本書で取り扱われている7つの実験は、非常に専門的なものばかりだが、それを平易にわかりやすく記述してある。副題のとおり、「魂の重さ」をはかろうとした話など、一部は一般的にも興味をひく内容である。そのため、理科系の基礎が無い人でも読めるのは読める。しかしながら、著者は物理学から生物学へと移った人なので、どうしても内容が物理化学的な視点になりがちであるので、多少なりともその方面の基礎が無いと理解に苦しむ点もあるかもしれない。
科学的な記述は膨大なデータに裏打ちされなければならず、詳しく知りたい人のために、参考文献(注釈)がたくさんついているが、そこまでして調べる人は本書を読まずに専門書を読むであろうので、わからないところはわからないまま飛ばして、さらっと読む本だと思う。ただ、科学界の良き/悪しき習慣や他の科学者との関係性などにもふれてあり、研究者がどういう葛藤にさらされているかを知っていただくには参考になるかもしれない。
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