生まれ変わってほしいという、製
薬業界や国民の切なる願いの現れである。当局と製薬業界の協調関係に批判
的な薬害被害者団体も、「医薬品庁」構想には同調し、FDAが次々と繰り
広げる安全対策を日本にも導入させようと熱く論争する。
近年日本では、「ドラッグラグ問題」すなわち、欧米ですでに承認されて
いる医薬品がなかなか日本で使えないという問題が火を噴いた。これを受け
て最近は、専門学会や患者団体の要望書に応じて、行政当局がこうした薬を
迅速に承認するための様々なルートが切り開かれた。しかしそれでもなお、
ドラッグラグ改善の足取りは鈍く、"必要な薬にアクセスできない"という
患者たちの悲痛な叫び声は強まる一方である。ところが、薬害AIDS裁判
は行政官に刑事責任を負わせ、薬害肝炎裁判は新たな補償責任を国に課した。
日本が欧米諸国に先んじて承認した「イレッサ」の副作用被害訴訟は、第一
審では国の責任は不定されたが、「世界をリードするスピード承認」の危う
さが浮かび上がった。このような状況で、行政側には、審査官の免責が担保
されない限り迅速な承認などとてもできないという声もある。製薬会社、医
学研究者、行政、薬害被害者、新薬を求める難病患者、の間で繰り広げられ
る医薬品を巡る政治的バトルの渦中で、しばしば米国FDAは、鮮烈な光を放つ
巨塔として仰ぎ見られている。
こうした日本から見た米国FDAの理想的なイメージに対して、本書は医
薬品の安全性や有効性の確保のために汗をかき血みどろになって取り組む巨
人FDAの不格好だが愛すべき姿をむき出しにしてみせる。
FDAは2010年10月、「人々の健康のためのレギュラトリーサイエ
ンスの推進」と題するレポートをまとめ、2011年度に2500万ドルの
予算請求をして、今後医薬品の開発、評価の方法論の研究を自ら進めていく
ことを、具体的な疾患領域や医療技術の種類を挙げて宣言した。薬の有効性、
安全性を評価し、医薬品の承認や市販中止など規制の意思決定に供する科学
を「レギュラトリーサイエンス」と称し、日本でもこの名前を冠する学会が
2010年に立ち上がったところである。物理、化学、数学などの純粋科学
に対して、統計学、疫学などは「応用科学」と位置付けられ、実用的な要請
が科学的な原則に具体的な形を与え、技術開発や産業応用を促進する。医薬
品の「レギュラトリーサイエンス」は、まさに技術開発や公衆衛生と直結す
る応用科学の中でも特に学際的なもので、必然的に社会の要請や政治的圧力
の影響を強く受ける。
こうした、「科学の外側の事情」の圧力に屈することなく公正さを担保す
るため、文書化、記録、報告といった事務的手続きや、第三者の監視といっ
た仕組みが限りなく増大していく。かくしてトラック何台分もの紙の山が製
薬会社からFDAへと運び込まれるようになったが、そうした申請資料は今
や、信頼性保証の仕組みが担保された電子情報へと様変わりしつつある。そ
れでも一個の薬を市場に出すために限りなく膨大な情報が要求され、世界中
で悲鳴があがり、FDAはなおも薬の開発を迅速化するための新たな手法を
提案している。しかし、安全確保、薬害防止の必要性は極めて強く、薬の承
認に必要とされる情報量の上昇はとどまることを知らない。
本書は、新薬を求める難病患者と、薬による被害を訴える被害者の狭間に
あって、「科学」と「信頼性」の名のもとに理論武装するためのペーパーワ
ークを増幅し続け、なおかつまっすぐに前を向いて走り続けようとするF
Aの姿を生き生きと描き出している。
ジャーナリストである原著者は、関係者への綿密なインタビューと文献考
証を重ね、FDAの生々しい姿を通して医薬品開発の本質を洞察している。
訳出にあたり、米国の医薬品臨床試験や承認審査の制度についての情報の補
足が必要な部分や、米国と日本との共通点、相違点を明らかにしておくべき
部分には訳注を加えた。2004年の原著刊行の後の、本筋と関わる重要な
最新情報も訳注に記した。
医薬品の開発や流通は、今やすっかりグローバル化しているので、臨床試
験や承認審査の制度の基本骨格は日米欧でほぼ共通している。しかし、相違
点もある。たとえば、新しいことに次々と挑戦し責任範囲を拡大していくの
がFDAであるのに対し、日本の規制当局は責任範囲を広げることに慎重で
ある。もう一つには、FDAの管轄する「臨床試験」は未承認の医薬品を人
体に投与する行為をすべて包括するが、日本では市販承認の申請をする目的
をもった「治験」だけを当局が管轄し、大学や研究機関で行われるその他の
臨床試験は機関の自治に任されている。この点について監訳者たちは、被験
者・患者の人権を守り、医薬品開発を促進すべく、世界標準のルールを導入
するよう「被験者保護法」「薬害防止法」などの政策提案により問題提起し
てきたが、関連業界の動きは鈍い。
既に存在する「日本版FDA」である医薬品医療機器総合機構(PMDA)
の立ち上げの頃から長きにわたり審査センター長を務められた豊島聰先生よ
り、貴重な序文をいただいたことに深く感謝する。氏は「PMDAの顔」で
あり、米国とは異なる日本の風土に「レギュラトリーサイエンス」の土台を
築かれた開拓者の一人である。
本書の刊行にあたり、翻訳作業の大幅な遅れにも関わらず、医薬品行政の
変革が強く求められる今こそまさに絶好の時期と、刊行に踏み切ってくださ
った篠原出版新社・井澤泰氏、そして訳者諸氏には心より感謝したい。同社
より前回翻訳刊行いただいた『ビッグ・ファーマ 製薬会社の真実』に続き、
関連業界を瞠目させる書となることを願う。
本書「下巻」では、さらに生々しい現実と未来への希望が示される。上下
巻を通して、日本の医薬品行政に新たな光が投げかけられ、「ガラパゴス化」
が懸念される現状を打開する一助となるものと信じている。

2011年2月

【追 記】
本書の最終校正中の3月11日、東日本大震災が起こった。本書の関係者
はみな安全な場所にいたが、次々と報道される現地の惨状に目をみはった。
津波、原発、被災地の危機、医療機関、生産流通の混乱、被災者や患者への
救援、復旧支援、株価の変動、人の移動、計画停電、再開困難な事業と復旧
に向けた産業、水道水や食品中の放射能の「基準値」をめぐる議論......。日
本国中が、この国の現在を凝視し、将来に思いを馳せている。
医薬品産業界とこれに関わる当局や学術団体も迅速に動いた。被災地への
医薬品無償提供、提供と関わる規制緩和、節電と安定供給に向けた努力。国
内外の医薬学術情報が無料で電子公開された。多くの医薬情報担当者(MR)
が自宅待機となった。いくつかの臨床試験計画が延期された。医療機関や学
術団体が救援ネットワークを組んで現地に赴き、また被災者を受け入れた。
大規模な学術集会の多くが中止または延期された。小さな理事会・委員会等
における意思決定も延期された。流通や営業の問題から出版が延期された書
籍もある。某外資系ビッグファーマの開発担当者は、いろいろなことが1カ
月延期された程度で大勢は影響ありません、と語った。東北地方で、世界的
なブレイクスルーといえる実験研究を進めるラボが多くの資材を損失したと
の知らせもあった。
震災を乗り超え、日本が研究開発の能力を損なわず、医薬品産業が底力を
発揮できるよう、生まれ変わらねばならない。----本書の最終校正にあたり
ながら強く感じた。本書の著者が指摘するような、豊かな社会における多く
の無駄と浪費を切り捨て、正当なる合理化を進め、なおかつ科学の原則と安
全性、信頼性をゆるぎない基盤とする業務革新が今後必須となるだろう。そ
して、「安全・安心」をめぐる産業界、当局、学術共同体、一般市民の対話
と論争がこれまで以上に求められ、「レギュラトリーサイエンスのポリティ
クス政治学」の重要性が増すことだろう。
震災によって命を落とされた方々を深く悼み、被災され今を生きる方々に
は心からの声援を贈りたい。

2011年3月末

出版社からのコメント

「FDAの実像が理解できるとともに興味深い内容が満載で、FDAに興味のあるヒトは一度読んでみる価値のある書である」医薬品医療機構総合機構(PMDA)前理事・審査センター長 豊島聡

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登録情報

  • 単行本: 356ページ
  • 出版社: 篠原出版新社 (2011/05)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4884122976
  • ISBN-13: 978-4884122973
  • 発売日: 2011/05
  • 梱包サイズ: 21.4 x 15.4 x 2.4 cm
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2016年3月12日
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2017年7月30日
形式: 単行本
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