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闇のバイブル聖少女の詩 [DVD]

ヤロスラバ・シャレロバ (出演), ヘレナ・アニェゾバ (出演), ヤロミール・イレシュ (監督) 形式: DVD

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登録情報

出演: ヤロスラバ・シャレロバ, ヘレナ・アニェゾバ
監督: ヤロミール・イレシュ
形式: 色, ワイドスクリーン
言語: チェコ語
字幕: 日本語
リージョンコード: リージョンフリー（全世界共通） (DVDの仕様。)
画面サイズ: 1.78:1
ディスク枚数: 1
販売元: エプコット
発売日 2004/02/27
時間: 77 分
おすすめ度： 11件のカスタマーレビュー
ASIN: B0001926CU
JAN： 4510840401098
Amazon 売れ筋ランキング: DVD - 239,486位 (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- 1952位 ─ 外国のファンタジー映画
- 3872位 ─ 外国のホラー映画

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商品の説明

内容（「キネマ旬報社」データベースより）

多感な少女に降りかかる恐怖を幻想的な映像で描くファンタジックホラー。13歳になり、初潮を迎えた美少女・ヴァレリエは、性への憧れを抱き始める。しかし、内に秘める肉欲への恐れはやがて吸血鬼の姿となり、彼女をカルトの世界へと引きずり込む。

内容（「Oricon」データベースより）

ゴシック・ロリータのバイブルとされていたチェコスロバキアの不思議なファンタスティック・ホラーがDVDで登場。出演はヤロスラバ・シャレロバ、ヘレナ・アニェゾバほか。

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11件のカスタマーレビュー

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キー

音声はチェコ語、特典映像は公開当時ではない予告編と僅かなスチール写真

2018年11月24日

形式: DVDAmazonで購入

1970年のチェコスロバキア製映画。
甘美なメロディーのオープニング・テーマ曲に導かれる13才の美少女を中心に描いた世界は、甘美、怪奇、シュール。物語の筋を追っていくと、訳がわからなくなり、何度も睡魔に襲われます。
甘美な悪夢だと思えば、睡魔に襲われるのも魔法にかけられているようで、気分悪くはありません。
1970年という時代性を感じさせる映像も音楽もムードも素晴らしいもので、観ることが出来て良かった作品です。
特典の少なさで★４つにしましたが、作品としては★５つ。

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ブルースター

購入を悩んでいるのなら。

2018年12月11日

形式: DVDAmazonで購入

評価が「良い」人も「悪い」人も基本的には関心があったからなのだと思います。興味が有る（又は見つけてしまった）のであれば他人の評価を気にせず先ずは御覧を。自分は良いと思いました。

2017年12月2日

形式: DVD

　ツタヤのホラーコーナーでPOPになんかそれらしい文章とシュールなタイトル、パッケージの少女の謎めいた表情に惹かれて借りたけれど、これまずホラーじゃないですね(笑)

　まさにシュールを映像にしたような感じ。
直接的でなくそれこそシュールな映画手法によって観る人をどこかへといざなう映画なのかな？
　一応なんとなくストーリーになっているということは推測できるのですが
3分くらいごとに連続性が感じられない場面、セリフが最初から最後まで徹底して続きます。

自分はこの映画の意味は全くわかりませんでしたが、たぶん意味を求めることにはあまり意味がないような印象も受けました。
　
面白さについても途中何度も眠りそうになりましたが
夢うつつ、それすらも何か演出の意図であるかのように感じます(笑)
　
単純明快な話、あるいは意味、意図のわかりやすい映画を見たい時には全く勧められません。
あとホラーが観たい人にも(笑)一応ホラー要素もありますが全く怖くありません。

何かの拍子にこの映画に出会い興味を惹かれたなら見てみても良いのではないでしょうか？

そんな映画です。

あとパッケージの主人公らしき女の子が可愛かったです、セクシーシーンは多分なかったような気がします。

自分はわりとこういう世界が好きかな？(笑)なので星は４で。

でも、本当に全く人には勧められません。

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徹底検証『闇のバイブル聖少女の詩』（クライテリオン版ＢＤとの比較も追加）

2016年1月14日

形式: DVD

東欧の、ほの昏き光の中へようこそ・・・

ちょうど１年前、ヴィーチェスラフ・ネズヴァルの原作小説「少女ヴァレリエと不思議な一週間」（風濤社・刊）が邦訳された、伝説の幻想ロリータ・ムービー『闇のバイブル　聖少女の詩』（'７０）。遂に待望の、しかも画質が大幅に向上した嬉しいＤＶＤ再リリースだ！

本作は、サブカルブーム前夜の’８０年代末、「東欧ファンタスティック映画祭８８」という特集上映で、初めて日本公開された。当時、まだ「東欧」という言葉の意味もよく判らなかった２０代の筆者は、銀幕の上に揺らめくその幻惑的な映像に心奪われてしまった。
初潮を迎えた少女・ヴァレリエが迷い込む不思議の国。東欧の妖しい射光の中に浮遊する白昼夢。カトリックよりも正教に近い、土臭い風景の中で躍動する祝祭、少女の驚きと生命の神秘・・・めくるめく原ヨーロッパ的・呪術めいた世界、悪夢的メルヘンとエロティシズムの香り、揺らめく色彩の催眠術、そして魅惑的で不思議な音楽の調べに、魂をわしづかみにされてしまった。以来、この映画は秘めごとを囁く影法師のように筆者の肌にまとわりついて離れない。

思春期を迎えた少女のゆらめく心を、吸血鬼伝説やアイデンティのゆらぎ（ボーイフレンドと兄、祖母と母、吸血鬼と司祭と父のイメージが混在、同一化するなど）、性のめざめを幻想的な筆致で描いた作品で、ストーリーものというよりはイメージの連続に近い。映画に物語性を強く求める人はあまりピンとこないらしいが、これはいわば映像という形で描かれた「詩」なのだ。
おやすみ　僕の黒い髪の少女
おやすみ　静かに甘い夢
目覚めても愛しい黒髪の少女
夢の秘密は可憐な胸のうち・・・
夢は終わらない。夢は目覚めない。東欧のほの昏き光の中で、少女の心のつづれ織りは、妖しい光を映しながら、とこしえに紡がれてゆく・・・。

さて、かつて発売されていた旧版ＤＶＤのレビューでも書いたが、本作は西欧諸国の映画とは一線を隔す、何とも云えない妖しげな色彩が観客の心を惑わす、魔術的映像美の傑作だ。筆者はこの映画を劇場のスクリーンで観る事ができた幸せ者で、本作に取り憑かれてしまった重篤なマニアでもある（笑）。なので、日本で最初に発売されたＶＨＳソフトから旧版ＤＶＤ、そして海外版ＤＶＤを狂ったように買い集めて来た。もちろん、サントラＣＤと原作小説もだ。
しかし、それでも筆者の飢えを満たしてくれない要素があった。それは、どのＤＶＤソフトも、筆者が劇場で観た時の「色彩」と違う、という事だった。
筆者の記憶が間違っている訳ではない証拠に、最初のＶＨＳソフトだけは、その色彩が忠実に再現されていて、それは現在でも確認する事ができる。そして何よりも不満だったのは、最初の日本版ＤＶＤ（トラッシュ・マウンテン版）は、色が補正されて何の面白みもない「フツー」の色彩に改変されてしまっていた事である。これは、ソフトのマスターを制作する過程で、制作担当者なのかエンジニアなのか、誰かスタッフの勝手な判断で手を加えてしまったとしか思えない。
確かに、『闇のバイブル聖少女の詩』は、日本人の目にはちょっと馴染まないような、シアンやマゼンタのようなどぎつい色彩で彩られている映画なので、プリントの色がおかしいと早合点してしまったのかもしれない。しかし、ちゃんと調べもせずに補正してしまったのは軽薄な行動だと叱責を受けても文句は言えまい。
そうした事から、筆者は旧アメリカ盤やヨーロッパ盤のＤＶＤを事あるごとに購入し、「わが心の色彩」との再会を求め、映画の大海を漂流し続けてきた。中には、制作者の情熱が感じられる素晴らしいＤＶＤもあったが、１００％筆者の記憶に合致した映像には、ついぞ出逢えなかった。

こんなマニアックな映画のＤＶＤが、日本で再発される事はあまり期待していなかったが、好事魔多し。しかも今回のＴＣエンタテインメント版は、ツタヤの発掘良品シリーズにもなり、全国どこでもレンタルする事ができる。一体どんだけの人間がコレ、観るのだろうか（笑）。

という事で、果たしてこの再発されたＴＣエンタテインメント版はいかほどのクオリティなのか、筆者の手元にあるソフトと比較しながら徹底検証を行った。まず、筆者が把握しているソフトの種類を以下に記す。
◆日本版ＶＨＳソフト（パック・イン・ビデオ社）
◆旧・日本版ＤＶＤ（トラッシュ・マウンテン社）
◆新・日本版ＤＶＤ（ＴＣエンタテインメント社）【本ソフト】
◆旧・アメリカ版ＤＶＤ（FACETS社）リージョン１
◆新・アメリカ版ＢＤ＆ＤＶＤ（クライテリオン社）４Ｋレストア版
◆イギリス版ＤＶＤ（Second Run DVD社）ＰＡＬ
◆ドイツ版ＤＶＤ（BILDSTORUNG社）ＰＡＬ

ほかにも他国で発売されているソフトはあると思うが、主だったものは網羅しているはずだ。
尚、旧・アメリカ版ＤＶＤ（FACETS社）は画質・色ともに酷いシロモノ（ほとんど海賊版）で比較の対象にならないので除外する。
では、個々のソフトの映像的特長を比較していく。

◆日本版ＶＨＳソフト（パック・イン・ビデオ社）
　これは、現存する全てのソフトの中でも最も「日本公開版」に近い色彩のソフトである。しかしビデオであるため、当然ながら画質は粗く、もう古い時代のソフトだと言わざるを得ない。その一方で、各種ソフトを比較する上で未だに基準となる品質を持ったソフトでもある。

◆旧・日本版ＤＶＤ（トラッシュ・マウンテン社）
　ＤＶＤとはいえ、割と初期の頃に発売されたものなので、ビデオソフトのマスターを使用している可能性が高く、画質は粗い。チェコのファンタスティック映画群を発掘したＤＶＤシリーズ「チェコ怪奇骨董幻想箱」の一本でもあったので、その功績は評価したい一方で、筆者が繰り返し訴えてきたように、色がノーマルに補正されてしまって、本作のエキゾチズムが全く堪能できない残念な仕様でもあり、現在は価値が低いソフトだと言わざるを得ない。

◆イギリス版ＤＶＤ（Second Run DVD社）ＰＡＬ
　筆者が「イギリスのクライテリオン」と呼ぶ、映画愛に満ち、ソフト制作に並々ならぬこだわりをもっている素晴らしい会社。マスター制作の際には、基本的に監督かキャメラマンに監修してもらい、オーソライズされたクオリティのものを商品化している。
『闇のバイブル　聖少女の詩』に関しては、監督も撮影監督も故人のため監修は不可能だが、存命のスタッフに監修してもらっている可能性はあり、何らかの方法でオリジナルプリントに近い画調を再現しようと努力しているのだと思う。
特典映像に、ヴァレリエ役の女優ヤロスラヴァ・シャレロヴァのインタビュー（ふくよかなオバチャマになってしまっているが・・・）や、映画史家マイケル・ブルックの解説などがあり、作品解説のライナーノーツも封入されている。
画質は文句なしの高画質で、旧・日本版ＤＶＤよりも遥かに本作の異様な色合いが再現されている。その一方で、筆者の記憶と比べて全体的に黄色・赤みが強い印象があり、ＶＨＳ版とも比較してそれを確認した。

◆ドイツ版ＤＶＤ（BILDSTORUNG社）ＰＡＬ
　本作には、世界中に重篤な中毒者がいるらしく、英Second Run DVD版を上回る豪華仕様で発売されたマニア向け限定版ＤＶＤ。サントラＣＤとのカップリングで、特典映像も、研究者や関係者（ヤロスラヴァ・シャレロヴァのインタあり）が語るドキュメンタリー（ナレーションは英語、インタビューは各国の言語、字幕はドイツ語のみ）／研究者やファンなどが語る映画の魅力（インタビューは各国の言語、字幕はドイツ語のみ）／テーマ曲をカヴァーしたヴォーカル曲のＰＶ（映像は映画を使用）と超豪華なのだが、残念なのは「ドイツ語字幕」しかついていない、というあまりに不親切な仕様。
映画本編ならば、もはや字幕などなくても判るぐらいに繰り返し観ているが、インタビュー映像の英語以外の言語がドイツ語字幕しか出ないので、何を話しているのか全く判らない（涙）。ドイツ人以外お断り、的な選民思想が濃厚な作りには閉口する。ライナーノーツもドイツ語表記のみ。
で、これも画質に関しては文句なし。色彩は、英Second Run DVD版よりも落ち着いていて、全体的に色のバランスが良く観やすい。オリジナルの映像を知らない人が観た時、一番好印象を受ける色彩なのではないかと思われる。旧・日本版ＤＶＤと比べても好感度は高いが、これも筆者の記憶にある色彩と比べて「物足りない」印象が否めない。

◆新・アメリカ版ＢＤ＆ＤＶＤ（クライテリオン社）
　筆者はＢＤ版（リージョンＡ・日本のデッキでも再生可）を購入。このソフトは、オリジナルネガからノースライト・フィルムスキャナーを使用してリマスターした４Ｋレストア版。画質は現行の全てのソフトの最高峰に位置する、目が覚めるような素晴らしい高画質ソフトである。フィルム傷やゴミなども、クライテリオンの主義に則って全て除去し、一点の曇りもない輝くような映像。まさにフィルムフリークの手による狂気に等しい（嬉しい）最高級ソフトとなっている。まあ、ここまで行っちゃうと、劇場のスクリーンで観るよりもクリアーな映像なのかもしれなくて、それはそれで一種のやりすぎ、なのかもしれないが（笑）。
その一方で、色に関してはかなりノーマルな色に補正されてしまっていて、この映画の異様な色彩感覚が堪能できない、という難点もある。ちょうど、レストアされた昔のヨーロッパ映画を観ているような映像で、元々の色彩を知らない人なら何ら違和感なく観る事ができる映像だと思う。つまり、あまりに色が「綺麗すぎる」のである。俳優の肌の色なども非常に美しく、オリジナルの色彩を知っている筆者でも、思わずそんな事を忘れて見とれてしまいそうになるのだが、やはり重篤なマニアである記憶の底が「ざわめく」のである。「この色では物足りない・・・」と（笑）。
しかし、『闇のバイブル』マニアを自称する方ならば絶対に所有しておきたいコレクターズ・アイテムだという事は明記しておきたい。
尚、特典映像は
◇監督ヤロミル・イレシュの白黒短篇映画３作：『Uncle』（'５９）、『Footprints』（'６０）、『The Hall of Lost Footsteps』（'６０）　各英語字幕つき
◇ピーター・ヘイムズ（チェコ映画研究家）のインタビュー
◇ヤロスラヴァ・シャレロヴァ（ヴァレリエ役）のインタビュー（Second Run DVD社と同じもの・英語字幕つき）
◇ヤン・クルサーク（司祭役）のインタビュー（英語字幕つき）
◇サイケデリック・フォーク・バンドEspersを中心にした「Valerie Project」による、本作用に書き下ろしたオリジナルスコア。映画の映像をバックに、プログレっぽいサイケでトラッドな音楽が演奏される。ほとんどコンセプト・アルバム（笑）。
◇上記「Valerie Project」のメンバーが本作について熱く語るインタビュー映像。音楽の世界にも『闇のバイブル』の重篤なマニアがいらっしゃるんですね（笑）。
・・・と、本作に関しては海外ですでに優れたマニアック仕様のＤＶＤが存在しているので、後発のクライテリオンとしてはひけを取らないような価値を持たせようとする必死の思いが伝わってくるソフトである（笑）。特に、ヤロミル・イレシュの初期短篇作品の収録は貴重だ。相変わらずいい仕事してます、クライテリオン。

では、本ＤＶＤは並み居る海外の猛者たちと比べてどうなのか、を以下に記したい。
◆【本ソフト】新・日本版ＤＶＤ（ＴＣエンタテインメント社）
　特典は、残念ながらヴァレリエ役のヤロスラヴァ・シャレロヴァのインタビューはついていなかった・・・これ、ちょっと期待していたんですけどね（日本語字幕で観たかった）。その代わり、海外でのリバイバル公開時の予告編／海外版ＤＶＤ用予告編（Second Run DVD版）／スチール・ギャラリーを収録している。
画質は非常に良く、旧トラッシュ・マウンテン版から格段の向上が見られる。英＆独版ＤＶＤと比較しても決して引けを取らないシャープさである。
実は最初にこのＤＶＤを観た時はＰＣだったため、今回も色がフツーに補正されているような印象を受けたのだが、レビューを書くためにハイビジョンＴＶで観て、ＰＣで観るのとはかなり色彩の印象が違う事に改めて気付かされた。さらに他のソフトとザッピングしながら比較して、本ソフトは日本公開版に非常に近い色彩を再現したものだという事が判った。

より詳しく書くと、まず本ソフトは映像がかなり明るく補正されている。そのため、観やすくなっている一方でコントラストが甘くなっていて、劇場で観た映像よりも色彩の印象が薄く感じるのである。また、独特の昏い雰囲気が薄れ、のっぺりとしてしまっている。ここは弱冠残念な点だ。
しかし、ビデオソフト版とよく比較すると色はほとんど同じで、「明るくなっている」ために印象が違うだけだというのが判る。色が違う点は、ビデオ版の赤みがかった色を抜いていて、筆者の記憶と比べて、やや青みがかっているように見えること。
全体的には、明るくて濃淡のメリハリに欠ける印象を受けるのだが、今までにＤＶＤ化されたものでは、最も日本公開版に近い色彩で、さらに画質も非常に良い素晴らしいソフトだという結論を出したい。色々と観比べて感じたのは、このソフトを制作するために、担当者の方はかなりの努力をされているのでは、という事である。ひょっとしたら、本作の熱烈なファンなのかもしれない。

正直な話をすれば、ビデオ版の方が色彩がキュッと締まっていて、非常にいい色合いである。一方で、ソフトとしてはもう古いものなので、技術的にも直接比較をするのは乱暴な事だと思う。それにしても、旧ビデオ版は当時としてもかなり優れたソフトだったという事を改めて認識した。最終的な色などの判断は、このビデオ版が基準になったのだから。
極めて個人的な気持ちでは、もう少しだけ黒を締めて、色彩の濃度をちょっと上げてもらえれば、ほとんど文句なしの映像になったと思うのだが、それは筆者のような重篤な中毒者の独りよがりの文句だろうと思い、そこは減点の対象にはしない事にした（笑）。

もう一点、観比べたことで面白いことが判った。マスターやプリントは共通のものだろうかと思い、画面上のフィルム傷などを観察してみたのだが、オープニング部分の傷やゴミの入り方が、英Second Run DVD版と本ソフトで、非常に似ている（ほぼ同じと思われる傷などを数箇所で確認した）。これは同じマスターを使って色を修正したか、または同じプリントを使用している可能性が高い。Second Run DVD版の予告編を収録しているところからも、信憑性は高い。
尚、独BILDSTORUNG版はフィルム傷の入り方が違っていた事も明記しておく（クライテリオン版はネガからのレストアなので、他社のソフトとは全く違うオリジナルマスターである。傷、ゴミの類も一切ない）。
もう一つは、日本で上映した時のプリントを探し出してきて、そこからニューマスターを起こした可能性も、ある。
いずれにせよ、ファンの期待に応えるソフトにしようという担当者の気持ちが伝わってくるソフトだった。
ここに感謝の意を表し、レビューを締めたいと思う。

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lili

主演女優の魅力が際立つ

2016年11月5日

形式: DVDAmazonで購入

本作の見所は美少女に尽きます。
綺麗でありつつ、可愛らしさも併せ持つ特別な年代だからでしょう。
本編の内容は抽象的ですが、前半と後半の吸血鬼は別人だと思うと楽に見られると思います。

ただ、胸は見せても下半身は前から撮っていないなど、
規制に負けて本来の芸術性を犠牲にしている印象を抱きます。
特に性的な思惑を抱く不届き者が想定される場面では顕著です。
それがなければロリータ映画の代表作になったと思います。
エコール程追求は出来ていないかと。
好きな映画ですけどね。

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rs6

チェコ・カルトの傑作

2005年7月12日

形式: DVD

　私はBoxで購入。本作がゴシック・ロリータの代表格だと思う。
　DVDで感じるのは、色濃くハプスブルクの闇と光が残っていること。そして、主人公は光の部分でアルフォンス・ムーハ（ミューシャ）の描いた女神「スラーヴィア」やサラ・ベルナールのポスターとも重なる印象を受ける。闇の部分はまさに中世のプラハである。
　「チェコ…」は、歴史の浅い米国ホラーでは描くことのできない「ゴシック」分野の牙城を築いて、他の追随を許さない。特に旅行などでプラハに行かれた方にはお奨めのホラーです。

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ロリータの源流は東欧にあり!?

2011年1月15日

形式: DVD

〈ロリータ東欧源流説？〉
「ロリータ」というキャラクター性が一種のスタイルと化して、大量生産される商品になってしまったのはいつ頃からなのだろう？1960年代には、もうその兆候があって「フレンチ・ロリータ」なんて言葉もあるくらいだから、フランスは昔から美少女のメッカなのかもしれないが、ふと気づくと、有象無象の少女たちの中でひときわ独特のオーラを放つのは、やはり「東欧系」なのでは？と思ったりして。

考えて見れば「ロリータ」という言葉の生みの親、ナボコフ氏もロシアの人だし、ロシア映画を観ていると少女のあどけなさを残す面影の女優が多い。「貴族の巣」のイリーナ・クプチェンコ、「戦争と平和」､また「ひまわり」でマストロヤンニのロシア妻を演じたリュドミラ・サベーリエワ、「狩場の悲劇」「アンナ・パブロワ」のガリーナ・ベリャーエワ・・・。フランス映画でも、セルジュ・ゲンスブールの「スタン・ザ・フラッシャー」の少女の名前もナターシャ、と東欧系だ（ゲンスブールもロシア出身でしたっけ!?）。そしてチェコ映画の本作「闇のバイブル聖少女の詩」の主人公ヴァレリーも、その御多分に洩れない、どころかその身にまとったオーラは、ナチュラル・ボーン・ロリータとしか言いようがない。
やはり東欧にはロリータを育む独特の土壌があるのでは・・・、と感じながらも、何だかんだと言いつつ少女フェチがあるわけでもなく、浅学の筆者ではこれ以上の理論は展開できないのが残念。沼野充義先生あたりなら、面白い論考を展開して頂ける気もするのだが・・・？

〈ＤＶＤ化に一喜一憂？〉
東欧やロシアの幻想映画は西欧諸国の映画にはない独特の暗さ、というか空気感を持っている。映画をご覧になった方はお分かりと思うが、東欧世界の土着的なもの、や光線(例えばロシアは北極圏に近いせいか、映画のオープンシーンでは独特の斜光が印象的)また使用しているフィルムの種類が違うこともあるだろうが、とにかく他に類をみない色彩や光の映像が、一度観ると脳裏に焼きついて離れない。

本作「闇のバイブル」は、中でも際立った映像美をみせてくれる映画である。少女から大人の女へと性のめざめに揺らぐ心を、めくるめく幻想の中に描き出す傑作。しかし、このＤＶＤ版に関してひとこと言いたいのは、画面の“色”に関して。
筆者は、この映画が日本で公開されたおよそ２０年前に劇場で観ているのではっきりと言えるのだが、オリジナルのあの異様な色がすっかり補正されて、普通の映像になってしまっている！！なぜ！？この映画において、最も重要なファクターの一つである“色”が、である。
この映画では、ヒロインの少女をとりまく風景の水や緑や花々が、何ともいえない(強いていうならシアンやマゼンタ系に転がった)色合いで、他の映画と一線を画す幻想美を醸し出す。確かに、東欧の映画に良くみられる色使いは、日本人にとって見やすい赤や青といった原色に対してマゼンタやシアンなどの色が多く、それを「気持ち悪い」と感じる人も多いようだが、裏を返せば、その違いこそが文化の違い。そこを否定しては異文化を理解することはできないと思う。
ＤＶＤソフトを観ていると、明らかにソフト制作の技術者が勝手に手を加えたとしか思えない色の改変(違和感)を感じる事がままあるが、このソフトは酷すぎると思う。もちろん、フィルムのプリントによって、多少の色あいや明るさなどは変わる事があるのだが、ここまで印象が違ってしまう事は珍しい。さすがにソフト会社に問いあわせる事はしなかったが、検証のために北米版のＤＶＤを取り寄せてみたら、何と画質・色ともにメチャクチャ。日本版よりずっと酷かった（苦笑）皆さんアメリカ版は間違っても買わないように。

この色問題、筆者の記憶違いでない証拠に、ビデオソフト版はオリジナル(日本公開時)の色合いで観る事ができる。作品の価値を星の数で決めつけてしまうのはあまり好きではないので、好きな映画はみな一律星５つにしてますが、この映画を堪能したい方は、多少の画質の荒さは我慢してでもビデオ版で観る事をオススメします。

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