黙示録 映画プロデューサー・奥山和由の天国と地獄 (日本語) 単行本 – 2019/10/10
春日 太一
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本の長さ419ページ
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言語日本語
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出版社文藝春秋
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発売日2019/10/10
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ISBN-104163911081
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ISBN-13978-4163911083
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商品の説明
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
春日/太一
1977年生まれ。時代劇・映画史研究家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1977年生まれ。時代劇・映画史研究家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2019/10/10)
- 発売日 : 2019/10/10
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 419ページ
- ISBN-10 : 4163911081
- ISBN-13 : 978-4163911083
- Amazon 売れ筋ランキング: - 153,708位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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上位レビュー、対象国: 日本
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ベスト1000レビュアー
Amazonで購入
映画人の映画の本はどれも面白いけど、本書も出色。奥山氏、毀誉褒貶の激しい人と思ってたけど、さすがにいい仕事してる。松竹というガチな会社で、あれくらい意欲作、異色作を連発してきたんだから凄い。「丑三つの村」や「226」の製作の苦労と喜び、石井隆、五社英雄、北野武、深作欣二らとの映画作りの話がどれも面白い(以前の春日さんの本にもあった「勝新太郎vs五社英雄のカツカレーで大喧嘩」の話、爆笑)。映画プロデューサーって、企画から資金集め、監督、脚本、キャストの決定、宣伝、興行等々、映画のすべてを統括するのだな。角川春樹と似て、自分が監督もやるようになるのだが、いろいろあって最後は松竹を追放。ま、それも今から見れば勲章みたいなものか。映画にかける情熱が凄い。ただ、今の時代、こういう人、そばにいると嫌だなって気もする。遠くで見るのはいいな(笑)。
12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2019年12月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
映画制作の裏話が満載で、とても面白く読ませて頂きました。
「もう一度、観たい」と思わせる一冊です。
ただ、インタビューに応えるという文体なので、ちょっとてこずりました。
「もう一度、観たい」と思わせる一冊です。
ただ、インタビューに応えるという文体なので、ちょっとてこずりました。
2019年12月4日に日本でレビュー済み
1980~90年代にかけて『
海燕ジョーの奇跡
』『
ハチ公物語
』『
226
』『
その男、凶暴につき
』『
地雷を踏んだらサヨウナラ
』など低迷期の日本映画界に次々とヒット作、話題作、問題作を手掛け、革新的な旋風を巻き起こした映画プロデューサー・奥山和由!
奥山の名を知ったのは『 いつかギラギラする日 』〈1992〉だったと思う。『 仁義なき戦い 』の深作欣二監督が久々にアクション映画を撮る事で話題になり、心待ちにして公開初日に初めて一人で映画館に足を運んだ記念すべき作品だ。
その時に奥山和由の名を知ったのだが、『 男はつらいよ 』に代表される人情映画、家族映画のイメージが強い松竹という映画会社の中でそれを覆すようなバイタリティ溢れる作品を企画し続ける奥山和由は松竹のみならず日本映画界の中でもまさに異端のプロデューサーだった。
私の中で奥山の名を決定付けさせたのが『 RAMPO 』〈1994〉の番宣で島田紳助のトーク番組『CLUB紳助』にゲスト出演された時だ。その当時は完全に日本映画界が低迷し、誰も邦画に観客が足を運ばず廃れていた頃にその番組で奥山が今(その当時)の日本映画界の現状について歯に衣着せぬ発言を見ていて気持ちがよくなるくらいの正論を主張されていたので一気に奥山和由の虜(ファン)になった。
『 GONIN 』『 SCORE 』〈1995〉といった作品も劇場で鑑賞し、アクションはお金(制作費)がかかるわりにはコスパが悪い(観客が入らない)と敬遠されていた時代に果敢に挑戦する奥山の心意気には個人的には喝采であったし、あの頃私にとっては奥山作品だけが日本映画の中での唯一の救いであった。
その後、シネマジャパネスクを設立し、新人監督や若手キャストたちの舞台を作ってよりよく映画の人材を育てる環境を作ろうとしていた矢先に松竹を電撃解任され、追放された時は日本映画界の唯一の灯火(良心)が消滅したように思えて残念だった。
その後、フリーとなって各映画会社を渡り歩いて、現在は吉本興業と提携して映画作りをされている事は知っていたが以前のように表舞台に立たれることはなく気にはなっていたのだが、この度時代劇研究家・春日太一によって待望の奥山和由本が上梓された事は嬉しいかぎりだ。
本書では映画界に入った経緯からあの当時、奥山がどのような気持ちで映画製作にのめり込んでいたのかがよくわかり、思っていた印象とは大分違っていて驚いた。
父が松竹社長・奥山融で奥山家自身が松竹とは代々携わってきた名家であった事から奥山自身もプロデューサーとしてスンナリ入って立場を活かして好きなように映画を作っていたものだとばかり思っていたがまさかこれほど挫折を味わい辛酸を舐めてきた人だとは思わなかった。
映画の世界に入って、当時の置かれる撮影現場の状況に幻滅し、プロデューサーとなっても思うような映画作りができず、忸怩たる思いであったが、そこから打開するために外部からお金を集め、『 海燕ジョーの奇跡 』『 ハチ公物語 』『 226 』を作り、大ヒットさせた事が今日の奥山の映画作りの指針になったようだ。
先にも述べたように奥山という人は、当たったら同じような作品を作り続けるような安牌(無難)なプロデューサーではなく、常にチャレンジ精神を持ち、松竹カラーとは異なる作品も多く打ち出していった。
『いつかギラギラする日』『GONIN』『SCORE』といったバイオレンス・アクション映画も手掛けており、その最高峰が監督・北野武(ビートたけし)を生み出した事だろう。
『 その男、凶暴につき 』『 3-4X10月 』『 ソナチネ 』といった異色作を作り続けたが興行成績が惨敗であったために物別れとなってしまったが、後にたけしが監督として世界的に評価された事を考えれば、奥山の先見の明は凄かったと思う。
当時の衰退する日本映画界の中で少しでも活路を見出しながら模索し続け、そうしたプロデュース作品は奥山和由の結晶だと思うし、いかにして改革して日本映画界の未来を大きく見据えて行動していた事は本書からも読み取れた。
だからこそ松竹での追放劇は心底残念であったし、若手クリエイターたちの登竜門としてジャパネスクがそのまま続いていれば日本映画界の人材ももっと大きく変わっていたかもしれない。
ただ、本書を通して近年の活躍ぶりにも往年の奥山ファンとしては嬉しいものがあるし、何よりも映画製作の意欲があの当時と変わらず衰えていないのが嬉しいかぎりだ。
本日で65歳となった現在でもこちら(観客)が見ていてワクワクするような企画を考案しており、今も奥山は現役の第一線のプロデューサーとして闘っているのだ。
これからも奥山の活躍には期待したい。
追伸…今回、あまり知られていない奥山作品も多くて『 聖女伝説 』『 V.マドンナ大戦争 』『 キッズ 』『 波光きらめく果て 』『 さらば愛しき人よ 』『 この愛の物語 』『 竜馬を斬った男 』『 クレイジーボーイズ 』といった初期作品を見てみたいと思った(『RAMPO』も含めてDVD化されてほしい!)。あと春日さんがお気に入りの『 つぐみ 』も見てみたい。
あと、ロバート・デ・ニーロと親交があり、『 ヒート 』の映画史上に残る銃撃戦の撮影現場に奥山さんがいた事に驚いた。なんとしてもロバート・デ・ニーロとの共作は実現してほしいなあ。
奥山の名を知ったのは『 いつかギラギラする日 』〈1992〉だったと思う。『 仁義なき戦い 』の深作欣二監督が久々にアクション映画を撮る事で話題になり、心待ちにして公開初日に初めて一人で映画館に足を運んだ記念すべき作品だ。
その時に奥山和由の名を知ったのだが、『 男はつらいよ 』に代表される人情映画、家族映画のイメージが強い松竹という映画会社の中でそれを覆すようなバイタリティ溢れる作品を企画し続ける奥山和由は松竹のみならず日本映画界の中でもまさに異端のプロデューサーだった。
私の中で奥山の名を決定付けさせたのが『 RAMPO 』〈1994〉の番宣で島田紳助のトーク番組『CLUB紳助』にゲスト出演された時だ。その当時は完全に日本映画界が低迷し、誰も邦画に観客が足を運ばず廃れていた頃にその番組で奥山が今(その当時)の日本映画界の現状について歯に衣着せぬ発言を見ていて気持ちがよくなるくらいの正論を主張されていたので一気に奥山和由の虜(ファン)になった。
『 GONIN 』『 SCORE 』〈1995〉といった作品も劇場で鑑賞し、アクションはお金(制作費)がかかるわりにはコスパが悪い(観客が入らない)と敬遠されていた時代に果敢に挑戦する奥山の心意気には個人的には喝采であったし、あの頃私にとっては奥山作品だけが日本映画の中での唯一の救いであった。
その後、シネマジャパネスクを設立し、新人監督や若手キャストたちの舞台を作ってよりよく映画の人材を育てる環境を作ろうとしていた矢先に松竹を電撃解任され、追放された時は日本映画界の唯一の灯火(良心)が消滅したように思えて残念だった。
その後、フリーとなって各映画会社を渡り歩いて、現在は吉本興業と提携して映画作りをされている事は知っていたが以前のように表舞台に立たれることはなく気にはなっていたのだが、この度時代劇研究家・春日太一によって待望の奥山和由本が上梓された事は嬉しいかぎりだ。
本書では映画界に入った経緯からあの当時、奥山がどのような気持ちで映画製作にのめり込んでいたのかがよくわかり、思っていた印象とは大分違っていて驚いた。
父が松竹社長・奥山融で奥山家自身が松竹とは代々携わってきた名家であった事から奥山自身もプロデューサーとしてスンナリ入って立場を活かして好きなように映画を作っていたものだとばかり思っていたがまさかこれほど挫折を味わい辛酸を舐めてきた人だとは思わなかった。
映画の世界に入って、当時の置かれる撮影現場の状況に幻滅し、プロデューサーとなっても思うような映画作りができず、忸怩たる思いであったが、そこから打開するために外部からお金を集め、『 海燕ジョーの奇跡 』『 ハチ公物語 』『 226 』を作り、大ヒットさせた事が今日の奥山の映画作りの指針になったようだ。
先にも述べたように奥山という人は、当たったら同じような作品を作り続けるような安牌(無難)なプロデューサーではなく、常にチャレンジ精神を持ち、松竹カラーとは異なる作品も多く打ち出していった。
『いつかギラギラする日』『GONIN』『SCORE』といったバイオレンス・アクション映画も手掛けており、その最高峰が監督・北野武(ビートたけし)を生み出した事だろう。
『 その男、凶暴につき 』『 3-4X10月 』『 ソナチネ 』といった異色作を作り続けたが興行成績が惨敗であったために物別れとなってしまったが、後にたけしが監督として世界的に評価された事を考えれば、奥山の先見の明は凄かったと思う。
当時の衰退する日本映画界の中で少しでも活路を見出しながら模索し続け、そうしたプロデュース作品は奥山和由の結晶だと思うし、いかにして改革して日本映画界の未来を大きく見据えて行動していた事は本書からも読み取れた。
だからこそ松竹での追放劇は心底残念であったし、若手クリエイターたちの登竜門としてジャパネスクがそのまま続いていれば日本映画界の人材ももっと大きく変わっていたかもしれない。
ただ、本書を通して近年の活躍ぶりにも往年の奥山ファンとしては嬉しいものがあるし、何よりも映画製作の意欲があの当時と変わらず衰えていないのが嬉しいかぎりだ。
本日で65歳となった現在でもこちら(観客)が見ていてワクワクするような企画を考案しており、今も奥山は現役の第一線のプロデューサーとして闘っているのだ。
これからも奥山の活躍には期待したい。
追伸…今回、あまり知られていない奥山作品も多くて『 聖女伝説 』『 V.マドンナ大戦争 』『 キッズ 』『 波光きらめく果て 』『 さらば愛しき人よ 』『 この愛の物語 』『 竜馬を斬った男 』『 クレイジーボーイズ 』といった初期作品を見てみたいと思った(『RAMPO』も含めてDVD化されてほしい!)。あと春日さんがお気に入りの『 つぐみ 』も見てみたい。
あと、ロバート・デ・ニーロと親交があり、『 ヒート 』の映画史上に残る銃撃戦の撮影現場に奥山さんがいた事に驚いた。なんとしてもロバート・デ・ニーロとの共作は実現してほしいなあ。
2020年11月29日に日本でレビュー済み
自分は特に映画ファンというわけではなく、邦画はあまり見ていないのですが、奥山和由の名は知っていました。が、「松竹社長のどら息子で羽田美智子を愛人にしていた男」ぐらいの認識しかありませんでした。本書を読んで印象が変わったのはこの人の映画に対する情熱です。松竹社長の息子だからプロデューサーになったわけではなく、映画に対する愛が凄いということがわかりました。本人に対する聞き書きだけで構成されているので、本人の都合のいいことしか書いていない可能性もありますが、著名な映画人とのいろんな交流が描かれていて映画ファンなら楽しめる本だと思います。