タイトルからは「女性の話をまとめた本」という印象を受けますが、読後感としてそういう
印象はあまり強くありません。これは作者が書いているのは男性や女性というよりは「人間」
そのものであるためかと思います。そしてそれは、SFのフレーバーが強い作品でも、童話や
古典を下敷きにした作品でも強く浮かび上がる作者の特長で、それは本作でも如何無く発揮
されていました。
逆に「女性」を扱った作品を求めている方にこそやや物足りないかもしれませんが、漠然と
した短編集にするよりも本の売り方として「分かりやすい切り口」は必要なので、タイトル
も本のまとめ方も悪くないとは思います。
後書きで野菜の話がありましたが、この本は、戸田誠二作品の中ではサラダのようなイメージ
です。「戸田誠二のベストの本を薦めてくれ」と言われたときにこの作品を挙げる方は多く
ないと思いますが、切れ味は相変わらずです。肉や骨を断つ切れ味とは別に、野菜をスッと
切るような。これもまた戸田誠二の重要な持ち味の一つだと思っています。
WOMAN (ネクストFコミックス) Kindle版
-
言語日本語
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出版社ジャイブ
-
発売日2017/3/1
-
ファイルサイズ43792 KB
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登録情報
- ASIN : B06X9RK3NS
- 出版社 : ジャイブ (2017/3/1)
- 発売日 : 2017/3/1
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 43792 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効になっていません。
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 本の長さ : 146ページ
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Amazon 売れ筋ランキング:
- 199,290位Kindle マンガ
- - 250,420位コミック
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年8月10日に日本でレビュー済み
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役に立った
2010年7月19日に日本でレビュー済み
日常の出来事に、現実的に起こりうる、ほんの少しの波風、
あるいは少し強めの波風がたったとき、そこに生きる人は、どう動くのか。
そういう切り口を得意とする(と私は捉えている)著者の、
女性を主人公とした作品群です。
登場人物が発する言葉は、いつもの著者の持ち味そのままです。
時に直接的に、時に間接的に、事の本質を射抜く。
それが納得いくものであっても、いかないものであっても、
主人公は動き、周りも動く。
それこそがドラマであり、よって見事に物語が成立しています。
読者にとって、本書が著者へのファーストコンタクトであったなら、
ヒューマンドラマの、ひとつの良作のかたちだと受け止められるでしょう。
さて、それでは、著者の他の作品群を読み続けた人が本書を読み、
新たな感銘を受けるかというと、果たしてどうでしょうか。
他の本を読み、すぐさまこの本に飛びついた人ならば良いでしょう。
しかし他の本を読み、感銘を受け、自身の中で反復し、
その上で本書を読んでみると、そこには著者のらしさを見受けるものの、
新たな感銘を受けることは難しいのではないかと考えます。
それは好きなアーティストの曲を聴き続ける難しさにも似ています。
デビューアルバムやヒット曲が気に入って聴き始めたとしても、
ずっと好きで居続けることの難しさ。
つまりは、作品ごとの「テーマ」が、本質的に近いのでしょう。
むろん作品の発端と結末は、それぞれ全て違う。
しかし群として見た時、全体に同じだと括ってしまえるように思うのです。
デジャヴにも似ています。
とはいえ、著者に触れる最初の一冊であるならば、良い本であるとは思います。
著者の才能の、ひとつの切り口、発露としては、十分に”あり”でしょう。
あるいは少し強めの波風がたったとき、そこに生きる人は、どう動くのか。
そういう切り口を得意とする(と私は捉えている)著者の、
女性を主人公とした作品群です。
登場人物が発する言葉は、いつもの著者の持ち味そのままです。
時に直接的に、時に間接的に、事の本質を射抜く。
それが納得いくものであっても、いかないものであっても、
主人公は動き、周りも動く。
それこそがドラマであり、よって見事に物語が成立しています。
読者にとって、本書が著者へのファーストコンタクトであったなら、
ヒューマンドラマの、ひとつの良作のかたちだと受け止められるでしょう。
さて、それでは、著者の他の作品群を読み続けた人が本書を読み、
新たな感銘を受けるかというと、果たしてどうでしょうか。
他の本を読み、すぐさまこの本に飛びついた人ならば良いでしょう。
しかし他の本を読み、感銘を受け、自身の中で反復し、
その上で本書を読んでみると、そこには著者のらしさを見受けるものの、
新たな感銘を受けることは難しいのではないかと考えます。
それは好きなアーティストの曲を聴き続ける難しさにも似ています。
デビューアルバムやヒット曲が気に入って聴き始めたとしても、
ずっと好きで居続けることの難しさ。
つまりは、作品ごとの「テーマ」が、本質的に近いのでしょう。
むろん作品の発端と結末は、それぞれ全て違う。
しかし群として見た時、全体に同じだと括ってしまえるように思うのです。
デジャヴにも似ています。
とはいえ、著者に触れる最初の一冊であるならば、良い本であるとは思います。
著者の才能の、ひとつの切り口、発露としては、十分に”あり”でしょう。
VINEメンバー
戸田誠二さんは、大好きな作家さんなんだが、今回の作品はなんだか、小さくまとまっている気がしたなー。へんに「女性」という切り口でまとめたのが、よくなかった気がする。戸田さんの持つ射程は、そういうったガテゴリーに収まるものではないところが、無理やり枠が小さくさせられた感じがするし、その枠で見ると、あまり言いたいことがまとまっていない気がする。この人の持つ「突き抜けた感じ」があまりうまれない。僕は不満だった。そろそろ、長編いチャレンジするべきなんだろうかな?と思う。もう相当量の短・中編を書いているんだから、「このまま」で、この「切り口」を量産・再現する作家になるのか、もう一歩違う世界を見るのか・・・・。
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