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1973年のピンボール (講談社文庫) 文庫 – 2004/11/16

5つ星のうち 4.1 83件のカスタマーレビュー

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商品の説明

内容紹介

僕たちの終章はピンボールで始まった
雨の匂い、古いスタン・ゲッツ、そしてピンボール……。青春の彷徨は、いま、終わりの時を迎える

さようなら、3(スリー)フリッパーのスペースシップ。さようなら、ジェイズ・バー。双子の姉妹との<僕>の日々。女の温もりに沈む<鼠>の渇き。やがて来る1つの季節の終り――デビュー作『風の歌を聴け』で爽やかに80年代の文学を拓いた旗手が、ほろ苦い青春を描く3部作のうち、大いなる予感に満ちた第2弾。

内容(「BOOK」データベースより)

さようなら、3フリッパーのスペースシップ。さようなら、ジェイズ・バー。双子の姉妹との“僕”の日々。女の温もりに沈む“鼠”の渇き。やがて来る一つの季節の終り―デビュー作『風の歌を聴け』で爽やかに80年代の文学を拓いた旗手が、ほろ苦い青春を描く三部作のうち、大いなる予感に満ちた第二弾。


登録情報

  • 文庫: 192ページ
  • 出版社: 講談社 (2004/11/16)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4062749114
  • ISBN-13: 978-4062749114
  • 発売日: 2004/11/16
  • 商品パッケージの寸法: 14.6 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.1 83件のカスタマーレビュー
  • Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 15,284位 (本の売れ筋ランキングを見る)
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カスタマーレビュー

トップカスタマーレビュー

投稿者 くにたち蟄居日記 トップ1000レビュアーVINE メンバー 投稿日 2007/4/7
形式: 文庫
 デビュー作 風の歌をきけ と 大作 羊をめぐる冒険の合間の作品で わりと地味とという

評価が多い。

 

 話としては双子の登場、ピンボールを巡る 幾分シュールな展開もあり その後の村上春樹の世界を

強く予感させる作品だ。いくつかの挿話は 結局答えが出てこないまま終わっていく。その辺のもどかしさも 既に村上らしい仕立てになっている。

 但し叙情性に満ちている。特に 冒頭の井戸掘りの話からはじまり 最後は11月の雨で終わる本作は いたるところに水のイメージに満ち溢れている。その鮮烈さも捨てがたい魅力だ。

 そうして これが重要だと思うが 前期村上春樹の一大命題である「直子」という女性が 本作には登場している。その悲劇性は既に ノルウェイの森の「直子」を予告するものになっている。

 三部作の真中は 何でも難しいわけだが 個人的には 極めて好きな作品だ。
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形式: 文庫
村上作品に何を感じるかは人それぞれだと思う。僕にとってはこの作品は彼の作品の中で一番リアリティを感じてしまう。1970年代僕もピンボールに夢中だった。淡々と異性と付き合い、ビールを毎日飲み、思想もなく、当然にそこに政治もなかった。彼の作品の「こちら」と「あちら」が渾然一体となった生活があったのは事実だと思う。それがこの作品以降明確に分離する。僕にとっては村上作品の出発点はこの作品からだと思う。彼の原点を知る上でも外すことの出来ない作品であるのは間違いないと思う。是非とも読んでみて欲しい。
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投稿者 街道を行く #1殿堂トップ1000レビュアーVINE メンバー 投稿日 2012/1/9
形式: 文庫 Amazonで購入
この作品と『風の歌を聴け』は、芥川賞の候補になりました。
しかし、世界的に共感をよぶ作家になった現在、この2作は未熟であったとして海外での刊行を行っていない作品として知られています。
未熟な部分を読み取ろうとすれば、「テーマがない」ということになるのではないかと思われます。
物語というよりも、いわばスケッチのような文章と時間の断片をパズルのように組み合わせた構成がなされています。
未来が予測できないものであることは判っていますが、この作品では、過去も現在もそれほど確かなものではないのではないか、という思いを抱かせます。
生きているという実感が薄らいでいる都市に住む若者の”気分”の描写に成功した作品ではないかと思うのです。

村上氏の作品は多分に作者を想像させられます。
主人公鼠が町を出ようとする件などを読むと、村上氏が専業作家になる為に経営していたジャズ喫茶を手放したことと結びつけてしまうのです。
瑞々しさが感じられ、とても好ましいと思っています。
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形式: 文庫
翻訳事務所を経営し、それなりに安定した生活を送っている僕。アパートにはなぜか双子の女の子が居候していて、故郷の町では親友の鼠が悩みながらも生きている。その昔に何度も遊んだピンボール・マシンにどうしても会いたくなった僕は探索を始めるが…。
村上氏本人が指摘しているように、その後の作品群の方向性が、この小説に暗示されています。ねじまき鳥クロニクルで中心テーゼとなる「井戸」のメタファーや、色濃い死の香りと言った、村上ワールドの根幹をなす要素が随所に散りばめられています。
処女作の「風の歌を聴け」と「羊をめぐる冒険」のはざまで、やや影が薄い作品ですが、繰り返し読むに耐える素晴らしい小説です。何時読んでも不思議な発見があり、深層意識の旅に連れて行ってもらえます。
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形式: 文庫 Amazonで購入
他の方々の本作レビューをひと通り読んで、まだ書かれてなさそうなネタバレを。

双子がビートルズの「ラバー・ソウル」を主人公に内緒で買ってきて流した時になぜ主人公は黙ってしまったのか・・・本作ではその明確な理由は書かれてないが、この伏線は作品を越えて回収される。

ビートルズの楽曲「ノルウェイの森」は「ラバー・ソウル」に収録されているからだ。
小説「ノルウェイの森」の中で、直子が大好きだった楽曲。

出版された順番は違うけど、時系列は1968-69「ノルウェイの森」→1970夏「風の歌を聴け」→1973秋「1973年のピンボール」なので、本作の前に「ノルウェイの森」を読んでると、ピンボールに込められた想いや嵌った理由がだいぶ理解できると思う。

あと幾つか思うところを書くと、個人的には本作自体が「ピンボールというゲーム機器本体」に見立てられてるのでは、と思った。

~虚無的に感じられる部分は「死んだ時間を提供するだけのピンボール(=今の生き方)をいいかげんやめたい、でもやめられない、変わりたい、変われない」という日々の堕落と呪術性(中毒・依存)を表す~
↑煙草・酒・ゲーム・パチンコ・スロットなどに嵌り過ぎてダメ人間になった経験がある人はこの感覚がわかると思う。
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