著者の岩田先生は、感染症の臨床医であり、アメリカやアフリカで現場を踏まえて、神戸大学病院にて多くの患者さんを診ながら、大学の研究もしている方であります。
この本は、ちまたにあふれかえる「効率的な時間の使い方マニュアル」ではありません。むしろ全く真逆の本です。しかし、著者の非凡なキャリアからすれば、一読に値すると思います。
大局観的に結果を出す、(出してきた)ために24時間が1秒1秒の積み重ねであって、それを如何に大事にするか、そのためには回り道だが人間らしい息抜きも必要だし、リラックス、くつろぎの時間も含めて生き方を見つめ直そうとする本です。
とはいえ、限られた時間ですから、他の人と違う何かをカットしなければ研究の時間は作れないわけですし、岩田先生は、テレビ、新聞は2,3年は見ていないと言います。無理して見ないようにしているのではなく、「ムダだから」。私事ですが当方もフルで仕事をしながら通信制大学に通っていましたが、新聞、テレビはおろか、ネットでさえも見られない時期もありました。
人間関係においても、人より先回りしてなんでも知っているかのようにふるまい、周囲を知的劣等感に陥れるうっとうしい人(わたしのまわりにもいますが)に振り回さないメンタルも大事だと説きます。メディアやうっとうしい人を気にせずに、「今、自分が一番大事だと思うこと、のめり込める事に集中して没頭すること」が、ひいては、他者より先んじて何かを掴み、得られるのである、と説きます。
2020年2月のマスメディアではCOVID-19に関して「断定口調」がひしめき合っていますが、そのような呪縛的な口調に付き合う必要はなく、「口ごもる」英智が次のステップアップになるのでしょう。それは自然体で事実に向き合う心の持ちようの大切さが、翻ってクリエイティブな仕事には不可欠な要素であるのではないでしょうか。
また、頭を使わないアイロン掛けや料理がリラクゼーション効果を生み、脳を休めさせることができる、というのは、当方の独身時代とピタリと当てはまって、とても説得的でした。
とりわけ、休息、休日、レクリエーションを十分にとる、あるいはそれに没頭することこそが、ルーチンワークとクリエイティブな仕事の密度とスピードを上げることができて、そのことは遠回りだが、時間が不可逆であることが、宿命づけられている「人生」を実りあるものにするためにはとても重要だと感じました。
ざっと読んで終わりになるようなマニュアル本ではありません。時折幾度かページをめくりたくなる一冊です。
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1秒もムダに生きない~時間の上手な使い方~ (光文社新書) Kindle版
感染症界のエースであり今注目の医師・岩田健太郎氏が、「本当の意味で時間を上手に使うための考え方」を紹介する。“プライオリティー・リストは作らずに、今、この瞬間の自分の状態に耳をすまし、他者のまなざしに規定されずに、最もやりたいことをする”――なぜ、それが時間をうまく使うことにつながるのか、そしてそれを可能にするためにはどうしたらよいのか。限りある時間を削り取り、慈しみながら生きる方法を伝える。
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2011/7/22
- ファイルサイズ425 KB
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
なぜ、著者は超多忙でもテンパらないのか?「“その時、もっともしたいこと”をできるようにしているからです」その真意とは?―注目の医師が明かす、時間を慈しんで生きるコツ。 --このテキストは、paperback_shinsho版に関連付けられています。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
岩田/健太郎
1971年島根県生まれ。神戸大学大学院医学研究科・微生物感染症学講座感染治療学分野教授。1997年、島根医科大学(現・島根大学)卒業。沖縄県立中部病院、コロンビア大学セントルークス・ルーズベルト病院内科などで研修後、中国で医師として働く。NYで炭疽菌テロ、北京でSARS流行時の臨床を経験。2004年帰国し、亀田総合病院(千葉県)に勤務。感染症内科部長、同総合診療・感染症科部長を歴任し、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) --このテキストは、paperback_shinsho版に関連付けられています。
1971年島根県生まれ。神戸大学大学院医学研究科・微生物感染症学講座感染治療学分野教授。1997年、島根医科大学(現・島根大学)卒業。沖縄県立中部病院、コロンビア大学セントルークス・ルーズベルト病院内科などで研修後、中国で医師として働く。NYで炭疽菌テロ、北京でSARS流行時の臨床を経験。2004年帰国し、亀田総合病院(千葉県)に勤務。感染症内科部長、同総合診療・感染症科部長を歴任し、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) --このテキストは、paperback_shinsho版に関連付けられています。
登録情報
- ASIN : B009KZ41ME
- 出版社 : 光文社 (2011/7/22)
- 発売日 : 2011/7/22
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 425 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 本の長さ : 238ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 154,911位Kindleストア (の売れ筋ランキングを見るKindleストア)
- - 1,031位人生論
- - 1,125位光文社新書
- - 2,731位哲学・思想 (Kindleストア)
- カスタマーレビュー:
著者について
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島根県生まれ。島根医科大学卒業。沖縄県立中部病院、ニューヨーク市セントルークス・ルーズベルト病院、同市ベスイスラエル・メディカルセンター、北京インターナショナルSOSクリニック、亀田総合病院を経て、2008年より神戸大学。神戸大学都市安全研究センター感染症リスクコミュニケーション分野および医学研究科微生物感染症学講座感染治療学分野教授。神戸大学病院感染症内科診療科長、国際診療部長。
資格:日本内科学会総合内科専門医、日本感染症学会専門医・指導医、米国内科専門医、米国感染症専門医、日本東洋医学会漢方専門医、修士(感染症学)、博士(医学)、国際旅行学会認定(CTH),感染管理認定(CIC)、米国内科学会フェロー(FACP)、米国感染症学会フェロー(FIDSA)、PHPビジネスコーチ、FP2級。日本ソムリエ協会ワインエキスパートエクセレンスなど。
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2020年2月20日に日本でレビュー済み
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37人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2020年10月24日に日本でレビュー済み
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この本の著者を、2020年2月ごろまではある程度信用していたのだが、
COVID19についての見解や発言の軽率さが目立ってきたため、最近はこの著者の言うことは
話半分に聞き流している。
さて、この本の内容だが、まだ人生経験の少ない学生にとっては役に立つ内容かもしれない。
しかし、ある程度教養があり、様々な経験をしてきた者にとっては、ほとんど不必要な知識の
寄せ集めである。
そもそも、エリートである著者の時間の使い方など、一般人がマネできるものではないし、
真似しようとする必要もない。一部の、あまり頭の良くない研究者がマネするのは良いかもしれない。
「無駄な時間」という定義も、本来は人それぞれ異なるものである。
経済的な利益をうみだすことのできる時間だけが、有意義なわけではない。
生産性のない時間だって、その人にとっては味わい深い時間なのかもしれないのである。
COVID19についての見解や発言の軽率さが目立ってきたため、最近はこの著者の言うことは
話半分に聞き流している。
さて、この本の内容だが、まだ人生経験の少ない学生にとっては役に立つ内容かもしれない。
しかし、ある程度教養があり、様々な経験をしてきた者にとっては、ほとんど不必要な知識の
寄せ集めである。
そもそも、エリートである著者の時間の使い方など、一般人がマネできるものではないし、
真似しようとする必要もない。一部の、あまり頭の良くない研究者がマネするのは良いかもしれない。
「無駄な時間」という定義も、本来は人それぞれ異なるものである。
経済的な利益をうみだすことのできる時間だけが、有意義なわけではない。
生産性のない時間だって、その人にとっては味わい深い時間なのかもしれないのである。
2015年8月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
方法論と原則とそして取り戻せないものとしての時間
ムダな時間とは、なんだろうか?
そんな命題に応えようとした本書のような気がする。
期限を2ヶ月前にするとか
その時もっとも乗ってることをするとか
他社の視線を気にしないなど時間を削り取る方法論とが書いてある一方で、その時間を生産性の拡大や自己投資に振り向けるのでは無く、慈しむ時間とするという考え方
取り戻せない時間、死亡率100%のヒトにたいして、仕事をする我々は、ムダなことをしているのでは無いのだという医師としての考察。
最後に311を越えて変わってしまった考え方を省察している。
方法論、生き方、教わることが多かった。実践していきたい。
ムダな時間とは、なんだろうか?
そんな命題に応えようとした本書のような気がする。
期限を2ヶ月前にするとか
その時もっとも乗ってることをするとか
他社の視線を気にしないなど時間を削り取る方法論とが書いてある一方で、その時間を生産性の拡大や自己投資に振り向けるのでは無く、慈しむ時間とするという考え方
取り戻せない時間、死亡率100%のヒトにたいして、仕事をする我々は、ムダなことをしているのでは無いのだという医師としての考察。
最後に311を越えて変わってしまった考え方を省察している。
方法論、生き方、教わることが多かった。実践していきたい。
2013年11月19日に日本でレビュー済み
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ドラッカーは、最も大切な資源はほかでもない時間である、時間泥棒のクセをなおしたまえ(君が成功したければ)、と、彼の著作でそう語る。
筆者は本書の著述にあたり古今東西の時間管理の本を取り寄せて読んでみたそうである。それに自分の成功体験を合わせ、各種の時間活用管理のノウハウとその背景にある考え方が紹介されている。
多忙な著者がどのようにして時間を捻出し時にはリラックスしながら時間を扱うか、その体験談が1章および2章に豊富にちりばめてある。ドラッカーと同様に時間を流れさる資源であると捉えている点が共通。
第3章では、時間にこだわる哲学を語る。それは信条の吐露とも呼ぶべきもので、2章までの実利的態度は影をひそめる。筆者の筆力のおかげでその対照を面白く感じつつあっという間に読み終えさせてくれる。たいしたものである。
時間という資源を駆使する。その背後に潜む筆者の姿勢に共感するところがあれば本書は”買い”。時間管理法をマニュアル的に見つけたい人には他の著者の本が良いと思う。それをあらかじめ「まえがき」において筆者自らが書き記しているところがこの人の正直さなのか、スレているところなのか。私は前者だと思う。
筆者は本書の著述にあたり古今東西の時間管理の本を取り寄せて読んでみたそうである。それに自分の成功体験を合わせ、各種の時間活用管理のノウハウとその背景にある考え方が紹介されている。
多忙な著者がどのようにして時間を捻出し時にはリラックスしながら時間を扱うか、その体験談が1章および2章に豊富にちりばめてある。ドラッカーと同様に時間を流れさる資源であると捉えている点が共通。
第3章では、時間にこだわる哲学を語る。それは信条の吐露とも呼ぶべきもので、2章までの実利的態度は影をひそめる。筆者の筆力のおかげでその対照を面白く感じつつあっという間に読み終えさせてくれる。たいしたものである。
時間という資源を駆使する。その背後に潜む筆者の姿勢に共感するところがあれば本書は”買い”。時間管理法をマニュアル的に見つけたい人には他の著者の本が良いと思う。それをあらかじめ「まえがき」において筆者自らが書き記しているところがこの人の正直さなのか、スレているところなのか。私は前者だと思う。
2015年11月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
内科ではありませんが、著者の感染症学や診断学の著作からは得るものが多く、題にも引かれて購入しました。
内容は他の辛口のReviewer方の言うように、日々の雑記帳のレベルを出るものではありません。岩田先生を全人的に崇敬する根っからのファン以外はお勧めしません。出版社から頼まれて止むを得ず書いたのでしょうか?正直言えばこんなクオリティの本を年数冊だすなら、もっと質の高い本を数年に一回でいいです。
内容は他の辛口のReviewer方の言うように、日々の雑記帳のレベルを出るものではありません。岩田先生を全人的に崇敬する根っからのファン以外はお勧めしません。出版社から頼まれて止むを得ず書いたのでしょうか?正直言えばこんなクオリティの本を年数冊だすなら、もっと質の高い本を数年に一回でいいです。





