さすが落合さんという本だった。
ただし、高評価だからポチはしないほうがいい。
この本は、
本と論文の中間のような存在。
引用はたくさん出てくるし
(読まなくてもなんとかなるが。)
高度な背景知識や語彙が必要で、
教養が高くないと読めない。
しかも、哲学、社会学、情報工学、メディアアート…
様々な分野の知識・理解が求められる。
なので高評価だからといって
買うと読みきれない可能性がある。
注釈はあるものの、
それだけでの理解は難しい。
ただ、裏を返せば、
この本に散りばめられたキーワード
について調べながら読んでいくと
世界や考え方がぐんと広がる。
言っていることは納得させられる
&考えさせられる内容だったので。
そんな落合さんのビジョンに
一歩一歩近づいていっている気がして
高い充実感と高揚感を得た。
Googleと共に読むといい。
また、YouTubeやツイッターなど
落合さんの考えは色々な所に転がっているので、
予習として見ておくといい。
特に大学生向けの講義動画などは分かりやすい。
編集の仕方としてはもっと理解しやすく書けるはず。というのは確か。
筑波大で一般の学生を相手にされてるので、
ご自身の世界観がどれだけ
世俗離れしているかは理解しているはず。
なのに、かなり硬い表現、普段出てこないような語彙があったり
分割できそうな文が結合されていて長かったり、
抽象表現に具体例がついていなかったりする。
しかし、落合さんはあえてこういう書き方をしたかったのかも。
多くの人に理解してもらおうという意識より、
より硬い表現を使い、より正確な表現を用いることで
近現代・現代を(正しい意味で)批判し
歴史に何かを深く刻む一冊にしたかったのでは。
そういう視点で読んでみると
また違う楽しみ方ができる。
高評価は理解しやすさではなく、
内容に対する評価だと捉えて
是非、手にとってみてください。
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