結果から言わせて貰えれば、私には、それほどまでには買う必要のない本でした。
題名からしてみても、「生体ミネラル」(「超ミネラル」と同義ですが、ここでは、礼儀として、著者に合わせます)療法を掘り下げてあるのかなと思っていましたので。勿論、「生体ミネラル」を知らない人にとっては、十分参考にはなることでしょう。
あと、作りが少々ズサンな所があります。例えば、「この生体ミネラルの愛用者の体験談は、第6章に詳細したが…」とありますが、本の構成が、第4章で終わっているということ、無論、体験談らしきものはどこにもなかったということなどです。ページ数の問題もあったのでしょうが、校正はきちんとされなかったのでしょうか?
それから、「生体ミネラル」の原材料、つまり、原液を長年の研究の末に創り出したのは、確かに、S博士ですが、著者の言われる理学博士ではなく、確か薬剤師で、薬学博士だったと思います。(実名を出してはいけない理由は、何なんでしょうか?)
この本の内容からするならば、題名は、例えば、《代替療法に「生体ミネラル」を取り入れる医師たち》などでしょうか。ただ、「生体ミネラル」を多少は知っている者からすれば、「生体ミネラル」をベースにすれば、否、例え単独使用であっても、凄まじい効果があるのは当然のことです。つまり、その主役級の効果を認めているからこそ、自分たちが勧めている〈お腹いっぱい〉或いは〈ハードスケジュール〉的なオリジナルの代替療法のメニューに「補完」という形で取り入れてあるのでしょう。
確かに、がん患者さんで、総合的な代替療法を探してあるような方には、何らかの参考やヒントにはなるものとは思います。
ですが、私の考えでは(商売の邪魔になるのかもしれませんが(笑))、例え「生体ミネラル」療法のみでも十分な場合があるのではないかなと思っています。
但し、この本の著者が現在の政治や農業などのあり方に対して、警鐘を鳴らしてある点には、同意致します。なぜ、店頭の果物や野菜から、昔はしていたはずの独特の強い匂いや、濃い味がしなくなったのか?それはつまり、土壌の汚染に加え、毒性の強い農薬の継続的使用により、果物や野菜のミネラルの大部分が失せてしまったからに他なりません。勿論、海や河川も汚染されています。環境ホルモンの問題も深刻です。体内に摂り入れたビタミンを活用する際にも、また、遺伝子の発現や各酵素の働きにも、微量ミネラルは深く関わっています。微量ミネラルの慢性的な不足と、若い人にも著しく増えた「不妊」の兆候や、ウツ病の蔓延、各種がんとの関連性も指摘されています。
いずれにしても、このままでは、かなりの確率で、地球上で、人類を含む生物の類は、存在することが適わなくなってしまうことでしょう。
「生体ミネラル」は、一部の農業や畜産などにも使用されています。その結果、土壌は生命力を取り戻し、かつてのミネラル分豊富な野菜や果物が収穫でき、家畜は病気にかかりにくくなり、肉質も向上したとのこと。更に、工業用廃水の浄化にも使用されていますから、化学物質から放射能に至るまで、汚染されまくった海や河川をも、浄化する力を十分有しているのかもしれません。つまり、「生体ミネラル」は、生物の生命力“再生”及び、これからの地球“再生”のドラマの主役を演じるようになるのかもしれません。
同時にまた、医療にとっても、今まで軽んじてきた栄養学を根本から考え直すべき時、見直すべき時に来ているのではないかと考えています。勿論、“正しい”栄養学に他なりませんが。
そういうわけで、この本は、参考になる所もありますが、構成に雑さが見られ、言いたいことがあり過ぎてか、まとまりを欠いている感があり、今一つ主題がわかりにくいということで、星三つとさせて頂きました。
興味のある方は、読まれてみてください。
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