内容紹介
【雨の中の女】
高学歴高収入の夫・雄一郎との結婚生活が冷え切っていた景子は、油絵を描く事を趣味としながら、絵を教えてくれている悟志との精神的繋がりが支えだった。ある日、雄一郎が降りしきる雨の中、車を走らせていると、傘もささずにずぶ濡れになって立っている女がいた。その女からホテルに誘われ、ワンナイトラブを楽しんだ雄一郎。彼を待っていた結末とは!?
【嫌いな左手】
野球好きな父に巨人のエースになる事を期待され、元々右利きだったのに投手として有利な左利きに矯正された。でも、左手がうまく使えず、僕は左手が嫌いだった。ある日、僕は殺人事件の容疑者の一人になってしまった。
【選ばれた私】
幼稚園の頃、英語劇で好きな男の子の相手役に選ばれなかった美由紀。その時から、美由紀の「選ばれない人生」が始まった。そして、やっと「選ばれた」時、美由紀の運命はどうなるのか!?
【鏡を割る女】
子どもの頃から美少女と呼ばれた美智子。容姿には自信を持っていて、ミスコンの常連だった彼女が、ある日突然、鏡が嫌いになった。家の中の鏡を割って外に出た美智子の結末とは!?
【一日一善】
営業の仕事をしている武井は、同期で同じく営業の片岡とビアガーデンでビールを飲んでいた。片岡はいつも営業成績がトップで、武井はその理由が、片岡が一日一善をやっているからではないかと思っていた。そんな片岡の真似をして、武井も一日一善をやってみようかなと思い始めた。
【正反対の二人(もう一つの一日一善)】
僕の友達の剛と英樹は正反対だった。剛のモットーは一日一善、一日に一つは善行をしたい。英樹のモットーは一日一悪、一日に一つは悪戯をしたい。そんな二人も集まった中学の同窓会で毒物混入事件は起こった。
【其処にいた女】
僕はマッサージ師をしている。元々霊媒体質のせいか、自分自身も肩こりがひどく、近所の鍼灸師のお店によく通っていた。高校で腰を痛めたときはよくお世話になった事もあって、僕は鍼灸師になろうと思った。今は、病院に勤めながら、仕事が休みのときは副業で、訪問介護のマッサージを時々している。人の体に触ると、どこが痛いのかを手が教えてくれるという《体との会話》を繰り返すうち、霊的な力も強められてきた。
【母のマネをする娘】
僕は、二年間付き合った彼女と三年前に結婚し、幸い子宝にも恵まれた。彼女は母親ゆずりの美人で、義理のお母さんは年齢よりかなり若く見える。女手一つで彼女を育ててきたお義母さんを尊敬している彼女は、「お母さんみたいになりたい」と、いろいろと真似してきた。キレイ好きなところも良く似ていて、どこもみんなピカピカに掃除している。「お母さんがそうしてたから」それが彼女の口癖だ。
【電話占いの女】
昔、僕は友人に頼まれて、電話占いをしていた。まずは友人が電話をしてきて、「依頼があったけどこれからの時間出来るか?」と聞いてくる。できるときは相手の電話番号を聞いて、コレクトコールでこちらから電話をかける。依頼がくるのは、だいたい夜の十時すぎが多かった。
【親友のゆうちゃん】
僕には小学校の頃からの親友がいる。僕は彼を《ゆうちゃん》と呼び、彼は僕を《こうちゃん》と呼ぶ。小学校の頃、僕がいじめっ子にいじめられていたとき、一緒になって殴られてくれた。僕がありがとうと言うと、ゆうちゃんは腫れた顔でこう言った。「僕たち、親友じゃないか。君が困っている時は必ず僕が助けるよ。だから、僕が困った時は君が助けてくれよ」僕はゆうちゃんの言葉に、「うん」と頷(うなず)いた。
【妻からの無言電話】
朝、目が覚めると妻はいなかった。昨日、かなりの大ゲンカをしたから、家を飛び出したのか? 部屋もかなり荒れている。ケンカの原因はあいつの嫉妬深さだ。すぐに俺が浮気していると決めつけやがる。なんか、ひどく頭が痛い。硬いもので殴られたのだろう。怪しいのはゴルフクラブだ。まったく、大事なクラブなのに……
【つけてくる男】
俺は最近、『ある男』に付きまとわれている気がする。探偵か?俺は独身だ、浮気調査を依頼する女もいないはず。誰に頼まれたんだ?最近は歳のせいか、昔のことが思い出せない。どうやら、別の男にも付きまとわれているように思える。なんだ、なんの組織の連中だ?
【染められたい女】
俺は結構、女にはモテモテで、常に新しい女がいる。俺様系の俺はドSで、一緒にいる女はドMが多い。ある日俺は、鏡子という女をナンパした。俺にとって鏡子は、ひとときの止まり木であり、飽きたらまた、別の女のところに行くだけだ。鏡子は必死に俺に気に入られようとして、髪を染めろと言われれば好みの色に染め、服も俺が好きな服を着た。
【コンビニの店長と女子高生】
僕は、やり始めた自営業の仕事がまだうまくいっていなかったので、経験のあるコンビニのバイトを始めた。ある日のこと、バックヤードにバイトの女子高生がいた。「太田さん、まだいたんだね?」女子高生なのにタバコを吸う彼女が、軽く会釈する。そこへ店長がやってきた。「おまたせ」と言って、店長は封筒を彼女に渡した。
【ある代議士夫人の秘密】
厚子の夫・博史は、地方選出の国会議員をしている。夫と共に選挙活動をしてきた厚子は、明るく社交的で、誰からも好かれていた。彼女のおかげで夫が当選できたと、周りの誰もが認めていた。しかも、彼女のお腹には彼の子どもが宿っていた。ある日、博史は、友人の真一に誘われてスナックへ行った。そこで、スナックのママをしている美香に出会った。美香は博史の理想のタイプの女性だった。
【待ってたよ】
黒田は様々な会社を転々としてきた。人と話すのが好きな彼は、主に営業の仕事が多かった。とある会社で営業職に就いた彼は、営業成績が悪いときは《訓練》という名のもと、訪問販売に行かされた。朝から一軒一軒回ったのだが、インターホン越しに断られることが多く、若かった彼は心の中で泣いていた。必死に歩きまわり、時間は夕方の四時を過ぎていた。五時までには終わらせなければいけないと思っていたところ、遠く離れた一軒家が気になった。あそこに行って断られたらしんどいなあと思いながらも、行ってみようと決心して向かった。
高学歴高収入の夫・雄一郎との結婚生活が冷え切っていた景子は、油絵を描く事を趣味としながら、絵を教えてくれている悟志との精神的繋がりが支えだった。ある日、雄一郎が降りしきる雨の中、車を走らせていると、傘もささずにずぶ濡れになって立っている女がいた。その女からホテルに誘われ、ワンナイトラブを楽しんだ雄一郎。彼を待っていた結末とは!?
【嫌いな左手】
野球好きな父に巨人のエースになる事を期待され、元々右利きだったのに投手として有利な左利きに矯正された。でも、左手がうまく使えず、僕は左手が嫌いだった。ある日、僕は殺人事件の容疑者の一人になってしまった。
【選ばれた私】
幼稚園の頃、英語劇で好きな男の子の相手役に選ばれなかった美由紀。その時から、美由紀の「選ばれない人生」が始まった。そして、やっと「選ばれた」時、美由紀の運命はどうなるのか!?
【鏡を割る女】
子どもの頃から美少女と呼ばれた美智子。容姿には自信を持っていて、ミスコンの常連だった彼女が、ある日突然、鏡が嫌いになった。家の中の鏡を割って外に出た美智子の結末とは!?
【一日一善】
営業の仕事をしている武井は、同期で同じく営業の片岡とビアガーデンでビールを飲んでいた。片岡はいつも営業成績がトップで、武井はその理由が、片岡が一日一善をやっているからではないかと思っていた。そんな片岡の真似をして、武井も一日一善をやってみようかなと思い始めた。
【正反対の二人(もう一つの一日一善)】
僕の友達の剛と英樹は正反対だった。剛のモットーは一日一善、一日に一つは善行をしたい。英樹のモットーは一日一悪、一日に一つは悪戯をしたい。そんな二人も集まった中学の同窓会で毒物混入事件は起こった。
【其処にいた女】
僕はマッサージ師をしている。元々霊媒体質のせいか、自分自身も肩こりがひどく、近所の鍼灸師のお店によく通っていた。高校で腰を痛めたときはよくお世話になった事もあって、僕は鍼灸師になろうと思った。今は、病院に勤めながら、仕事が休みのときは副業で、訪問介護のマッサージを時々している。人の体に触ると、どこが痛いのかを手が教えてくれるという《体との会話》を繰り返すうち、霊的な力も強められてきた。
【母のマネをする娘】
僕は、二年間付き合った彼女と三年前に結婚し、幸い子宝にも恵まれた。彼女は母親ゆずりの美人で、義理のお母さんは年齢よりかなり若く見える。女手一つで彼女を育ててきたお義母さんを尊敬している彼女は、「お母さんみたいになりたい」と、いろいろと真似してきた。キレイ好きなところも良く似ていて、どこもみんなピカピカに掃除している。「お母さんがそうしてたから」それが彼女の口癖だ。
【電話占いの女】
昔、僕は友人に頼まれて、電話占いをしていた。まずは友人が電話をしてきて、「依頼があったけどこれからの時間出来るか?」と聞いてくる。できるときは相手の電話番号を聞いて、コレクトコールでこちらから電話をかける。依頼がくるのは、だいたい夜の十時すぎが多かった。
【親友のゆうちゃん】
僕には小学校の頃からの親友がいる。僕は彼を《ゆうちゃん》と呼び、彼は僕を《こうちゃん》と呼ぶ。小学校の頃、僕がいじめっ子にいじめられていたとき、一緒になって殴られてくれた。僕がありがとうと言うと、ゆうちゃんは腫れた顔でこう言った。「僕たち、親友じゃないか。君が困っている時は必ず僕が助けるよ。だから、僕が困った時は君が助けてくれよ」僕はゆうちゃんの言葉に、「うん」と頷(うなず)いた。
【妻からの無言電話】
朝、目が覚めると妻はいなかった。昨日、かなりの大ゲンカをしたから、家を飛び出したのか? 部屋もかなり荒れている。ケンカの原因はあいつの嫉妬深さだ。すぐに俺が浮気していると決めつけやがる。なんか、ひどく頭が痛い。硬いもので殴られたのだろう。怪しいのはゴルフクラブだ。まったく、大事なクラブなのに……
【つけてくる男】
俺は最近、『ある男』に付きまとわれている気がする。探偵か?俺は独身だ、浮気調査を依頼する女もいないはず。誰に頼まれたんだ?最近は歳のせいか、昔のことが思い出せない。どうやら、別の男にも付きまとわれているように思える。なんだ、なんの組織の連中だ?
【染められたい女】
俺は結構、女にはモテモテで、常に新しい女がいる。俺様系の俺はドSで、一緒にいる女はドMが多い。ある日俺は、鏡子という女をナンパした。俺にとって鏡子は、ひとときの止まり木であり、飽きたらまた、別の女のところに行くだけだ。鏡子は必死に俺に気に入られようとして、髪を染めろと言われれば好みの色に染め、服も俺が好きな服を着た。
【コンビニの店長と女子高生】
僕は、やり始めた自営業の仕事がまだうまくいっていなかったので、経験のあるコンビニのバイトを始めた。ある日のこと、バックヤードにバイトの女子高生がいた。「太田さん、まだいたんだね?」女子高生なのにタバコを吸う彼女が、軽く会釈する。そこへ店長がやってきた。「おまたせ」と言って、店長は封筒を彼女に渡した。
【ある代議士夫人の秘密】
厚子の夫・博史は、地方選出の国会議員をしている。夫と共に選挙活動をしてきた厚子は、明るく社交的で、誰からも好かれていた。彼女のおかげで夫が当選できたと、周りの誰もが認めていた。しかも、彼女のお腹には彼の子どもが宿っていた。ある日、博史は、友人の真一に誘われてスナックへ行った。そこで、スナックのママをしている美香に出会った。美香は博史の理想のタイプの女性だった。
【待ってたよ】
黒田は様々な会社を転々としてきた。人と話すのが好きな彼は、主に営業の仕事が多かった。とある会社で営業職に就いた彼は、営業成績が悪いときは《訓練》という名のもと、訪問販売に行かされた。朝から一軒一軒回ったのだが、インターホン越しに断られることが多く、若かった彼は心の中で泣いていた。必死に歩きまわり、時間は夕方の四時を過ぎていた。五時までには終わらせなければいけないと思っていたところ、遠く離れた一軒家が気になった。あそこに行って断られたらしんどいなあと思いながらも、行ってみようと決心して向かった。