ポルノグラフィティは自分が高校生ぐらいだった頃までは良く目にしたアーティストなんですが、最近はめっきり曲を聴く回数も減ってしまっておりました。
そんな中、春アニメのOPで久しぶりの登場を知った時は本当に喜んだものです。
僕のヒーローアカデミアは弱気な主人公が、信念を持ち自分の知識と努力で、ずっと憧れでしかなかった理想に近づいていくお話です。私自身も子供の頃は出久くんと同じく「正義の味方」に憧れていました。学校で沢山のかっちゃんの様ないじめっ子に出会いもしました。余計に正義の味方への憧れは強くなっていきました。
夢に憧れ続けていると、出久君が「君には個性(才能)が無い。ヒーローにはなれない。」という残酷な現実を突き付けられる事があります。自分の努力や強い気持ちだけではどうにもうこうにもならない。そんな瞬間が人生にはあります。
この曲はそんな状況を励ますようなよくあるフレーズを逆手に取った歌詞です。それが
「けして明けない夜も 降り続けてやまない雨も このろくでもない世界にはあるんだよ」という部分です。
この世界はろくでもない不条理が溢れています!“どうしてあんな奴が!”という人間に才能があったり、悪い事ばかりしている人間が幅を利かせ弱い者を虐げる…。いくら明るい歌詞で払拭しようとしても、何度も心を折られた人間には届きません。
あえてそれを受け止めて、それでもまだチャンスがある!「ここは地獄じゃなくて まして天国のはずもなく ちょうどそのミシン目のような場所なんだ」、「明日はどっちだ? THE DAY HAS COME」と表現されているのではないかと感じました。全ては自分次第なんだ!と
最初は「非常階段で爪を噛む」、後半では「爪を研ぐ」と僅かながら変化しているのがいいですね。
この曲で一番気に入ったのは【明日を占うカード 風が巻き上げた意味なら知ってるだろ】という部分です。人生ではたまに不思議な出来事が起こる物です。一見何でもないような出来事が起きたのを見て、運命を感じてしまう瞬間が誰にでも1度はあると思います。理屈じゃ説明できない何かを感じ、一気に進む事が出来る様な…。そういう意味を感じられる出来事に勇気づけられる体験を経験したら、この歌詞の意味がよくわかると思います。
現実ではテレビで見るヒーローみたいに一瞬で変身することはできないかもしれません。だけど、毎日少しずつなら変わって行ける。不平等で、残酷で、救いも無い…そんな日があるのはあなたのせいではない。障害を乗り越える勇気を頂きました。