KKK誕生の地であるテネシー州プラスキで、45年前にそのKKKに父親を殺されて(木に首吊りされて)、正義の鉄槌を下す機会を狙い続ける黒人弁護士ポーの執念を端緒とした物語。題名と言い、KKKと言い、(アメリカに根強く残る)人種差別を扱った作品だという事が分かる。ポーはアンディという男(今では街の有力者)が殺害の主犯だと目を付けていたが、父親の命日、(末期癌の)アンディは何物かに銃殺された上に火の中で(ポーの父親と同じ)木に首吊りされるという虐殺に遭い、ポーは上述の事由で冤罪で逮捕されてしまう。
ポーは弁護を師匠のトム教授とその弟子のリック弁護士に依頼した。ここからは法定サスペンスとなる。物的証拠は乏しいが、陪審員制度を取るアメリカでは状況証拠が極めて悪いポーは圧倒的に不利である。サスペンスは余り盛り上がらないが、唯一確からしいのは、アンディがあるクラブで銃殺され、それから問題の木のある農場へ運ばれたという事である。父親の命日にポーがこの農場へ行く習慣を街中の人間が知っていた。ポーとトムによって不利益を被った悪党も多く(このため、記述が煩雑かつ退屈になっている)、その内の1人の殺し屋にトムが襲撃される。一方、、リックがクラブのストリッパーを探し出し、アンディが45年前の殺人を告白したいと話していたという証言を得る。すると、この告白を防ぐためにKKKのメンバーがアンディを殺害したという可能性が高まる。そして、裁判中、意外な人物がKKKのメンバーだった事を告白した上に、ポーに向けた殺し屋の銃弾を体で受けるというショッキングなシーンには感心した。突然の盛り上がりである。
更に、その殺し屋を雇ってポーを嵌めた人物及び45年前の事件の真相が明らかにされるラストは戦慄を覚える程に圧巻。「黒人弁護士×KKK」という人種差別問題を軸に、「黒白の判断の難しさ」を描いた秀作だと思った。
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黒と白のはざま (小学館文庫) 文庫 – 2020/1/7
| Robert Bailey (原著) 著者の作品一覧、著者略歴や口コミなどをご覧いただけます この著者の 検索結果 を表示 |
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話題の胸アツ法廷エンタメ小説、待望の続編
クー・クラックス・クラン誕生の地、テネシー州プラスキ。幼い日、目の前で彼らに父を殺された黒人弁護士ボーは、45年後の父の命日に復讐殺人の疑いで逮捕された。親友の冤罪を晴らすべく、70歳のロースクールの元教授トムと熱血漢の教え子リックの老若弁護士コンビが法廷に立つ。あまりにも不利な状況の中、「負け知らず」の女性検事を相手に二人の反撃が始まるがーー。胸アツエンタテインメント『ザ・プロフェッサー』の続編が、大好評にお応えして登場です。解説は、前作読了後に「出版してくれてありがとう。続編もぜひ出して下さい!」と直接編集部にラブコールを下さった、落語家の林家正蔵さんです。
クー・クラックス・クラン誕生の地、テネシー州プラスキ。幼い日、目の前で彼らに父を殺された黒人弁護士ボーは、45年後の父の命日に復讐殺人の疑いで逮捕された。親友の冤罪を晴らすべく、70歳のロースクールの元教授トムと熱血漢の教え子リックの老若弁護士コンビが法廷に立つ。あまりにも不利な状況の中、「負け知らず」の女性検事を相手に二人の反撃が始まるがーー。胸アツエンタテインメント『ザ・プロフェッサー』の続編が、大好評にお応えして登場です。解説は、前作読了後に「出版してくれてありがとう。続編もぜひ出して下さい!」と直接編集部にラブコールを下さった、落語家の林家正蔵さんです。
- 本の長さ488ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2020/1/7
- 寸法10.5 x 1.7 x 15 cm
- ISBN-104094067345
- ISBN-13978-4094067347
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
クー・クラックス・クラン誕生の地、テネシー州プラスキ。幼い日、目の前で彼らに父親を殺された黒人弁護士ボーは、四十五年後の命日に復讐殺人を犯したとして逮捕された。親友の冤罪を晴らすべく、七十歳のロースクールの元教授トムと熱血漢の教え子リックの老若弁護士が、地元で負け知らずの女性検事を相手に矜持を賭けて法廷に立つ。胸アツ法廷エンタテインメント『ザ・プロフェッサー』の続編がついに登場!
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ベイリー,ロバート
米国アラバマ州出身。アラバマ大学ロースクールを卒業後、地元ハンツビルで弁護士として活躍し、2014年に『ザ・プロフェッサー』で作家デビュー。ビバリーヒルズ・ブック・アワードのリーガル・スリラー部門を受賞
吉野/弘人
英米文学翻訳家。山形大学人文学部経済学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
米国アラバマ州出身。アラバマ大学ロースクールを卒業後、地元ハンツビルで弁護士として活躍し、2014年に『ザ・プロフェッサー』で作家デビュー。ビバリーヒルズ・ブック・アワードのリーガル・スリラー部門を受賞
吉野/弘人
英米文学翻訳家。山形大学人文学部経済学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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前作でトムを見事にバックアップしたボーセフィス(ボー)の過去と現在の物語です。
アガサ・クリスティ的展開のミステリと書いてしまうとネタバレになってしまうでしょうか?
前作はアツい男たちの胸打つ行動が読みどころでしたが、今作はそれはちょっとトーンダウンしている感じです。
とはいっても、気持ちのいい男たちの活躍からは目が離せません。
アメリカの人種差別の根深さが作品を重くしています。
アガサ・クリスティ的展開のミステリと書いてしまうとネタバレになってしまうでしょうか?
前作はアツい男たちの胸打つ行動が読みどころでしたが、今作はそれはちょっとトーンダウンしている感じです。
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アメリカの人種差別の根深さが作品を重くしています。
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「ザ・プロフェッサー」に続く「黒と白のはざま "Between Black And White"」(ロバート・ベイリー 小学館文庫)を一気に読むことになりました。前作「ザ・プロフェッサー」を読んでいる間は、映画「ブラック・クランズマン」(監督:スパイク・リー)が脳内をフラッシュしていました。「俺たちをクランと呼ぶな。団体(Organization)と呼べ」という台詞がこびりついたまま。
そして今回の舞台は、テネシー、ブラスキ。45年前<クラン>により目の前で父親を惨殺された(前作で最も男気のあった原告側弁護士)、ボーセフィスが実業家アンディ(彼は<クラン>の誕生の地、テネシー支部のインペリアル・ウィザードでもあった)の殺人容疑で逮捕されます。それも父親の命日に。前回の事件で助けられたトムとリックの弁護士たちがそのボーを助けるべく(恩返しのように)その法廷に立つことになります。証拠は全てボーが殺人者であることを指し示しているというのに。敵対するは、負け知らずの地区検事長、ヘレン。
いつものようにストーリーの詳細を語ることはやめにしたいと思います。
可能であれば、巻末の訳者(吉野弘人さん)あとがきも林家正蔵師匠の<解説>も後から読まれることをおすすめいたします。<最終法廷>の外の広場、白いローブとフードをかぶったKKKが埋め尽くす中、すべての謎が解き明かされるラストまで、Twistがうねり、反転し、そして反転し、男泣きの大団円が待ち受けていることは間違いありません。傑作だと思います。
覆い尽くす45年前の事件。トムとリックに加えて、アメフトで共に戦ったトムの旧友でもある弁護士、レイレイの心意気。恋人、家族、彼らを取り巻くすべての友人たちの心意気。なかんづく、ボーの妻・ジャズのオレンジのコサージュ。そして、(ヘレンを含む)強敵たちもまたとても輝いています。ロバート・ベイリーは、それらの「心意気」を描き尽くしていますね。それは、「物事というのはいつも見かけほど白黒がつけられるものではないんだ」というとてもシンボリックなタイトルが示すとおり、心の有り様が白黒の「あわい」の中で滞留した時、<真実>が立ち昇り、悪しき心が希釈され、ただ目を開けているだけでは見えない大切なものが蜃気楼のように静かに姿を現すことになります。そしてそれは、プロテスタントの「祈り」にも似てとても神々しい。
そして今回の舞台は、テネシー、ブラスキ。45年前<クラン>により目の前で父親を惨殺された(前作で最も男気のあった原告側弁護士)、ボーセフィスが実業家アンディ(彼は<クラン>の誕生の地、テネシー支部のインペリアル・ウィザードでもあった)の殺人容疑で逮捕されます。それも父親の命日に。前回の事件で助けられたトムとリックの弁護士たちがそのボーを助けるべく(恩返しのように)その法廷に立つことになります。証拠は全てボーが殺人者であることを指し示しているというのに。敵対するは、負け知らずの地区検事長、ヘレン。
いつものようにストーリーの詳細を語ることはやめにしたいと思います。
可能であれば、巻末の訳者(吉野弘人さん)あとがきも林家正蔵師匠の<解説>も後から読まれることをおすすめいたします。<最終法廷>の外の広場、白いローブとフードをかぶったKKKが埋め尽くす中、すべての謎が解き明かされるラストまで、Twistがうねり、反転し、そして反転し、男泣きの大団円が待ち受けていることは間違いありません。傑作だと思います。
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