この創作物、恥ずかしながら今までその存在を認識できておらず、ネット上ですら画像を一切拝んだ事が無かったのだが(ホビージャパンのWeb雑誌に連載されていたらしい)、やややぶにらみ気味ながらもプリチーなヒロインの容貌と紙面から溢れ出る高い画力、及び同人誌即売会で壁配置(=大手サークル)を目指す、というニッチ過ぎるテーマに俄然興味をそそられ、お試し版も検索せずに即密林に突撃。結果、かなり満足させてもらえる一冊であった。
コミケについてよく知らない人にとっても、注釈のおかげで事情が解りやすく、第一話で既に具体的目標をしっかりと設定し、それに向けて一見突飛とも思える特訓を繰り広げていく(それがこのフィクションの面白味・ウリともなっている)、というかなり“読ませる”内容になっており、特に第5話「Gonna Fly Now」は「バクマン。」でかなり高度なテクニックとして紹介されていた“フキダシセリフ皆無、シーン描写だけでシチュエーションを説明する”が、素人マンガ祭り前に一心不乱に原稿作りへと取り組む主人公の熱狂っぷりによくマッチしており、ハンパなく創作衝動を喚起させてくれる。これだけでもう、この物語を最後まで追いかけていきたいという心持ちにさせてくれるのだから、ブレイクしなかったとはいえ、大したものである(^O^)。
印刷所の社員さんが何の見返りも無くヒロインを指導してくれる、製本代で借金苦のはずのヒロインがプロレス鑑賞や居酒屋での打ち上げなど様々なイベントに繰り出している、等々ちょっと都合が良すぎる描写も見受けられるが、原作者、作画担当の二次創作、エロマンガに対する真摯な目線が伝わってきて、思わず共感・応援したくなってくる佳作。
第2巻で完結してしまうのはちょっぴりもったいない気もするが、もしこっちも総額¥300以下で購入可能になった暁には、是非身請けして、通勤時にじっくりと読み込んでいきたい“掘り出し物ファンタジー”である。
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