
本能寺の変より四年前、天正六年の冬。織田信長に叛旗を翻して有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起きる難事件に翻弄される。動揺する人心を落ち着かせるため、村重は、土牢の囚人にして織田方の軍師・黒田官兵衛に謎を解くよう求めた。事件の裏には何が潜むのか。戦と推理の果てに村重は、官兵衛は何を企む。デビュー20周年の到達点。『満願』『王とサーカス』の著者が挑む戦国×ミステリの新王道。
©Honobu Yonezawa 2021 (P)KADOKAWA

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登録情報
再生時間 | 16 時間 19 分 |
---|---|
著者 | 米澤 穂信 |
ナレーター | 荻沢 俊彦 |
配信日(Audible.co.jp) | 2022/1/27 |
制作 | KADOKAWA |
フォマット | オーディオブック |
バージョン | 完全版 |
言語 | 日本語 |
ASIN | B09GVSHQSK |
Amazon 売れ筋ランキング | - 1,606位Audibleブック・オリジナル (の売れ筋ランキングを見るAudibleブック・オリジナル) - 65位ミステリー - 6,062位ミステリー・サスペンス・ハードボイルド (本) |
カスタマーレビュー
5つ星のうち4.3
星5つ中の4.3
1,346 件のグローバル評価
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作者の本は初めての体験です。戦国小説にミステリーとは? 興味津々で読み始めましたが、ぐいぐい引き込まれました面白い。元々、歴史物も推理小説も好みのジャンルでしたが、このコラボ小説なのだろうか? 荒木村重あり、黒田官兵衛あり、、... 背景はよく知られた時代考証的にもしっかりとした登場人物、そんな戦国の真っ只中、揺れ動く人心の考察・推察・洞察の中に謎解きの面白さが加わり文句なしに楽しめる。余談:年配の方ならご存知だろうか? S30年代だったか、漫画雑誌『漫画王』に連載されていた「朱房の小天狗」をふと思い出しました。十手持ちが謎解きをする内容ですがその面白さに病みつきになり、毎月発売日が楽しみでした。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年6月12日に日本でレビュー済み
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これまでもいい意味で読者の期待を裏切ってきた著者だが、今回も見事にやられました。安楽椅子探偵とその助手による謎解きという古典的なスタイルに則っているが、その二人が戦国武将でしかも敵同士という意表をつく設定。しかし、丁寧に時代考証がされ、その設定に相応しい豊富なボキャブラリーで語られる物語は単なるミステリーの域を越えて数奇な武将の人生を紡ぐ極上のエンターテイメントに昇華させている。筆者の新境地、本年一番の佳作といっても良いかもしれない。
102人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2021年12月9日に日本でレビュー済み
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ランキング1位につられて読んでみましたが、楽しめたのは第1話のみで、後は最後まで読み切るのがかなり辛かったです。
荒木村重はまだメジャーとは言えませんが、大河以来黒田官兵衛は認知度が上がり、彼が城に幽閉された逸話は広く知られるところ。
この状況を利用して、村重ワトソンがシャーロック官兵衛に相談して、城内で起きた事件を解決していくという発想はなかなか面白く1話は楽しんで読めました。
一話完結で進むのかと思いきやどうやら縦の線がありそうというあたりから、時代小説でよくやる失敗、「結末が分かっているから、その原因を無理矢理探して正当化する」という手法が随所に出てきて読むのが苦痛なほど退屈な内容になってきます。
要は1年籠城して、挙げ句の果てに大将村重だけ逃げ出して残りは惨殺されたという生き恥を晒したこの歴史的事実に、どうにかもっともらしい言い訳をこしらえようというだけの作品でした。
「古典部」シリーズは面白かっただけに期待していたんですが、本当に駄作としかいいようがない作品でした。
荒木村重はまだメジャーとは言えませんが、大河以来黒田官兵衛は認知度が上がり、彼が城に幽閉された逸話は広く知られるところ。
この状況を利用して、村重ワトソンがシャーロック官兵衛に相談して、城内で起きた事件を解決していくという発想はなかなか面白く1話は楽しんで読めました。
一話完結で進むのかと思いきやどうやら縦の線がありそうというあたりから、時代小説でよくやる失敗、「結末が分かっているから、その原因を無理矢理探して正当化する」という手法が随所に出てきて読むのが苦痛なほど退屈な内容になってきます。
要は1年籠城して、挙げ句の果てに大将村重だけ逃げ出して残りは惨殺されたという生き恥を晒したこの歴史的事実に、どうにかもっともらしい言い訳をこしらえようというだけの作品でした。
「古典部」シリーズは面白かっただけに期待していたんですが、本当に駄作としかいいようがない作品でした。
2021年7月24日に日本でレビュー済み
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やられた。。これはうまい。戦国の戦のど真ん中にミステリーを投げ込んできた着想がすごい。ましてや主人公の一人が荒木村重…謎が多いこの人物は、豪傑なのか?策略家なのか?ただ突然信長に謀反を起こした曲者なのか?どうしても松永久秀と同系統に見られがちな、情報の少ない人物を起用してくるとは。。著者はそんな人物をものの見事に描き切り、幽閉した黒田官兵衛とのやり取りも見事で、有岡城内の小さな事件と戦国の大乱の二つの流れを見事に自然と紡ぎ合わせていった。こんな歴史小説もありなんだ、と驚かせてくれた一冊。ミステリー小説作家の見事な歴史小説デビュー。面白かった!
2021年9月16日に日本でレビュー済み
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歴史上の人物が登場し、よく知られた史実の中で、その隙間を埋めるように事件と推理が展開され、結果として史実や人物への理解が深まり、一つの史観が浮き上がるような連作長編って、山田風太郎の明治ものとか、多くあった記憶が。その知的興奮と楽しさが、本作でよみがえってきて、実に興奮した。
荒木村重の謀反と織田軍に包囲された有岡城(伊丹城)の籠城、捕らえられて地下牢に閉じ込められる黒田官兵衛、味方の相次ぐ裏切りと、なかなかやってこない毛利勢援軍など、緊迫の状況で、家臣たちや村重自身の心理状態も徐々に変化していく。彼らの動揺を誘うかのような謎の事件の数々。緊迫の心理戦の展開の中、村重は、籠城戦や天下の趨勢を語り合えるのは、唯一、官兵衛しかいないことに気づく。やがて。。。
なんか、有岡城に籠城してるっていうsituationが推理小説向きだよね。当時の情勢とか心理状況とか、史実ともつじつまが合っていて、実にリアルだ。読んでるこちらも籠城気分になって、伊丹を訪問してみたくなる。久しぶりに小説を楽しんだ。著者には、この路線で、更なる新作を期待。
荒木村重の謀反と織田軍に包囲された有岡城(伊丹城)の籠城、捕らえられて地下牢に閉じ込められる黒田官兵衛、味方の相次ぐ裏切りと、なかなかやってこない毛利勢援軍など、緊迫の状況で、家臣たちや村重自身の心理状態も徐々に変化していく。彼らの動揺を誘うかのような謎の事件の数々。緊迫の心理戦の展開の中、村重は、籠城戦や天下の趨勢を語り合えるのは、唯一、官兵衛しかいないことに気づく。やがて。。。
なんか、有岡城に籠城してるっていうsituationが推理小説向きだよね。当時の情勢とか心理状況とか、史実ともつじつまが合っていて、実にリアルだ。読んでるこちらも籠城気分になって、伊丹を訪問してみたくなる。久しぶりに小説を楽しんだ。著者には、この路線で、更なる新作を期待。
2021年8月17日に日本でレビュー済み
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設定といいい、ストーリー展開といい、もちろん謎解きといい
米澤穂信さんの手腕は冴え渡っています。
「氷菓」シリーズのミステリー作家が、このような本格歴史ものを書くとは
思ってもみませんでした。まさに「新境地」でしょうね。
しかも、ありがちな「歴史ミステリー」のように、これまでの
いろんな作家が取り上げてきた(例えば、龍馬暗殺とか、本能寺の変とか)
ありきたりな「謎」を解くのではなく、荒木村重の籠城と黒田官兵衛幽閉(拉致)
を背景に、有岡城の密室空間を使っての物語。見事としか言えません。
でも、話が暗いんですよね。きっと根っからの米澤ファンには?
言葉も難しい(よく言えば、リアル)し、時代背景が分かっていないと
ついていけないかも。(官兵衛の大河ドラマを見直したくなる)
作家の力量は十二分に感じさせてくれるけれど、読者層は大分裏切られるか。
米澤穂信さんの手腕は冴え渡っています。
「氷菓」シリーズのミステリー作家が、このような本格歴史ものを書くとは
思ってもみませんでした。まさに「新境地」でしょうね。
しかも、ありがちな「歴史ミステリー」のように、これまでの
いろんな作家が取り上げてきた(例えば、龍馬暗殺とか、本能寺の変とか)
ありきたりな「謎」を解くのではなく、荒木村重の籠城と黒田官兵衛幽閉(拉致)
を背景に、有岡城の密室空間を使っての物語。見事としか言えません。
でも、話が暗いんですよね。きっと根っからの米澤ファンには?
言葉も難しい(よく言えば、リアル)し、時代背景が分かっていないと
ついていけないかも。(官兵衛の大河ドラマを見直したくなる)
作家の力量は十二分に感じさせてくれるけれど、読者層は大分裏切られるか。
ベスト1000レビュアー
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籠城戦の辛さ、それも対外的なものでなく、味方を疑わずえない対内的な状況は、村重に同情はします。
この主人公・荒木村重が籠った有岡城で起きた数々の事件は、はたして史実なのでしょうか?詳しくないので教えてほしいですが、もう一方の囚われ人・黒田官兵衛が獄中で名探偵よろしく解決の糸口を村重に与えるというのは・・・出来過ぎ過ぎて面白くなかったです。
本郷氏の帯書きに“骨太な合戦描写~”とありますが、全然そんなこと感じませんよ。
この主人公・荒木村重が籠った有岡城で起きた数々の事件は、はたして史実なのでしょうか?詳しくないので教えてほしいですが、もう一方の囚われ人・黒田官兵衛が獄中で名探偵よろしく解決の糸口を村重に与えるというのは・・・出来過ぎ過ぎて面白くなかったです。
本郷氏の帯書きに“骨太な合戦描写~”とありますが、全然そんなこと感じませんよ。
2021年6月23日に日本でレビュー済み
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歴史小説でありながら、内容としてはこれまで読んできた米澤穂信先生の作品と変わりなく謎解きがあり、どんでん返しもありでした!
昔NHKで見た大河ドラマを朧げに思い出しながらどんどんと読み進めることができました!
昔NHKで見た大河ドラマを朧げに思い出しながらどんどんと読み進めることができました!
2022年1月20日に日本でレビュー済み
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ああ、こういう文章も楽にこなすんだ、という、作者の力量への感嘆がまず来てしまう。
私は一貫して作者のファンで、どれも水準以上の出来だと思う。
が、氷菓シリーズと季節限定スイーツのシリーズは何度も読み返すが、以降の作は二度読む気はしない。
この辺は自分でもよくわからない。ただ、ホームズ、横溝や乱歩といった、人生で何度も読みたくなる作品群は、ミステリとしての完成度ではない部分が人を引き付けるのだと思う。
技巧的で完成度の高いミステリに行ってしまったことを残念がるというのも変な話だけど、個人的にはそう思う。
氷菓シリーズで直木賞を出すくらいなら、日本の文壇も捨てたもんじゃないが、やっぱりそれは無理だよなあ。
私は一貫して作者のファンで、どれも水準以上の出来だと思う。
が、氷菓シリーズと季節限定スイーツのシリーズは何度も読み返すが、以降の作は二度読む気はしない。
この辺は自分でもよくわからない。ただ、ホームズ、横溝や乱歩といった、人生で何度も読みたくなる作品群は、ミステリとしての完成度ではない部分が人を引き付けるのだと思う。
技巧的で完成度の高いミステリに行ってしまったことを残念がるというのも変な話だけど、個人的にはそう思う。
氷菓シリーズで直木賞を出すくらいなら、日本の文壇も捨てたもんじゃないが、やっぱりそれは無理だよなあ。