区長という存在は、上から全体を見下ろして、指示を出す。という印象を持っていたが、保坂氏の著書を読むと、現在の世田谷区長は「一市民」である。ということが伝わってくる。
区民と話し、声を聴き、自らの足で情報を集め、発信し、また区民へと投げかけていく。その繰り返しによって、ゆっくりと、でも着実に変化が起きているのと同時に、市民の民主主義への在り方をも変化させていると感じた。
これは本来は「当たり前のこと」であるべきなのかもしれない。しかし、具体的に私たちが現在抱えている問題が整理して伝えられることによって、「自分事」として考えるきっかけをもらっているのは事実だ。
保坂氏からは、「指示」ではなく、「大きな問い」が投げかけられているとも思う。区民はそれに応えることで、首長である保坂氏と共に、「私たちの社会」を着実につくっていけるのだ、と思う。
教育・子育て・若者・高齢者福祉・環境。どれも日本全国で課題となっていることではあるが、88万人という地方自治体の中で、これらを解決していく糸口を見つけることができれば、他の地域にも影響を及ぼせると思う。あまりに「当たり前のこと」だが、この「地道に続ける」こと、「一市民の視点に立つ場を持つ」こと、ができる首長がどれだけいるだろうか。
特に今回の著書では、オランダの教育やデンマークの自然エネルギーの視察報告も詳しく書かれており、世田谷区でできることは何か、をまた問いかけられているように思う。そして、これらに私たち市民は、応えていく時がきているのだ。是非ともその「問い」を世田谷区以外の方々にも共有して頂きたい。
この商品をお持ちですか?
マーケットプレイスに出品する
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません 。詳細はこちら
Kindle Cloud Readerを使い、ブラウザですぐに読むことができます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
88万人のコミュニティデザイン 希望の地図の描き方 単行本(ソフトカバー) – 2014/9/9
保坂展人
(著)
購入を強化する
世田谷区長として仕事をしてきた3年数ヶ月、私は実務家に徹しました。
その結果、区政の各所から変化が生まれ新しい芽を出してきています。
生身の人間として迷い、葛藤してきた青年期の回想も入れました。
これから読んでいただくのは、ひとつひとつが具体的な事業であり、
住民の目に見える結果です。
(まえがきより)
朝日新聞のウェブマガジン「&W」に連載中の人気コラム「太陽のまちから」を加筆の上、テーマ別に編集。
「子育て」、「空き家問題」、「超高齢化社会」、「エネルギー政策」や
twitterで大きな話題を呼んだ「子どもの声・騒音問題」など
世田谷区長としての斬新かつ実直な3 年半をまとめました。
その結果、区政の各所から変化が生まれ新しい芽を出してきています。
生身の人間として迷い、葛藤してきた青年期の回想も入れました。
これから読んでいただくのは、ひとつひとつが具体的な事業であり、
住民の目に見える結果です。
(まえがきより)
朝日新聞のウェブマガジン「&W」に連載中の人気コラム「太陽のまちから」を加筆の上、テーマ別に編集。
「子育て」、「空き家問題」、「超高齢化社会」、「エネルギー政策」や
twitterで大きな話題を呼んだ「子どもの声・騒音問題」など
世田谷区長としての斬新かつ実直な3 年半をまとめました。
- 本の長さ272ページ
- 言語日本語
- 出版社ほんの木
- 発売日2014/9/9
- 寸法1.8 x 12.8 x 18.8 cm
- ISBN-104775200887
- ISBN-13978-4775200889
よく一緒に購入されている商品
この商品を見た後に買っているのは?
ページ: 1 / 1 最初に戻るページ: 1 / 1
商品の説明
出版社からのコメント
世田谷区長として2011年4月にスタートしての3年数か月間。
実践的、具体的に行った区政での数々の業績を、ジャンル別に編集しました。
理念や評論ではなく、保坂区長が実際に行動した「実録」である点は、「政治家の本」として大きな特色と言えるでしょう。
恐らく、88万人の世田谷区民の方々にとっても、ここまで詳細かつロジカルに、確かな意志や目的意識を持って区長が取り組んでいる内実には、驚かれることでしょう。
また、全国の行政で働く方々とっても参考にして頂けることと思います。
保坂区長は、ご自身の目指す区政をこう表現されています。
「街の現状と課題を共有して、十分に語り合う必要があります。コミュニティデザインでは、地域で人と人のつながりをていねいに、細やかに紡いでいきながら、デッサンを進めます。」(朝日新聞ウェブマガジン「&W」連載の「太陽のまちから」2014年9月9日より)
この結果、世田谷区では、目を見張る成果が上がっています。
例えば、小川のせせらぎが人気の「北沢川緑道」。
もともとの区の計画では「まっすぐの川」になる予定だったそうです。
住民とのワークショップとの中で「川はくねくねと曲がっているもの」との声が上がり
現在のような、趣ある散歩道が誕生しました。
この他にも、
・古くなった学校を、解体・新築するのではなく、「リノベーション」することで、経費を削減する手法
・区内の「空き屋」や「空き室」と、そこを利用したい人とのマッチング事業
・ツイッターをきっかけに、各種メディアでも話題となった「子どもの声は騒音か?」問題
なども本書の中に収録しました。
「老朽化した公共施設」、「人口減による空き屋の増加」、「少子化の中での子育て」
いずれも今後の日本の行政、コミュニティデザインで重要となるテーマであることは間違いありません
果敢に挑み、一石を投じる「保坂区政」の息遣いを、本書を通じて一人でも多くの方に知って頂ければと思います。
株式会社ほんの木 編集部
実践的、具体的に行った区政での数々の業績を、ジャンル別に編集しました。
理念や評論ではなく、保坂区長が実際に行動した「実録」である点は、「政治家の本」として大きな特色と言えるでしょう。
恐らく、88万人の世田谷区民の方々にとっても、ここまで詳細かつロジカルに、確かな意志や目的意識を持って区長が取り組んでいる内実には、驚かれることでしょう。
また、全国の行政で働く方々とっても参考にして頂けることと思います。
保坂区長は、ご自身の目指す区政をこう表現されています。
「街の現状と課題を共有して、十分に語り合う必要があります。コミュニティデザインでは、地域で人と人のつながりをていねいに、細やかに紡いでいきながら、デッサンを進めます。」(朝日新聞ウェブマガジン「&W」連載の「太陽のまちから」2014年9月9日より)
この結果、世田谷区では、目を見張る成果が上がっています。
例えば、小川のせせらぎが人気の「北沢川緑道」。
もともとの区の計画では「まっすぐの川」になる予定だったそうです。
住民とのワークショップとの中で「川はくねくねと曲がっているもの」との声が上がり
現在のような、趣ある散歩道が誕生しました。
この他にも、
・古くなった学校を、解体・新築するのではなく、「リノベーション」することで、経費を削減する手法
・区内の「空き屋」や「空き室」と、そこを利用したい人とのマッチング事業
・ツイッターをきっかけに、各種メディアでも話題となった「子どもの声は騒音か?」問題
なども本書の中に収録しました。
「老朽化した公共施設」、「人口減による空き屋の増加」、「少子化の中での子育て」
いずれも今後の日本の行政、コミュニティデザインで重要となるテーマであることは間違いありません
果敢に挑み、一石を投じる「保坂区政」の息遣いを、本書を通じて一人でも多くの方に知って頂ければと思います。
株式会社ほんの木 編集部
内容(「BOOK」データベースより)
やり方によって社会は変わる。地域も動き始める。希望はあながち夢じゃない。実務派世田谷区長の疾走エッセイ。
著者について
保坂展人(ほさかのぶと)
1955年宮城県仙台市生まれ。
高校進学時の内申書をめぐり、16年間の内申書裁判をたたかう。
新宿高校定時制中退後、数十種類の仕事を経てジャーナリストになる。
1996年から、3期11年衆議院議員を務め、「国会の質問王」と呼ばれる。
2011年4月、世田谷区長に当選(2014年9月現在1期目)。
「情報公開と住民参加」を掲げて、積極的に参加と協働場づくりを進める。
「子どもが輝くまち」をめざして、奮戦中。
1955年宮城県仙台市生まれ。
高校進学時の内申書をめぐり、16年間の内申書裁判をたたかう。
新宿高校定時制中退後、数十種類の仕事を経てジャーナリストになる。
1996年から、3期11年衆議院議員を務め、「国会の質問王」と呼ばれる。
2011年4月、世田谷区長に当選(2014年9月現在1期目)。
「情報公開と住民参加」を掲げて、積極的に参加と協働場づくりを進める。
「子どもが輝くまち」をめざして、奮戦中。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
保坂/展人
1955年宮城県仙台市生まれ。高校進学時の内申書をめぐり16年間の内申書裁判をたたかう。新宿高校定時制中退後、数十種類の仕事を経てジャーナリストになる。1996年から、3期11年衆議院議員を務め、2011年4月、世田谷区長に当選(現在1期目)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1955年宮城県仙台市生まれ。高校進学時の内申書をめぐり16年間の内申書裁判をたたかう。新宿高校定時制中退後、数十種類の仕事を経てジャーナリストになる。1996年から、3期11年衆議院議員を務め、2011年4月、世田谷区長に当選(現在1期目)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : ほんの木 (2014/9/9)
- 発売日 : 2014/9/9
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 272ページ
- ISBN-10 : 4775200887
- ISBN-13 : 978-4775200889
- 寸法 : 1.8 x 12.8 x 18.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 745,703位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 3,820位コミュニティ (本)
- - 10,181位政治入門
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
5つ星のうち3.6
星5つ中の3.6
12 件のグローバル評価
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2014年9月18日に日本でレビュー済み
違反を報告する
Amazonで購入
13人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2014年9月19日に日本でレビュー済み
「政治家の本なんて、自画自賛でおもしろくないだろう」と思うのが普通だと思う。ところが私はとあるかかわりがあって本書と巡り合った。
保坂氏といえば急進的な左、永田町出身のエリートと思いきや……。
ここにあるのはワークショップを通して区民とともに語り合い、意見を吸い上げ、行動し、区政を高めてきた世田谷区長と区民のここ数年の足どりである。
取り上げられているのは、若者支援、保育・教育の問題、高齢化社会と住宅問題、電気をはじめとするエネルギー問題……。何もかもがわれわれの身近にあり、生活に直接かかわる問題ばかり。とかく政治を難しく考えがちなわれわれ一般市民に平易に語りかけ、頭を整理してくれる。
政治と向き合う大きなきっかけとなるだろう。
本書を読めば「保坂さん、今度は私たちの町の区長、市長をやってくださいよ」と言いたくなること請け合いである。
保坂氏といえば急進的な左、永田町出身のエリートと思いきや……。
ここにあるのはワークショップを通して区民とともに語り合い、意見を吸い上げ、行動し、区政を高めてきた世田谷区長と区民のここ数年の足どりである。
取り上げられているのは、若者支援、保育・教育の問題、高齢化社会と住宅問題、電気をはじめとするエネルギー問題……。何もかもがわれわれの身近にあり、生活に直接かかわる問題ばかり。とかく政治を難しく考えがちなわれわれ一般市民に平易に語りかけ、頭を整理してくれる。
政治と向き合う大きなきっかけとなるだろう。
本書を読めば「保坂さん、今度は私たちの町の区長、市長をやってくださいよ」と言いたくなること請け合いである。
2014年9月11日に日本でレビュー済み
伝統とは、灰を継承することではなく、燃える炎を受け継ぐものだ!
このことばを聞いたとき、著者・保坂展人世田谷区長のこの3年間の歩みとリンクした。
311後目の当たりにした、社会の闇と不条理さ!政治家がだんまりを決めこむなか、著者は何とも軽やかにエネルギーを東電から買うことをやめ、新しいエネルギー選択の可能性を示し、しかも年間1億円を節約した(P.156)。
世田谷って、やっぱりカッコいい!でも、もし311後、保守系の区長が誕生していたら・・・? う〜ん、こんな裏ワザは出来なかったんじゃないかしら。
本の冒頭には、著者自身の思春期の葛藤、学歴社会の壁に挑んだ変人ぶりが垣間見れるが、この方、ほんとうに面白い。
「何もしなければ失敗もない」という類の文化はもう滅びてしかるべきです!(P.37)と豪語し、子どもが時代の求める大人に育っていけるよう、教育改革にも意欲的だ。
また世田谷区は、乳幼児の子ども人口増という珍現象が続いているそうで、子ども予算も5年前の26%増(P.64)。子どもの人権を最優先に、支えあい、子育てのしやすい世田谷の未来像もこの本にははっきりと描かれている。
またまた理想論ばかり、と思うなかれ。ハード面でもガンガン改革している様子がうかがえる。
ゼネコンとご縁の薄い?と思われる著者は、すぐに学校校舎のリノベーションを指示し、立て替え大好きな反対論者を押し切り勉強会を重ね、7億5000円を節減(P.243)。スバラシイ!この分、新しい教育予算が生まれるよね。文科省からも「学校長寿命化対策先導事業」に選定されたそう。ブラボー!
とにかくこの本を読むとワクワクする。発想の転換。地方自治体から僅かでも小さな変化が起こっていけば、もっと明るい未来がみえるんじゃないかしら?
市民と共同する世田谷を掲げ、また脱原発の必要性も説く筆者。
この本には地方自治体が今後できるであろう未来志向型モデルケースの実例と、沢山のヒントがちりばめられている。
素敵な本だね。
このことばを聞いたとき、著者・保坂展人世田谷区長のこの3年間の歩みとリンクした。
311後目の当たりにした、社会の闇と不条理さ!政治家がだんまりを決めこむなか、著者は何とも軽やかにエネルギーを東電から買うことをやめ、新しいエネルギー選択の可能性を示し、しかも年間1億円を節約した(P.156)。
世田谷って、やっぱりカッコいい!でも、もし311後、保守系の区長が誕生していたら・・・? う〜ん、こんな裏ワザは出来なかったんじゃないかしら。
本の冒頭には、著者自身の思春期の葛藤、学歴社会の壁に挑んだ変人ぶりが垣間見れるが、この方、ほんとうに面白い。
「何もしなければ失敗もない」という類の文化はもう滅びてしかるべきです!(P.37)と豪語し、子どもが時代の求める大人に育っていけるよう、教育改革にも意欲的だ。
また世田谷区は、乳幼児の子ども人口増という珍現象が続いているそうで、子ども予算も5年前の26%増(P.64)。子どもの人権を最優先に、支えあい、子育てのしやすい世田谷の未来像もこの本にははっきりと描かれている。
またまた理想論ばかり、と思うなかれ。ハード面でもガンガン改革している様子がうかがえる。
ゼネコンとご縁の薄い?と思われる著者は、すぐに学校校舎のリノベーションを指示し、立て替え大好きな反対論者を押し切り勉強会を重ね、7億5000円を節減(P.243)。スバラシイ!この分、新しい教育予算が生まれるよね。文科省からも「学校長寿命化対策先導事業」に選定されたそう。ブラボー!
とにかくこの本を読むとワクワクする。発想の転換。地方自治体から僅かでも小さな変化が起こっていけば、もっと明るい未来がみえるんじゃないかしら?
市民と共同する世田谷を掲げ、また脱原発の必要性も説く筆者。
この本には地方自治体が今後できるであろう未来志向型モデルケースの実例と、沢山のヒントがちりばめられている。
素敵な本だね。
2014年10月4日に日本でレビュー済み
こんな区長がいる。街のあちこちへ出かけていき、人々の話を聞き、書き留めていく。そして、区政がどうあったらいいかと真剣に悩み、ともに考えようと訴えている。
この本を読んで、「こうしては、いられない」と思ったのは私だけではないだろう。
都市の暮らしは、閉塞感や孤立がついてまわる。そこにはりついている限り、なにも動かない、なにも得られない。話してみよう、聞いてみよう、書き留めて、身近なメディアで伝えてみよう、と私は本気で思った。
保坂さんは、メディアをよくよく知っている人だ。ツイッターやブログでの発信力は半端じゃない。ジャーナリストとしてのキャリアで身につけた力なのだろう。
けれど、そういって感心しているだけじゃだめだ。だれもが発信者になれる時代といわれて久しいけれど、
「いいね」でいいのか、と自問せずにはいられない。声をあげているつもりで、受信者になっているだけじゃないだろうか。
小さな声をあげて、たばねて、伝えていかなければ、なにも変わらないだろう。その小さな声をキャッチしてくれる人がいる、ということが、この本を読むと信じられる。
小さな声のあげ上手になろう、とこの本を読み終わって強く思った。
この本は、人の声を聞き、街を動かした記録だ。
声をあげよう、こころを動かしてこの街で生きようじゃないか、と私は迫られてしまった。私には、そういう本でした。
この本を読んで、「こうしては、いられない」と思ったのは私だけではないだろう。
都市の暮らしは、閉塞感や孤立がついてまわる。そこにはりついている限り、なにも動かない、なにも得られない。話してみよう、聞いてみよう、書き留めて、身近なメディアで伝えてみよう、と私は本気で思った。
保坂さんは、メディアをよくよく知っている人だ。ツイッターやブログでの発信力は半端じゃない。ジャーナリストとしてのキャリアで身につけた力なのだろう。
けれど、そういって感心しているだけじゃだめだ。だれもが発信者になれる時代といわれて久しいけれど、
「いいね」でいいのか、と自問せずにはいられない。声をあげているつもりで、受信者になっているだけじゃないだろうか。
小さな声をあげて、たばねて、伝えていかなければ、なにも変わらないだろう。その小さな声をキャッチしてくれる人がいる、ということが、この本を読むと信じられる。
小さな声のあげ上手になろう、とこの本を読み終わって強く思った。
この本は、人の声を聞き、街を動かした記録だ。
声をあげよう、こころを動かしてこの街で生きようじゃないか、と私は迫られてしまった。私には、そういう本でした。
2014年11月26日に日本でレビュー済み
この書籍のページをめくるとびっくりした。
目がよくなったと錯覚するほど文字が大きいのでスッキリ見える。
読み進めると著者がけっして順風満帆の歩みではないことがわかる。
社会と向き合う性格だったのだろう。
中学時代から反ベトナム戦争運動などに取り組むことで内申書の評価も低かったようだ。
ジャーナリストとしての活躍の一方、国会議員としての活動の中で著者はバージョンアップをしていく。
この著書のテーマはずばり「参加型の自給と再利用」と読み取る。
古い物は体質を改善することでいくらでも価値はよみがえることを空き家対策でわかる。
自給はエネルギー対策で明らかにされている。
福島からの電力供給よりも世田谷で自給はできないものと自問自答する著書が見えてくる。
そう著者は保坂展人世田谷区長。
88万人の自治体のリーダーが描く「希望の地図の描き方」は政治家を目指す者にぜひ一読していただきたい。
政党や主義主張を超えた有権者らの参加型政治の一片を学ぶことができるのではないかと思うのである。
「88万人のコミュニティデザイン」ほんの木から発売中。
目がよくなったと錯覚するほど文字が大きいのでスッキリ見える。
読み進めると著者がけっして順風満帆の歩みではないことがわかる。
社会と向き合う性格だったのだろう。
中学時代から反ベトナム戦争運動などに取り組むことで内申書の評価も低かったようだ。
ジャーナリストとしての活躍の一方、国会議員としての活動の中で著者はバージョンアップをしていく。
この著書のテーマはずばり「参加型の自給と再利用」と読み取る。
古い物は体質を改善することでいくらでも価値はよみがえることを空き家対策でわかる。
自給はエネルギー対策で明らかにされている。
福島からの電力供給よりも世田谷で自給はできないものと自問自答する著書が見えてくる。
そう著者は保坂展人世田谷区長。
88万人の自治体のリーダーが描く「希望の地図の描き方」は政治家を目指す者にぜひ一読していただきたい。
政党や主義主張を超えた有権者らの参加型政治の一片を学ぶことができるのではないかと思うのである。
「88万人のコミュニティデザイン」ほんの木から発売中。
2014年10月7日に日本でレビュー済み
教育、福祉、エネルギーなどに通じた政策通の国会議員が世田谷区長に転身して3年半。本書を手に取ることで読者は、少子高齢化、経済成熟化の下にある2010年代のわが国において重要な問題を見渡し、またそれを解く進歩派からのヒントを得ることができる。
本書において特に興味深いのは、個々の問題もさることながら、保坂区長の問題の発見の仕方、それに対するアプローチの仕方である。左派リベラル出身の首長という来歴から「あらかじめ理念の型のようなものを持っていて、それにあわせて現実に斬り込んだり、枠にはめていく」というパターンを想像する向きがあるかもしれないが、全然違うのだ。
たとえば「空き家活用」ということが最近テレビニュースでも取り上げられるが、これに世田谷区が世間よりやや先んじたのは、保坂氏が区長に就任して驚いたことの一つに「自分が住んだ土地家屋を区に寄付したい」という複数の申し出を知ったことが関係している。東日本大震災の被災者支援に力を入れる保坂氏は「低家賃で空き家を提供してもらえないか」と呼びかけることを思い立ち、公募したところ、驚くほど応募があった。
そうした中で、こんどは「空き家利用」をコミュニティー再生に活かしている知識人やNPOの人々とワークショップを開き、そこでのアイデア交換をさらなる施策に活かす。保育園が、騒音をきらう住民の反対でなかなか建設できない、すでにある保育園でも外遊びや窓の開放ができないといった情報を知ると「子どもの声は騒音か」というテーマでツィッター発信し、つながった人々と「オフ会」を開いてさらなるアイデアを吸い上げ、行政にも刺激を与える。このテーマは、ベルリン市の先進的事例の紹介などを経て東京都の条例改正への動きを事実上導いた。
もともとジャーナリストとしての幅広い視野、少数党出身の経験からくるしぶといプラグマティズムが生きているのだが、こうした「走りながら考える」保坂氏の流儀は、かつて政治学者の篠原一氏が言っていた「ライブリー・ポリティックス」ということばを思い出させる。もちろん、プラグマティズムの政治家としては「議会では少数派である」ということも織り込んで進んでいくことになる。保坂区長誕生に期待した「急進派」に不満があるのも事実だが「それなら議会多数与党を実現して、区長を動かす」という方向を目指すべきだろう。
なお、昨年夏のエネルギー問題にかかわるデンマーク・ロラン島視察、今年初夏のオランダの教育視察は、わが国の将来に向けての政策選択に非常に多くのヒントを与えてくれるが、まとまった報告を見る機会がなかったのでその部分だけでも一読の価値がある。
本書において特に興味深いのは、個々の問題もさることながら、保坂区長の問題の発見の仕方、それに対するアプローチの仕方である。左派リベラル出身の首長という来歴から「あらかじめ理念の型のようなものを持っていて、それにあわせて現実に斬り込んだり、枠にはめていく」というパターンを想像する向きがあるかもしれないが、全然違うのだ。
たとえば「空き家活用」ということが最近テレビニュースでも取り上げられるが、これに世田谷区が世間よりやや先んじたのは、保坂氏が区長に就任して驚いたことの一つに「自分が住んだ土地家屋を区に寄付したい」という複数の申し出を知ったことが関係している。東日本大震災の被災者支援に力を入れる保坂氏は「低家賃で空き家を提供してもらえないか」と呼びかけることを思い立ち、公募したところ、驚くほど応募があった。
そうした中で、こんどは「空き家利用」をコミュニティー再生に活かしている知識人やNPOの人々とワークショップを開き、そこでのアイデア交換をさらなる施策に活かす。保育園が、騒音をきらう住民の反対でなかなか建設できない、すでにある保育園でも外遊びや窓の開放ができないといった情報を知ると「子どもの声は騒音か」というテーマでツィッター発信し、つながった人々と「オフ会」を開いてさらなるアイデアを吸い上げ、行政にも刺激を与える。このテーマは、ベルリン市の先進的事例の紹介などを経て東京都の条例改正への動きを事実上導いた。
もともとジャーナリストとしての幅広い視野、少数党出身の経験からくるしぶといプラグマティズムが生きているのだが、こうした「走りながら考える」保坂氏の流儀は、かつて政治学者の篠原一氏が言っていた「ライブリー・ポリティックス」ということばを思い出させる。もちろん、プラグマティズムの政治家としては「議会では少数派である」ということも織り込んで進んでいくことになる。保坂区長誕生に期待した「急進派」に不満があるのも事実だが「それなら議会多数与党を実現して、区長を動かす」という方向を目指すべきだろう。
なお、昨年夏のエネルギー問題にかかわるデンマーク・ロラン島視察、今年初夏のオランダの教育視察は、わが国の将来に向けての政策選択に非常に多くのヒントを与えてくれるが、まとまった報告を見る機会がなかったのでその部分だけでも一読の価値がある。
2014年10月10日に日本でレビュー済み
このような政治家がいらしたのかというのがこの本を読み終えた感想です。政治はいわば、やっているふりをするというイメージが抜けず、実践しないのが普通という私の中の考えはこれで、くつがえりました。著者の生まれ育った、自己肯定感、自力で道を切り開いていくという精神がその原動力ということが良くわかります。株式会社しつつある政治の行方に危惧をもっておりましたが、光明を見出した感じです。場の中で即興のようにヒントを得て、アイディアをまとめていく方法は、間違いなくこれからの日本を良くしていくやり方です。現場の中を前に向かってきた著者の力だと思います。このような立派な人が育ってくるのが真の教育です。希望を見出せた本書に心から感謝いたします。ありがとうございます。





