最近、カラードミュージック「Individual Beauty」を聴き、うち3曲がこの「BEAUTY」に収められた曲の前バージョンだったので、久し振りに本作を聴き直しました(Limited Versionではないです).さすが渡辺香津美さんプロデュースというべきか、カラードミュージック時代と較べるとサウンドデザインがかなり力強い印象.収められているのはフュージョンっぽい曲、ジャパネスクな曲、オリエンタルな曲、構築的でダイナミックなピアノ曲、しっとりとしたピアノ曲、チープでテクノポップな曲、ダンサブルな曲、どう評して良いか分からないけど面白い曲、等々、各曲の曲想のバラエティの広さはちょっと他に聴いた事無いほど.おそらく橋本一子さんの中ではそれら全てが同じレヴェルで「美しい音楽」なのでしょう(次作「VIVANT」もそう).私のイチオシはボサノバ風の「CINNAMON AND CLOVE」.一子さんのちょっとハスキーなヴォイスと渡辺香津美さんの切れ味抜群のギターが醸すグルーヴ感の人工的な美しさは絶品です.まあ全曲が傑作とまでは言いませんが、リリースから33年経った今聴いても楽しめるアルバムです.