食べることと出すこと (シリーズ ケアをひらく) (日本語) 単行本 – 2020/8/3
頭木 弘樹
(著)
著者の作品一覧、著者略歴や口コミなどをご覧いただけます
この著者の 検索結果 を表示
あなたは著者ですか?
著者セントラルはこちら
|
-
本の長さ328ページ
-
言語日本語
-
出版社医学書院
-
発売日2020/8/3
-
ISBN-104260042882
-
ISBN-13978-4260042888
よく一緒に購入されている商品
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ: 1 / 1 最初に戻るページ: 1 / 1
Kindle 端末は必要ありません。無料 Kindle アプリのいずれかをダウンロードすると、スマートフォン、タブレットPCで Kindle 本をお読みいただけます。
Kindle化リクエスト
このタイトルのKindle化をご希望の場合、こちらをクリックしてください。
Kindle をお持ちでない場合、从这里进行购买 Kindle 無料アプリのダウンロードはこちら。
このタイトルのKindle化をご希望の場合、こちらをクリックしてください。
Kindle をお持ちでない場合、从这里进行购买 Kindle 無料アプリのダウンロードはこちら。
商品の説明
出版社からのコメント
「食べて出すだけ」の人生は……なんて素晴らしいのだろう!
「飢えから、栄養不足による飢えを引いたもの」を体験した人はあまりいない。
点滴によって栄養は足りているのに、「喉」は何かを飲み込みたいと言い、「顎」は犬のように骨の形をしたガムを噛みたいと叫び、「舌」はとにかく味のするものを! と懇願してくるのだと著者はいう。
こうして、食べて出すことがうまくできないと、日常は経験したことのない戦いの場となる。
絶食後に始めて口に入れたヨーグルトが爆発するとは?
茫然と便の海に立っているときに看護師から雑巾を手渡されたときの気分は?
便が心配でひきこもり生活が続いた後、外を歩くと風景が後ろに流れていくとは?
食べて出すだけの日常とは、何かを為すためのスタート地点ではなく、偉大な成果であることが心底わかる傑作。
切実さの狭間に漂う不思議なユーモアが、何が「ケア」なのかを教えてくれる。
「飢えから、栄養不足による飢えを引いたもの」を体験した人はあまりいない。
点滴によって栄養は足りているのに、「喉」は何かを飲み込みたいと言い、「顎」は犬のように骨の形をしたガムを噛みたいと叫び、「舌」はとにかく味のするものを! と懇願してくるのだと著者はいう。
こうして、食べて出すことがうまくできないと、日常は経験したことのない戦いの場となる。
絶食後に始めて口に入れたヨーグルトが爆発するとは?
茫然と便の海に立っているときに看護師から雑巾を手渡されたときの気分は?
便が心配でひきこもり生活が続いた後、外を歩くと風景が後ろに流れていくとは?
食べて出すだけの日常とは、何かを為すためのスタート地点ではなく、偉大な成果であることが心底わかる傑作。
切実さの狭間に漂う不思議なユーモアが、何が「ケア」なのかを教えてくれる。
著者について
頭木弘樹(かしらぎ・ひろき)
文学紹介者。
筑波大学卒業。大学3年の20歳のときに潰瘍性大腸炎を患い、13年間の闘病生活を送る。
そのときにカフカの言葉が救いとなった経験から、『絶望名人カフカの人生論』(新潮文庫)を出版。その後、『カフカはなぜ自殺しなかったのか?』(春秋社)、『NHKラジオ深夜便 絶望名言1・2』(飛鳥新社)、『絶望書店 夢をあきらめた9人が出会った物語』(河出書房新社)、『トラウマ文学館』(ちくま文庫)、『落語を聴いてみたけど面白くなかった人へ』(ちくま文庫)などを刊行。
月刊『みすず』で「咬んだり刺したりするカフカの『変身』」を隔月連載中。
文学紹介者。
筑波大学卒業。大学3年の20歳のときに潰瘍性大腸炎を患い、13年間の闘病生活を送る。
そのときにカフカの言葉が救いとなった経験から、『絶望名人カフカの人生論』(新潮文庫)を出版。その後、『カフカはなぜ自殺しなかったのか?』(春秋社)、『NHKラジオ深夜便 絶望名言1・2』(飛鳥新社)、『絶望書店 夢をあきらめた9人が出会った物語』(河出書房新社)、『トラウマ文学館』(ちくま文庫)、『落語を聴いてみたけど面白くなかった人へ』(ちくま文庫)などを刊行。
月刊『みすず』で「咬んだり刺したりするカフカの『変身』」を隔月連載中。
出版社より
目次

第1章 サンプル1

第1章 サンプル2

第5章 サンプル1

第5章 サンプル2

登録情報
- 出版社 : 医学書院 (2020/8/3)
- 発売日 : 2020/8/3
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 328ページ
- ISBN-10 : 4260042882
- ISBN-13 : 978-4260042888
-
Amazon 売れ筋ランキング:
- 11,573位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 81位臨床心理学・精神分析
- - 408位医学・薬学・看護学・歯科学
- カスタマーレビュー:
この商品を買った人はこんな商品も買っています
ページ: 1 / 1 最初に戻るページ: 1 / 1
カスタマーレビュー
5つ星のうち4.7
星5つ中の4.7
51 件のグローバル評価
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2020年11月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今までは、コミュニケーションをとるには食事が欠かせないと思っていたし、
相手に好かれようとして、よく食べたり、自分の手料理を「食べて、食べて」と、おすすめすることもよくあった。
でも、世の中には食べられない人もいる。
そんな人に私は、圧力をかけていたのかもしれない。
自分がおすすめされてイヤだった経験もあるのに、何で気づかなかったんだろう…。
出すことのほうも、私にも恥ずかしくて誰にも言っていない経験を思い出した。
でも、それは一回や二回のことで病気ではないから、重さがちがう。
出すことが恥ずかしくない世の中になってほしい。
他には、病気は休みのないブラック企業とか、面白い表現をしていて、なるほど〜と思ったり、
偉人の名言を引用しながら、潰瘍性大腸炎という病気を紹介するという切り口が面白いうえに、イメージがしやすかった。
ユーモアが含まれているので、読んでいて笑ってしまったり、深く考えさせられたり。
想像力が及ばないことがたくさんあった。
食べて出すことは誰でもすることだから、誰が読んでも面白いと思う。
相手に好かれようとして、よく食べたり、自分の手料理を「食べて、食べて」と、おすすめすることもよくあった。
でも、世の中には食べられない人もいる。
そんな人に私は、圧力をかけていたのかもしれない。
自分がおすすめされてイヤだった経験もあるのに、何で気づかなかったんだろう…。
出すことのほうも、私にも恥ずかしくて誰にも言っていない経験を思い出した。
でも、それは一回や二回のことで病気ではないから、重さがちがう。
出すことが恥ずかしくない世の中になってほしい。
他には、病気は休みのないブラック企業とか、面白い表現をしていて、なるほど〜と思ったり、
偉人の名言を引用しながら、潰瘍性大腸炎という病気を紹介するという切り口が面白いうえに、イメージがしやすかった。
ユーモアが含まれているので、読んでいて笑ってしまったり、深く考えさせられたり。
想像力が及ばないことがたくさんあった。
食べて出すことは誰でもすることだから、誰が読んでも面白いと思う。
2020年10月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
持病があると苦痛だけでなく、生活のいろいろな面で支障や制限が生じ、心は病に支配されて消耗しきってしまうものです。著者の潰瘍性大腸炎という病気を通じて、健康な人にはおそらく想像もつかない、あんなことこんなことで困り、苦しみ、こんな振る舞いをされると困惑したり、失望したり、孤独を感じたりするということをなぞりながら、自分に当てはめて考えてみると、モヤモヤしていた頭の中が少しずつ整理されていきます。
この本は一生手放さず、折に触れて何度も読みたいと思います。
この本は一生手放さず、折に触れて何度も読みたいと思います。
ベスト500レビュアー
Amazonで購入
潰瘍性大腸炎という病名は知っていたがこれほどまでに厳しいものだとは知らなかった。例えば、著者は寛解(治癒ではない)に至る13年間ずっと「豆腐と半熟卵とササミの日々(p.76)」だったという。
本書は、潰瘍性大腸炎という難病のため、排泄のコントロールがきかず、飲食に厳格な制約を受け、「食べて出すことが、うまくできなくなってしまった(p.6)」著者が、そのことで自分に、そして自分と他者/世界の関係にどのような変化が生じたかを振り返る書。
例えば、「食べられない食べ物が増えるということは、それだけ外界に対して拒絶的になってしまうということ(p.87)」「『いっしょに食事』も難しくなると……人とのコミュニケーションをとることが難しくなる(p.102)」「難病という、とても確率の低いものにまでなってしまうと……とても低い確率のことまで、おそれるようになってしまう(p.176)」「治らない病気になると……努力すれば、なんでもかなうわけではない、ということも身にしみている(p.289)」等々。
著者は、(難病患者など不可視化されやすい人たちについて)「見えなくなりかけている者として、ぜひそういう人たちのことも想像してみてほしいと願わずにはいられない(p.306)」と本書を閉じるが、一方で「『あなたにはわからない』は決して言ってはいけないことだと思っていた」が「だんだん、そう言いたくなる気持ちがわかってきた(p.221)」とその孤独感を語る。
それでも著者はなんとか自分の体験や思索を言語化しようとする。あとは読者がどれだけそれを受けとめるかだろう。
本書は、潰瘍性大腸炎という難病のため、排泄のコントロールがきかず、飲食に厳格な制約を受け、「食べて出すことが、うまくできなくなってしまった(p.6)」著者が、そのことで自分に、そして自分と他者/世界の関係にどのような変化が生じたかを振り返る書。
例えば、「食べられない食べ物が増えるということは、それだけ外界に対して拒絶的になってしまうということ(p.87)」「『いっしょに食事』も難しくなると……人とのコミュニケーションをとることが難しくなる(p.102)」「難病という、とても確率の低いものにまでなってしまうと……とても低い確率のことまで、おそれるようになってしまう(p.176)」「治らない病気になると……努力すれば、なんでもかなうわけではない、ということも身にしみている(p.289)」等々。
著者は、(難病患者など不可視化されやすい人たちについて)「見えなくなりかけている者として、ぜひそういう人たちのことも想像してみてほしいと願わずにはいられない(p.306)」と本書を閉じるが、一方で「『あなたにはわからない』は決して言ってはいけないことだと思っていた」が「だんだん、そう言いたくなる気持ちがわかってきた(p.221)」とその孤独感を語る。
それでも著者はなんとか自分の体験や思索を言語化しようとする。あとは読者がどれだけそれを受けとめるかだろう。
2020年10月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ラジオ番組で紹介されていて興味をもち購入。
人間関係を構築していく過程で当然のように、媒体として飲食の存在は欠かせない。筆者のように、病により否応無しにそこから排除されたら…
自分の無意識の行動や価値観を見直す良いきっかけとなった。
医療に関わっていない人も読むといい良本。気づきが多い。
人間関係を構築していく過程で当然のように、媒体として飲食の存在は欠かせない。筆者のように、病により否応無しにそこから排除されたら…
自分の無意識の行動や価値観を見直す良いきっかけとなった。
医療に関わっていない人も読むといい良本。気づきが多い。
2020年9月24日に日本でレビュー済み
安倍首相も罹患しているという潰瘍性大腸炎に罹ってしまった著者がその闘病を記した闘病記
安倍首相がこの病気のために辞めざるをえなくなったときにお腹壊して辞めた(笑)と揶揄されたりしましたが、単に下痢というだけではない深刻な病気であることが本書で分かります
著者がこの病気に罹ったのは大学生の時でしたが、それまで健康だった著者は当初は甘くみていて、単に調子を崩しただけと思っていましたが、次第に頻繁に下痢をするようになり、ついに血便まで出るようになります
心配した友人に連れられて、病院に行って本格的に検診されたところ即日入院
それ以降、現在にいたるまで長い長い闘病生活を送るはめになります(現在は薬のおかげで寛解してはいるものの、完治したわけではない)
著者は病気にかかるまではわりと頑健な体でしたが、入院してからは経口食がまったくとれずみるみるやせ細り、幽鬼のような体つきになってしまいます
食事もかなり厳選されたものしか食べられなくなってしまい、このせいで友人や家族たちと供食することができず、孤食が増えます
しかし、内臓疾患の病気は見た目は普通に見えるため、理解のない人に食事に誘われ、それを断るたびに気まずい思いをしたりした著者はだんだんと人付き合いも縁遠くなってしまいます
また、排便のコントロールが難しくなったことで、いつなんどき便意が襲ってくるか分からないため、人前で漏らしてしまうことを懸念し、外出を恐れるようにもなります
現在は薬で寛解したとはいえ、この薬は免疫力を低下させる作用があるため、バスで隣に座った人が咳しただけで、風邪にかかってしまうという脆弱な体質にもなってしまいます(このため、ますます外出しづらくなってしまったようです)
もちろん著者がこのような経験をしたからこそ、絶望名言のような本が生まれ、現在の仕事につながっているのだとは思いますが(著者からしてみれば、そんな経験はできればしたくなかったというのが本音ではありましょうけど)
私もお腹を壊しやすい性質で、脂汗をかきながらトイレにかけこんだ経験は何回もありますが、あの状態が24時間365日続くと考えただけで恐ろしくなりました
著者も言ってますが、食事を断ったりするとつきあいの悪い奴だと鼻白んだりされますが、それはその人固有の事情があるということにもっと想像力を働かせることができれば、こうした病気の人が疎外感を味わなくても良くなると思います
安倍首相がこの病気のために辞めざるをえなくなったときにお腹壊して辞めた(笑)と揶揄されたりしましたが、単に下痢というだけではない深刻な病気であることが本書で分かります
著者がこの病気に罹ったのは大学生の時でしたが、それまで健康だった著者は当初は甘くみていて、単に調子を崩しただけと思っていましたが、次第に頻繁に下痢をするようになり、ついに血便まで出るようになります
心配した友人に連れられて、病院に行って本格的に検診されたところ即日入院
それ以降、現在にいたるまで長い長い闘病生活を送るはめになります(現在は薬のおかげで寛解してはいるものの、完治したわけではない)
著者は病気にかかるまではわりと頑健な体でしたが、入院してからは経口食がまったくとれずみるみるやせ細り、幽鬼のような体つきになってしまいます
食事もかなり厳選されたものしか食べられなくなってしまい、このせいで友人や家族たちと供食することができず、孤食が増えます
しかし、内臓疾患の病気は見た目は普通に見えるため、理解のない人に食事に誘われ、それを断るたびに気まずい思いをしたりした著者はだんだんと人付き合いも縁遠くなってしまいます
また、排便のコントロールが難しくなったことで、いつなんどき便意が襲ってくるか分からないため、人前で漏らしてしまうことを懸念し、外出を恐れるようにもなります
現在は薬で寛解したとはいえ、この薬は免疫力を低下させる作用があるため、バスで隣に座った人が咳しただけで、風邪にかかってしまうという脆弱な体質にもなってしまいます(このため、ますます外出しづらくなってしまったようです)
もちろん著者がこのような経験をしたからこそ、絶望名言のような本が生まれ、現在の仕事につながっているのだとは思いますが(著者からしてみれば、そんな経験はできればしたくなかったというのが本音ではありましょうけど)
私もお腹を壊しやすい性質で、脂汗をかきながらトイレにかけこんだ経験は何回もありますが、あの状態が24時間365日続くと考えただけで恐ろしくなりました
著者も言ってますが、食事を断ったりするとつきあいの悪い奴だと鼻白んだりされますが、それはその人固有の事情があるということにもっと想像力を働かせることができれば、こうした病気の人が疎外感を味わなくても良くなると思います