AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争 (光文社新書) (日本語) 新書 – 2020/7/15
庭田杏珠
(著)
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本の長さ472ページ
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言語日本語
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出版社光文社
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発売日2020/7/15
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ISBN-104334044816
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ISBN-13978-4334044817
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
2001年、広島県生まれ。東京大学に在学し「平和教育の教育空間」について、実践と研究を進める。2017年年、中島地区(現在の広島平和記念公園)に生家のあった〓井〓三氏と出会い「記憶の解凍」の活動を開始。これまでに展覧会、映像制作、アプリ開発など、アートやテクノロジーを活かした戦争体験者の「想い・記憶」の継承に取り組む。国際平和映像祭(UFPFF)学生部門賞(2018年)、「国際理解・国際協力のための高校生の主張コンクール」外務大臣賞(2019年)などを受賞
渡邉/英徳
1974年、大分県生まれ。東京大学大学院情報学環教授。情報デザインとデジタルアーカイブによる記憶の継承のあり方について研究を進める。これまでに「ヒロシマ・アーカイブ」「ナガサキ・アーカイブ」などを制作。2016年より白黒写真のカラー化を始め、2017年より庭田と共同で「記憶の解凍」に取り組む。岩手日報社との共同研究成果「忘れない:震災犠牲者の行動記録」は日本新聞協会賞(2016年)を受賞。その他、文化庁メディア芸術祭、アルスエレクトロニカなどで入選・受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社より
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広島原爆のきのこ雲(白黒写真) |
広島原爆のきのこ雲(カラー化後) |
広島原爆から1年後のカップル(白黒写真) |
広島原爆から1年後のカップル(カラー化後) |
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戦前の沖縄の女学生たち(白黒写真) |
戦前の沖縄の女学生たち(カラー化後) |
『この世界の片隅に』にも登場する濵井理髪館(白黒写真) |
『この世界の片隅に』にも登場する濵井理髪館(カラー化後) |
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戦前の家族団らんの様子 |
幼稚園の運動会で綱引きをする子供たち |
三国同盟締結の「署名を祝う会」 |
開戦3か月前の戦艦大和 |
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B-29による空襲を受ける銀座 |
米軍に解放されるドイツ・ダッハウ収容所 |
米軍に投降する「白旗の少女」比嘉富子さん |
終戦1年目の長崎 |
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真珠湾攻撃で爆発炎上する駆逐艦「ショー」 |
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子犬を抱く特攻隊員たち |
沖縄戦の様子 |
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カスタマーレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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題名の通りですが戦前戦中戦後の時代に撮られた白黒の写真がカラー化されて掲載されています。
「なんだそれだけか」と思う人もいるでしょうが、これがどれほどリアルであるか感じると思います。
「教科書の中の話」だったり、祖父母から聞く「思い出話」でしかなかった時代が一気に身近になるはずです。
特にやはり戦争というものが色がつくだけで一気に現実味を帯びます。
これを見ることで、私たちの戦争未体験の世代は恐らくちょっとゾッとすることでしょう。
ですがそれがこの本の狙いだと思います。
言葉で示されているわけではありませんが、これを目にすることで何かハッとすることがあると思います。
そろそろ戦争体験世代が世界からいなくなる時が近づいています。
完全に風化してしまったらまた同じことが起きかねません、事実少し世界がそういう方向に向かっています。
記憶の風化を避けるために、ぜひ若い人たちに見てもらいたい内容です。
学校などにも置くべきでしょう、非常にストレートに語ってくれます。
また、このプロジェクト発起人の一人で著者名にもある庭田杏珠さんが、非常に若いということにも感銘を受けました。
こういった若い方がこの時代を忘れずに受け継いでいくということに非常に意味があると思います。
私自身も、当時の写真を見ても白黒の世界で、小学生の頃は「当時は色がなかったのでは?」と思っていた時期もあります。もちろん特に親近感などもありませんでした。
それが、写真をカラーにするだけで、これほど身近になるとは・・・
この写真に写っている人たちは、たしかにかつて実在していた人たちなんですよね。
それもそんな大昔ではない、たかだか数十年前に。
中にはまだご存命の方もいらっしゃいます。
個人的には、特攻隊員と、特攻隊員を見送る家族のカラー写真は、本当に胸に来るものがありました。
この本に載っている人たちはたしかに存在していたということを、忘れてはいけないと思いました。
どうしても絵本や白黒写真だと、「昔の出来事」、「遠い世界の話」として認識されてしまいます。それゆえ様々な戦争の資料を見ても「歴史」としてしか頭に入ってこなかったものが、カラー写真になった途端にリアリティにあふれ、生気を帯びた、「実在した人々の話」として現れます。
私も写真編集をするのでわかりますが、AIにできることなんてたかが知れていて、実際には色塗りの相当部分が手作業のはずです。本書でも紹介されていますが、例えば花の色ひとつとっても様々な資料やインタビューから推測して色付けされたことがわかります。これだけ多くの写真を、リアリティを感じるレベルまで色塗りするのは相当な労力がかかったことかと思いますが、それだけの価値がある作品だと思います。「記憶の解凍」プロジェクト、終戦75周年に素晴らしい取り組みが世に出たことに感謝します。
私は団塊ジュニア世代ですが、仕事柄昔の街並みの白黒写真をよく見ます。現存する建物や撮影セット、コンピューターグラフィックを用いて戦前戦後を描いた「カラー」の映画やドラマはたくさんありますが、どうしてもある程度の美化は行われ、役者の所作をふくめ偽物っぽさは拭えません。
この本の写真は(色の想定はあるにせよ)まさに当時の人々が実際に「目にしたもの」であり、そこに撮影者と被写体が居た事実を突きつけられます。ドキュメント写真や記録写真はもちろん市井のスナップ写真にも、感情を大きく揺さぶられました。