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カスタマーレビュー
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上位レビュー、対象国： 日本
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2021年3月21日に日本でレビュー済み
ひとつは、カリフォルニア州トパンガで1970年3月に録音された「Wonderin'」。Neilの一面でもあるホンワカとしたムードが漂う、ピアノ主体の曲で、明るいバックコーラスが印象的(これは「The Archives Vol. 1: 1963-1972」にも収録されているそうです)。
もうひとつは、ハリウッドのサンセット・サウンドで1969年8月に録音された未発表の「Wonderin' (Outtakes)」。同じ曲ですが、Neilの声はこちらの方が明るく、演奏もギター主体となっています。テンポも上げており、こちらの方が聴きやすい感じ。
共に2分程度の曲ですが、ファンにとっては嬉しい贈り物と言えそう(アナログLPには、7インチ・シングルのAB面として付いているそうです)。
さて、1969年5月に「Everybody Knows This Is Nowhere」をリリースしたNeilは、ギタリスト強化を目論んでいたStephen Stillsに誘われ、6月にCrosby, Stills & Nashと合流。ここにロック史にその名を刻むスーパーグループ、Crosby, Stills, Nash & Young(CSN&Y)が誕生します。
そして、歴史的名盤「Deja vu」が1970年3月にリリースされ全米№1の大ヒットを記録するわけですが、Neilはバンドでの成功に甘んじることなく独自の世界を探求し、同じ年の9月には、3作目のソロアルバムとなる「After the Gold Rush」をリリース。アメリカでチャートの8位に昇りつめるヒットを記録します。
我国では、CSN&Yのライブ盤「4 Way Street」で「Southern Man」を聴き、NeilとStephenの壮絶なギターバトルが忘れられず、オリジナルが収録された、この「After the Gold Rush」を遡って手にした方が多かったようです。
もちろん、4曲目に収められた「Southern Man」は、このアルバムのひとつの山場ですし、Neilのギターもよく叫んでいます。
更に9曲目「When You Dance, I Can Really Love」もハードなロック調でキラーチューンとなっています。
しかし、アルバム全体に漂うのは抑えられた感情であり、いわば、切なさや感傷的なムード。
ドカーンと始まるのではなく、冒頭にはちょっと緩めの「Tell Me Why」が配されており、続く「After the Gold Rush」で早くもNeilの泣き節が炸裂。間奏のフリューゲルホルンも郷愁を誘います。
ゆったりしたワルツの3曲目「Only Love Can Break Your Heart」も切なさいっぱいで、Neilが愛する女性に歌いかけているようにも聴こえます。
「Southern Man」の緊張感から解放される5曲目「Till the Morning Comes」も味がありますし、続く「Oh, Lonesome Me」での説得力あるヴォーカルも聴きどころ。
そして、7曲目「Don't Let It Bring You Down」でのNeilの鼻にかかったような声、心に突き刺さるメロディから逃れられるリスナーは少ないと思います。
決して派手なアルバムではなく、全体に抑えた感じで、時に激情に走るNeilのもう一つの顔である抒情性が強調されたジャケット通りの渋い世界。
「孤高の人・Neil Young」のイメージはこの頃から定着したと思われますし、現在のNeilを語る上でも最重要作と言えそう。
バックを務めたのは、運命共同体・Crazy Horseの面々、すなわちDanny Whitten、Billy Talbotなど盟友達と、「Deja vu」にも参加していたGreg Reeves、更にStephenも加わっています。
パッケージですが、最近のNeilのアルバムがそうであるように、紙のジャケットであるのが嬉しい。そして、例のNeilが書きなぐったような歌詞カードも付いています。
CDは、全14曲、約40分。尚、12曲目は[Break]と記載されており、ボーナス・トラック「Wonderin'」の前の空白の30秒となっています。
「孤高の人・Neil Young」のイメージが定着した最重要作
ユーザー名: Hirohiko、日付: 2021年3月21日
Neil Young「After The Gold Rush」の50周年記念盤(50th Anniversary)には、オリジナルにはない2曲が収録されています。ユーザー名: Hirohiko、日付: 2021年3月21日
ひとつは、カリフォルニア州トパンガで1970年3月に録音された「Wonderin'」。Neilの一面でもあるホンワカとしたムードが漂う、ピアノ主体の曲で、明るいバックコーラスが印象的(これは「The Archives Vol. 1: 1963-1972」にも収録されているそうです)。
もうひとつは、ハリウッドのサンセット・サウンドで1969年8月に録音された未発表の「Wonderin' (Outtakes)」。同じ曲ですが、Neilの声はこちらの方が明るく、演奏もギター主体となっています。テンポも上げており、こちらの方が聴きやすい感じ。
共に2分程度の曲ですが、ファンにとっては嬉しい贈り物と言えそう(アナログLPには、7インチ・シングルのAB面として付いているそうです)。
さて、1969年5月に「Everybody Knows This Is Nowhere」をリリースしたNeilは、ギタリスト強化を目論んでいたStephen Stillsに誘われ、6月にCrosby, Stills & Nashと合流。ここにロック史にその名を刻むスーパーグループ、Crosby, Stills, Nash & Young(CSN&Y)が誕生します。
そして、歴史的名盤「Deja vu」が1970年3月にリリースされ全米№1の大ヒットを記録するわけですが、Neilはバンドでの成功に甘んじることなく独自の世界を探求し、同じ年の9月には、3作目のソロアルバムとなる「After the Gold Rush」をリリース。アメリカでチャートの8位に昇りつめるヒットを記録します。
我国では、CSN&Yのライブ盤「4 Way Street」で「Southern Man」を聴き、NeilとStephenの壮絶なギターバトルが忘れられず、オリジナルが収録された、この「After the Gold Rush」を遡って手にした方が多かったようです。
もちろん、4曲目に収められた「Southern Man」は、このアルバムのひとつの山場ですし、Neilのギターもよく叫んでいます。
更に9曲目「When You Dance, I Can Really Love」もハードなロック調でキラーチューンとなっています。
しかし、アルバム全体に漂うのは抑えられた感情であり、いわば、切なさや感傷的なムード。
ドカーンと始まるのではなく、冒頭にはちょっと緩めの「Tell Me Why」が配されており、続く「After the Gold Rush」で早くもNeilの泣き節が炸裂。間奏のフリューゲルホルンも郷愁を誘います。
ゆったりしたワルツの3曲目「Only Love Can Break Your Heart」も切なさいっぱいで、Neilが愛する女性に歌いかけているようにも聴こえます。
「Southern Man」の緊張感から解放される5曲目「Till the Morning Comes」も味がありますし、続く「Oh, Lonesome Me」での説得力あるヴォーカルも聴きどころ。
そして、7曲目「Don't Let It Bring You Down」でのNeilの鼻にかかったような声、心に突き刺さるメロディから逃れられるリスナーは少ないと思います。
決して派手なアルバムではなく、全体に抑えた感じで、時に激情に走るNeilのもう一つの顔である抒情性が強調されたジャケット通りの渋い世界。
「孤高の人・Neil Young」のイメージはこの頃から定着したと思われますし、現在のNeilを語る上でも最重要作と言えそう。
バックを務めたのは、運命共同体・Crazy Horseの面々、すなわちDanny Whitten、Billy Talbotなど盟友達と、「Deja vu」にも参加していたGreg Reeves、更にStephenも加わっています。
パッケージですが、最近のNeilのアルバムがそうであるように、紙のジャケットであるのが嬉しい。そして、例のNeilが書きなぐったような歌詞カードも付いています。
CDは、全14曲、約40分。尚、12曲目は[Break]と記載されており、ボーナス・トラック「Wonderin'」の前の空白の30秒となっています。
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