金銀の四角三角無限角…と云うのは帯文の一節なのですが、
作品中に鮮烈な言葉とイメージが溢れていて、読み返す度に目眩がします。
本作品は専門誌『SFマガジン』連載が初出、「少女漫画読者向けという制約を外した」
との解説(2010年 「文藝別冊」萩尾望都特集、河出書房新社)がありますが、
この作品を必ずしもSFとして読む必要はないと思います。
「歌い続ける者」「殺され続ける者」「結び目をほどく者」…
余りにも説得力があり過ぎて、難しいこと考える暇がないので。
「SFマガジン」当時は知らなかったし、早川書房で好きだったのは
「宇宙船ビーグル号の冒険」(A・E・ヴァン・ヴォークト)でした。
我ながら、かなり分かり易いガキでした…。
重なり合う時間のなかで、今日も誰かが宇宙の結び目をほどいてくれて、
そしてオーパーツ(out of place artifacts)が生じるのね…と
関係ないところまで納得させてくれました。子供はオーパーツが
好きなのです。実は、今でも好きです。結び目をほどいても、
残る「モノ」があるのは整合性に欠けるとの指摘もありましょうが、
それは、本作中の「時空人」が関与した結果なので問題なしです。
銀の三角 (白泉社文庫) Kindle版
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言語日本語
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出版社白泉社
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発売日1994/9/16
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ファイルサイズ66667 KB
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登録情報
- ASIN : B00DMUE9ZC
- 出版社 : 白泉社 (1994/9/16)
- 発売日 : 1994/9/16
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 66667 KB
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- 本の長さ : 310ページ
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カスタマーレビュー
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2018年3月8日に日本でレビュー済み
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2019年8月15日に日本でレビュー済み
萩尾望都先生の本は小学生の頃から我が家にあり読んでいましたが、この作品は少々難解であり、何度も読もうとしてはすごすごと逃げ帰るを繰り返していました。
(私が持っているのは1982年に発行された早川書房の本なのですが、こちらの版には作者のあとがきは掲載されているのでしょうか?)
学生時代に一読ぐらいはしたかもしれませんが、今回読んでみて内容を全く覚えていませんでした。難解故に、かもしれません。
この作品に向き合えるまで時間がかかりましたが、こんなにも読む価値のある“漫画”を読んだのは久々だと思いました。
レビューの中には、訳が分からず面白くない、と評している方もいるようですが、これは読むタイミングを選ぶ作品だと思います。この作品の中にある“時の経過”と同じように、何年も何十年も時間をかけてそのタイミングを計るのが正しいかもしれません。私はそうしました。
とはいえ、やはり語るには言葉を選ぶ作品でもあります。本当に素晴らしいのですが言葉では言い表すのが難しく、“宇宙の瞬きを物語にしたような作品”……という抽象的でありふれた表現しか思い浮かびませんでした。
少しばかり特殊で難解な物語であるがゆえに読む人を選ぶ現状が勿体無く思います。できれば現代の技術でアニメ化し、多くの人に萩尾先生の偉大さ、この物語のスケール感、色褪せない物語の深淵さを知ってほしいと思いました。ただし商業的に内容を捻じ曲げられると非常に辛いですが……そこはジレンマです。
過去と現在と未来、性と繁殖―その光と陰、時の旅人、夢と歌、古代ロマンとSFと……幻想的であり残酷でもある世界観。
この世のどこにもない物語を、萩尾望都先生の頭の中にしかなかった物語を、目の当たりに出来る幸せを感じつつ、何度でも読み返したい作品です。
(私が持っているのは1982年に発行された早川書房の本なのですが、こちらの版には作者のあとがきは掲載されているのでしょうか?)
学生時代に一読ぐらいはしたかもしれませんが、今回読んでみて内容を全く覚えていませんでした。難解故に、かもしれません。
この作品に向き合えるまで時間がかかりましたが、こんなにも読む価値のある“漫画”を読んだのは久々だと思いました。
レビューの中には、訳が分からず面白くない、と評している方もいるようですが、これは読むタイミングを選ぶ作品だと思います。この作品の中にある“時の経過”と同じように、何年も何十年も時間をかけてそのタイミングを計るのが正しいかもしれません。私はそうしました。
とはいえ、やはり語るには言葉を選ぶ作品でもあります。本当に素晴らしいのですが言葉では言い表すのが難しく、“宇宙の瞬きを物語にしたような作品”……という抽象的でありふれた表現しか思い浮かびませんでした。
少しばかり特殊で難解な物語であるがゆえに読む人を選ぶ現状が勿体無く思います。できれば現代の技術でアニメ化し、多くの人に萩尾先生の偉大さ、この物語のスケール感、色褪せない物語の深淵さを知ってほしいと思いました。ただし商業的に内容を捻じ曲げられると非常に辛いですが……そこはジレンマです。
過去と現在と未来、性と繁殖―その光と陰、時の旅人、夢と歌、古代ロマンとSFと……幻想的であり残酷でもある世界観。
この世のどこにもない物語を、萩尾望都先生の頭の中にしかなかった物語を、目の当たりに出来る幸せを感じつつ、何度でも読み返したい作品です。
2020年6月12日に日本でレビュー済み
難解だと言われている。人に説明不可能だとも。だから良いと思っている。萩尾望都の世界を噛み締めて味わって酔う、それだけで満足でしょう。ラグトーリンて誰?とか世界が割れる音って何?とかを理解しようなんて無粋な事は考えず、モーさまワールドを堪能しましょう。何年か後に、もしかしたらその人なりの正解を感じる時が来るかも。
2008年6月21日に日本でレビュー済み
「ポーの一族」も「トーマの心臓」も、原作ありの「百億の昼」も、割と最近の「残酷な神」も読んでいて、それぞれ好きではあるのだが、これにまさる作品はないような気がする。絵柄もこのころの
作品が一番好きだが、考え抜かれた一つ一つのセリフ、ストーリー展開、すべてが文句なし。
世界(宇宙)はモザイクのようにつながって調和を保っているのだが、たった一つの出来事によってその一片に歪みが生じると、やがて世界はたわみ、崩壊してしまう。ラグトーリンはその事象を「なかったこと」にするために、いろいろな方法を試みる。読者はまさに「ラグトーリン迷宮」の中を主人公マーリーとともに引っ張りまわされるのだが、それが何とも言えず心地よい。
最後もきちんと納得のできる答えを提示し、かつ余韻を持たせて終わるあたり、他の作品とは一線を画する。
作品が一番好きだが、考え抜かれた一つ一つのセリフ、ストーリー展開、すべてが文句なし。
世界(宇宙)はモザイクのようにつながって調和を保っているのだが、たった一つの出来事によってその一片に歪みが生じると、やがて世界はたわみ、崩壊してしまう。ラグトーリンはその事象を「なかったこと」にするために、いろいろな方法を試みる。読者はまさに「ラグトーリン迷宮」の中を主人公マーリーとともに引っ張りまわされるのだが、それが何とも言えず心地よい。
最後もきちんと納得のできる答えを提示し、かつ余韻を持たせて終わるあたり、他の作品とは一線を画する。
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