レオンハルトのチェンバロの特徴としてルバートやアゴーギグをよくあげているが、私にとって一聴しての特徴は音色である。彼のタッチから生まれる音色は、曲によってチェンバロを色々変えていると思われるが、彼だけが持つ音色だけは変わらない。いや変える事が出来ない世界のものかもしれない。
粘り色気味で、切れ味はないのにどことなく怜悧な響きは他のチェンバリストにはないもの。
このパルティータでも1曲1曲の舞曲を大まかに掴んで、細部の彫琢をおろそかにしない構成美は、録音から30年以上経っている今日でも古びた演奏になっていない。
バッハをチェンバロで弾くことこそバッハに似つかわしいものと言う自信が、演奏を聴いていると確信となり矜持となっているように思える。普通の奏者(グールドさえも)が行わないNo4と6番のサラバンドのあとにアリアを持ってくる入れ替えもその表れだろう。全然違和感はない。
但し、バッハが生きていたらそれを許していたかどうかは別問題にしても。
パルティータと言う曲は、バッハの他の組曲以上に現在ではピアノ演奏の方が相性が良いと思われるのに、30年以上前のチェンバロで弾いてこれほど説得力を持つレオンハルトの演奏に脱帽せざるを得なかった。
6 Keyboard Partitas
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登録情報
- Is Discontinued By Manufacturer : いいえ
- 製品サイズ : 15.19 x 12.6 x 0.99 cm; 108.01 g
- メーカー : WARNER CLASSICS
- EAN : 0724356233720
- 製造元リファレンス : 724356233720
- オリジナル盤発売日 : 2004
- SPARSコード : DDD
- レーベル : WARNER CLASSICS
- ASIN : B00018ZRY0
- ディスク枚数 : 2
- Amazon 売れ筋ランキング: - 215,374位ミュージック (の売れ筋ランキングを見るミュージック)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
5つ星のうち4.5
星5つ中の4.5
19 件のグローバル評価
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年1月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この曲の最初の録音に比べて、遥かに老練かつ円熟味の増したパルティータです。荒削りな面が取れているうえに、ストップ操作などに頼り過ぎないでタッチ操作や微妙なアゴーギグを駆使して、バックエイト一本をメインに使った正統的な演奏スタイルです。若い頃のエネルギッシュな印象はやや影を潜めて、枯れた表現でチェンバロを歌わせている点が特に聴き物です。使われている楽器もまた、派手さがなく、円熟した地味な音色が特徴です。最初の録音のパルティータを聴いて「イマイチ」と感じられた人(私もその口です)に是非是非試してみて頂きたいCDです。パルティータという曲の、そしてバッハの作品の、そしてレオンハルト氏のバッハ解釈の含蓄の豊かさに、肩までゆっくりと湯船につかるようにじっと耳を傾けてください。数限りない苦しみ悲しみを乗り越えてきて、なおそれらを達観しているバッハ、そしてレオンハルト氏の、広大な精神世界にきっと胸打たれることでしょう。
2019年11月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
商品が入荷予定日に無事届きました。この曲の演奏内容と録音もとても良く、曲の変奏もとても良かったです。レオンハルトさんの演奏でしたので、演奏スタイルについても、とても好感持てました。この曲を聴くのが楽しみです。無事にCDが配送されて、美しくなってくれるからとても良いです。ありがとうございました。
VINEメンバー
もともとEMIにより録音され、Virginに売却されたと思われる新録音。旧録音との違いは、使用楽器(旧録音がスコヴロネックによるフレミッシュ・モデルのコピー、新録音がジャーマン・タイプの代表楽器であるミートケのコピー)と演奏スタイル(新盤の方がより流麗)である。
新旧とも甲乙つけがたい。旧盤を推す方の感覚は決して間違っていない。個人的な好みとしては、フレミッシュ・タイプの響きよりも、ジャーマン・タイプのチェンバロの響きが好きだということがひとつの理由となっている。
チェンバロは実に不自由な楽器である。タッチによる音色の差をつけることも、音量を二段階以上に調節することもできない。では、どうしてあえてその不自由な楽器が必要なのか? この疑問に大抵のチェンバロ奏者は答えてくれない。それならば、むしろグールドのようにピアノを使ってしまったほうが潔い。
一見不自然なアゴーギグを多用し、インプロヴィゼイションを過剰なまでに使用すること・・・これがレオンハルトによる答えである。それでこそ、普通に弾いたのでは単調になりがちなチェンバロの響きは生きるのだ。そして、先ほど旧盤をも褒めた理由は、旧盤の方がこのレオンハルトの主張が明確に出ているからだ。
以上の理由から、レオンハルトにはじめて触れる方にはむしろ旧盤を勧めたい。レオンハルトの魅力に取り憑かれた方にはこの新盤は必携である。レオンハルトの数多い録音の中でもトップクラスの出来である。
新旧とも甲乙つけがたい。旧盤を推す方の感覚は決して間違っていない。個人的な好みとしては、フレミッシュ・タイプの響きよりも、ジャーマン・タイプのチェンバロの響きが好きだということがひとつの理由となっている。
チェンバロは実に不自由な楽器である。タッチによる音色の差をつけることも、音量を二段階以上に調節することもできない。では、どうしてあえてその不自由な楽器が必要なのか? この疑問に大抵のチェンバロ奏者は答えてくれない。それならば、むしろグールドのようにピアノを使ってしまったほうが潔い。
一見不自然なアゴーギグを多用し、インプロヴィゼイションを過剰なまでに使用すること・・・これがレオンハルトによる答えである。それでこそ、普通に弾いたのでは単調になりがちなチェンバロの響きは生きるのだ。そして、先ほど旧盤をも褒めた理由は、旧盤の方がこのレオンハルトの主張が明確に出ているからだ。
以上の理由から、レオンハルトにはじめて触れる方にはむしろ旧盤を勧めたい。レオンハルトの魅力に取り憑かれた方にはこの新盤は必携である。レオンハルトの数多い録音の中でもトップクラスの出来である。
2016年11月5日に日本でレビュー済み
バッハ : パルティータ 全6曲
グスタフ・レオンハルト(チェンバロ)
1986年2月13日、4月2日 オランダ、ハールレム、バプティスト派教会
レオンハルトの演奏は思慮深い。。。
このパルティータ等、『表現』しながらも、模索して探り当てていくような趣がある
ピアノによるアプローチも良いが、この歩止まりと、想いを噛み締めるような佇まいは、正にバッハがチェンバロという楽器を駆使して創造した世界である
レオンハルトが登場してからと言うもの、それまでのチェンバロ演奏に比べてオーディオ的にも高音質で、格段に繊細なものに変わったと言われているが、それは誰しもが成し得るものではない。。。
彼と同じ楽器への拘り、思慮深さと繊細さ、逆にその中に於ける切り込みの鋭さ、思い切りの良さ(だから漫然とせず何時聴いても新鮮)を持っていなければならないし、プラス常に真摯に音楽と対峙しながら、経験によって培われるものが加味されるのである
レオンハルトが演奏の中で思索し、本質を探り当てようとしている姿勢は、そのまま聴き手が何故その曲を聴きたいのか。。という目的と見事にシンクロするし、1曲、1楽章を聴き終わる度ごとに答えが導き出されている事も、『現代のバッハ』と言われる所以かも知れない
何気なく、単純に聴いているだけでも、バッハのこの音楽が持つ抒情性やドラマ性によって懐古的映像が立ち現れるし、周囲の空気までも変える説得力がある
使用楽器は、旧録音ではドゥルケンのモデルによるスコヴロネック製(後期フレミッシュ型)であったが、新録音ではミートケをモデルとしたチェンバロ(構造はイタリア、操作部はフランス型)を使用。。。
バッハが1719年にケーテン宮廷に特注した、2段鍵盤楽器縁(ゆかり)の響きが味わえる
繊細な中に芯のある音は、バッハ一連のクラヴィーア組曲の集大成であるパルティータに相応しいものがある。。。
曲の構造や様式、レオンハルトの解釈等の詳しい解説はライナーノートに譲るが、レオンハルトの大きなルバートによるスケール感、情感の表現は、対位法の妙、曲相の自由な広がり、奥深さを如実に伝えていて真に見事である
尚、自分の所持する盤は国内初出の89年EMI盤(CE30-5179・80)であるが、アマゾンの在庫が見当たらず、この新盤では特にリマスター表示がないので、こちらにレビューした次第である
この欄の盤はワーナーのCLASSIC名盤 999 BEST & MORE 第2期のリリースによるものである
グスタフ・レオンハルト(チェンバロ)
1986年2月13日、4月2日 オランダ、ハールレム、バプティスト派教会
レオンハルトの演奏は思慮深い。。。
このパルティータ等、『表現』しながらも、模索して探り当てていくような趣がある
ピアノによるアプローチも良いが、この歩止まりと、想いを噛み締めるような佇まいは、正にバッハがチェンバロという楽器を駆使して創造した世界である
レオンハルトが登場してからと言うもの、それまでのチェンバロ演奏に比べてオーディオ的にも高音質で、格段に繊細なものに変わったと言われているが、それは誰しもが成し得るものではない。。。
彼と同じ楽器への拘り、思慮深さと繊細さ、逆にその中に於ける切り込みの鋭さ、思い切りの良さ(だから漫然とせず何時聴いても新鮮)を持っていなければならないし、プラス常に真摯に音楽と対峙しながら、経験によって培われるものが加味されるのである
レオンハルトが演奏の中で思索し、本質を探り当てようとしている姿勢は、そのまま聴き手が何故その曲を聴きたいのか。。という目的と見事にシンクロするし、1曲、1楽章を聴き終わる度ごとに答えが導き出されている事も、『現代のバッハ』と言われる所以かも知れない
何気なく、単純に聴いているだけでも、バッハのこの音楽が持つ抒情性やドラマ性によって懐古的映像が立ち現れるし、周囲の空気までも変える説得力がある
使用楽器は、旧録音ではドゥルケンのモデルによるスコヴロネック製(後期フレミッシュ型)であったが、新録音ではミートケをモデルとしたチェンバロ(構造はイタリア、操作部はフランス型)を使用。。。
バッハが1719年にケーテン宮廷に特注した、2段鍵盤楽器縁(ゆかり)の響きが味わえる
繊細な中に芯のある音は、バッハ一連のクラヴィーア組曲の集大成であるパルティータに相応しいものがある。。。
曲の構造や様式、レオンハルトの解釈等の詳しい解説はライナーノートに譲るが、レオンハルトの大きなルバートによるスケール感、情感の表現は、対位法の妙、曲相の自由な広がり、奥深さを如実に伝えていて真に見事である
尚、自分の所持する盤は国内初出の89年EMI盤(CE30-5179・80)であるが、アマゾンの在庫が見当たらず、この新盤では特にリマスター表示がないので、こちらにレビューした次第である
この欄の盤はワーナーのCLASSIC名盤 999 BEST & MORE 第2期のリリースによるものである
2012年2月8日に日本でレビュー済み
えー…昔のラインハルトしか聴いたことのなかった私は、このディスクを聴いて、
「凄い!上手くなってる。」
と、感激しました。特にハルモニアムンディの諸作品は、不自然なアゴーギクでリズムがヨタヨタしてて聴き辛いです。(笑)
やっぱり、チェンバロもサラっと普通に弾いて、尚且つ深みがある晩年のレオンハルトが良いと思います。
「凄い!上手くなってる。」
と、感激しました。特にハルモニアムンディの諸作品は、不自然なアゴーギクでリズムがヨタヨタしてて聴き辛いです。(笑)
やっぱり、チェンバロもサラっと普通に弾いて、尚且つ深みがある晩年のレオンハルトが良いと思います。
他の国からのトップレビュー

r.b.
5つ星のうち4.0
JS Bach - 6 Partitas
2009年8月31日に英国でレビュー済みAmazonで購入
Bach's 6 keyboard partitas date from 1726-1731 and are among his most performed pieces.The great Dutch harpsichordist Gustav Leonhardt recorded these towering compositions twice and this was his second attempt.By the time of this 1986 recording,Leonhardt had dispensed with the austere approach he had in the 60's and 70's.This time around his playing displays greater flexibility,with more drive in the faster movements,yet there's still a wonderful dignity in the slower movements.
The harpsichord used for this recording is a copy of a 1704/1710 Mietke by William Dowd and sounds superb.The bass is strong,with the tenor/alto range magnificent and a clear but not harsh treble.It all sounds great in the Dutch masters hands and although repeats are omitted,the interpretation,engineering and bargain price tag more than make up for this.In fact,some people may find it easier to digest 95 mins of harpsichord music rather than 160 mins of it when all repeats are observed.
There is plenty for Bach enthusiasts to enjoy in these cd's - only in the minuet and gigue of partita no 1 as well as the fantasia of no 3 does Leonhardt play too slowly i feel but everything else is extremely well done.
If you are looking for a recording of this work with all repeats played then go for Benjamin Alard.
The harpsichord used for this recording is a copy of a 1704/1710 Mietke by William Dowd and sounds superb.The bass is strong,with the tenor/alto range magnificent and a clear but not harsh treble.It all sounds great in the Dutch masters hands and although repeats are omitted,the interpretation,engineering and bargain price tag more than make up for this.In fact,some people may find it easier to digest 95 mins of harpsichord music rather than 160 mins of it when all repeats are observed.
There is plenty for Bach enthusiasts to enjoy in these cd's - only in the minuet and gigue of partita no 1 as well as the fantasia of no 3 does Leonhardt play too slowly i feel but everything else is extremely well done.
If you are looking for a recording of this work with all repeats played then go for Benjamin Alard.

3-2-S
5つ星のうち5.0
Magique ! Magnifique ! Somptueux !
2019年10月24日にフランスでレビュー済みAmazonで購入
Interprétation magique de Gustav Leonhardt.
Magnifique clavecin de William Dowd (1984) d'après Michael Mietke (Berlin).
Somptueuse prise de son de Hartwig Paulsen, transparente et très douce.
Mise en CD parfaite (avec retour aux bandes masters ?).
Un des plus beaux disques de l'histoire (du CD au moins...)
Magnifique clavecin de William Dowd (1984) d'après Michael Mietke (Berlin).
Somptueuse prise de son de Hartwig Paulsen, transparente et très douce.
Mise en CD parfaite (avec retour aux bandes masters ?).
Un des plus beaux disques de l'histoire (du CD au moins...)

Patrice Richard
5つ星のうち5.0
Quelles merveilles....!!!
2016年3月10日にフランスでレビュー済みAmazonで購入
Je ne connaissais pas ces 6 partiten de JS Bach, ce sont des Merveilles Absolues prodigieusement jouées par Gustav Leonhardt.....

fredmango
5つ星のうち5.0
Clarity of sound and heart-felt interpretation
2014年3月14日にアメリカ合衆国でレビュー済みAmazonで購入
At the price offered, the 2-CD set is an excellent value. I love hearing the works on harpsichord and even though I believe this recording is relatively old, the recording quality is excellent, and interpretation also.
Regarding the Partitas: it's said to be some of the best work Bach ever composed for solo keyboard.
Particular highlights included for me:
- Allemande from Partita #4
- First two movements of Partita #5
- First two movements of Partita #6
- The entire Partita #1 (my favorite)
- First movement of Partita #2
Regarding the Partitas: it's said to be some of the best work Bach ever composed for solo keyboard.
Particular highlights included for me:
- Allemande from Partita #4
- First two movements of Partita #5
- First two movements of Partita #6
- The entire Partita #1 (my favorite)
- First movement of Partita #2
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